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2020年3月17日からサンフランシスコで始まった「Stay at Home Health Order(自宅待機令)」。当初は3週間の予定でしたが、4月下旬に新たに5月末までの延長が正式に決定し、5月中旬の今なお自宅で過ごす日が続いています。
今週月曜日(5月18日)からは小売店の営業もはじまり、町の活気も戻りつつあるサンフランシスコ、今週の様子をレポートします。
テスト推進のポスターが増加
現在サンフランシスコでは、CityTestSFと呼ばれる市が行う無料ウイルス検査を実施しています。
今週は、サンフランシスコ市内のいろんなところで、この検査所の存在をアピールするポスターを見かけるようになった週でもありました。ポスターにはどのような人が無料検査を受ける資格があるのか、新型コロナウイルスに感染した際の症状などが書かれています。自宅にTVやインターネットがない家庭でもこのようなポスターを通して、無料ウイルス検査の存在を知ってもらうのが目的です。
この無料検査所は市内に2ヵ所設置されており、徒歩でも車でもアクセスが可能です。ロックダウン中、スーパーの店員やシェアライドのドライバーなど、エッセンシャルワーカーとして仕事に従事する人は症状の有無にかかわらずテストを受けることが可能です。
サンフランシスコの通りを開放する試みも開始
自宅待機令が発令されたあと、感染を防ぐために市内の公共交通機関が制限され、路面電車の運行は停止しています。そんななか、バスではなく徒歩でのアクセスが容易になるように市内の車道を歩行者に開放する「Slow Streets Program」の試みが始まっています。
現在市内の8ヵ所で、車道を封鎖し歩行者専用の通りが設置されています。さらに今週は新たに13ヵ所の通りが同じように歩行者と自転車のみのアクセスになるそう。歩行者用の通りが開設されることで、ソーシャルディスタンスを守りながら運動をしたり雑用をこなした外出が容易になります。
サンフランシスコの町の様子
サンフランシスコでは、今週から小売店の営業は開始になりました。ただ自宅待機令は相変わらず続いているため、通りの車の交通量が増えたこと、建設が開始され工事現場からの騒音が戻ったこと以外、正直あまり変化は感じません。
ただし一部の通りが歩行者に開放されたことや、天候がよくなってきていることから、さらに運動目的での外出が増えると見込まれます。多くのレストランやカフェはテイクアウトの営業を行っていますが、事前にネットで注文をして清算を済ませる取り組みを行っているため、店頭に人だかりなどを見かけることもあまりありません。
またアジア人の人口が多いからか、サンフランシスコでは大多数の人が、通りを歩く際でも義務付けでないにしろ、きちんとマスクを着用している印象です。
最後に
このコラムを書いている2020年5月21日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は 2198人、死者数38人。先週の数字である感染者数1999人、死者数35人から感染者数は約200人の増加となり、1日の平均増加数は28人程度と過去数週間に比べて落ち着きを見せています。
今後はこの状態を維持しながら、経済を徐々に再開していくのが今後の論点となりそうです。引き続き町の様子をレポートします。