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ストックホルム県において今月2020年6月15日から始まった新型コロナウイルスのPCRおよび抗体検査について、2回にわたってお伝えしていきます。この回では、実際に体験した抗体検査の予約から実施までについて記します。
これまで医療従事者や疾病者等を対象に行われてきた公的機関による検査ですが、ストックホルム県は政府との合意のもと、県民全体が無料で受検できるように門戸を広げました。現在新型コロナのような症状がある方にはPCR検査を、以前に感染したと思っている方には抗体検査ができるようになっています。
まずは予約ですが、開始と同時に1万人もの希望者が殺到するほどのたいへんな人気ぶりでした。
おもな予約の流れは、
1. ストックホルム県医療アプリにパーソナルナンバーでログイン
2. 設問に回答後、PCR検査あるいは抗体検査の決定、そして予約に必要なコードを入手
3. 1177.seというスウェーデン医療情報ウェブサイトにパーソナルナンバーでログインして、入手したコードを用いて予約
の順となっていますが、予約開始日はすでに1の段階で、アプリがほぼ1日クラッシュ状態でした。なかなかアクセスできず、やっとコードを入手できたのは開始後およそ3時間が経った頃でした。
2では、「どうして受検したいか? 」という質問(回答は「現在感染しているか知りたい」または「以前感染していたか知りたい」のいずれかを選択)から始まり、「コロナのような症状があったか」、「現在症状があるか」、「いつ症状があったか」といった設問に回答しながら、最終的にはPCR検査あるいは抗体検査に割り振られます。 検査実施箇所は約100ヵ所あり、検査分析を担当するカロリンスカ大学研究所が県内病院内に持つ分室などで行われます。
無事に抗体検査をできることになったので、職場から最寄りの検査実施場所を選び、日程を確認すると翌日16日から検査を受けられる状況になっていました。同僚と調整のうえ、17日に受検することにしました。
検査当日は番号票を取り、検査予定時間から20分程度待ちました。1日のほぼ最後のほうだったので、1日あたり60人程度が受検しているようでした。順番が来ると個室に入り、パーソナルナンバーの入った本人確認書類(運転免許証など)を看護師に渡しました。看護師は運転免許証を機械で読み取り、それをもって受付は完了しました。そのあとは両腕を見せて、血液を取りやすい腕のほうで採血し、あっという間に終了でした。部屋に入ってから出るまで、2分ほどで終わりました。検査時間より待ち時間のほうが長かったです。ちなみに、結果が出るまでに最短で2日、最長1週間程度かかるとのことでした。
報道によると、初日だけで3万人もの方が予約に成功したということですが、検査対象内訳は2万5000人が抗体検査、残る5000人がPCR検査ということでした。
3月末におもに微熱、咳、咽喉痛といった症状が1週間ほどあり、ちょうど周りの方から感染したような形だったので、コロナにかかったような感じでしたが、果たして検査結果はどうなるでしょうか。次回に続きます。