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新規感染者数が減少状態にあるサンフランシスコ。州の感染警戒対象地域から外れ、ずっと足踏み状態だった経済再開プランも9月から新しいステップを踏み出しました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
市長による記者会見が2回も行われた週!
今週は2020年8月28日(金)と9月1日(火曜)の2回にわたって市長のプレコンが行われた異例の週となりました。これは9月からの経済活動再開に向けてのプランを説明するのがおもな目的で、金曜日の会見では主に9月1日からヘアサロンとネイルサロン・ジムに関しては屋外での営業を認可する、ということと、州の感染警戒対象地域から外れた際の計画についての説明が行われました。
9月1日(火)の会見はもっと具体的なものとなりました。カリフォルニア州知事が経済再開に向けての新フェーズ計画を発表しましたが、この規制と独自の市の規制が多少異なることがおもな要因。混乱のないようさらに詳しい説明が行われました。
カリフォルニア州で新たなシステムが導入
前述したように、9月1日、カリフォルニア州はこれからの経済活動再開に向けて新しい基準表を導入しました。これは新規感染者数と陽性テスト反応の割合によってそれぞれの地域(郡)を色別に区別化するというもの。
それぞれの地域(郡)を感染率の高い箇所から紫・赤・オレンジ・黄色と4種類に分け、そのリスクレベルによって経済再開を制限するのが目的。サンフランシスコは9月初旬の現在時点では赤レベルです。
サンフランシスコのこれからの経済活動再開について
州が発表するリスクレベルによる規制と計画とは別に、9月1日サンフランシスコは以下のような独自のプランを発表しました。
▼9月1日からの屋外での活動に限り認可する事業(それぞれに細かい規制あり)
・ヘアサロン・床屋
・マッサージ
・プール
・レクレーション活動
・屋内モール(飲食店の営業は不可)
・チャイルドケア・教育・学習活動
・屋内でのお葬式(12人まで)
・ジム・フィットネスセンター(9月6日から)
▼9月中旬から再開を目指す物事(それぞれに細かい規定あり)
・屋外ツアーバス・ボート
・屋外映画館
・屋外レクレーション
・ホテル・モーテル
・保育園〜6年生までの対面授業
・美術館・動物園・水族館
・礼拝
・12人までの集会
▼9月下旬に再開を目指すもの(それぞれに細かな規定あり)
・屋内ヘアサロン・床屋
・屋内サロン
・屋内での一対一の授業や訓練
・屋内でのジム利用
・屋内での礼拝活動
・集会(屋内は25人・屋外は50人まで)
▼10月に再開を目指すもの(それぞれに細かな規定あり)
・ミドルスクールの対面授業
▼11月に再開を目指すもの(それぞれに細かな規定あり)
・高校の対面授業
このプランを遂行するにあたり、市では2週間ごとに感染者数の状況をチェックし、段階的に再開を進める計画だそう。もちろん、前回同様大きく変更されることも予想されます。これらはすべてフェーズ2bのなかでの変更となり、屋内飲食が認められるフェーズ2cに進む具体的な日程についてはいまだ未定のままです。
カリフォルニア州のここ1週間の感染状況
ここ数週間カリフォルニア州の新規感染者数が減少傾向にあるとお伝えしましたが、ここ1週間の新規感染者数の平均は4900人です。全米の他州と比べるとまだまだ高い数値ですが、先週のカリフォルニア州の平均5600人を今週も下回りました。新たな経済再開に向けた取り組みが新規感染者数とどのように影響するのか、州全体を通して数値の推移を注意深く見守る必要があります。
最後に
このコラムを書いている9月3日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は9696人、死者数84人。先週の感染者数9149人・死者数82人に比べ、新規感染者数の増加は547人・1日の平均数78人と先週とほぼ同じ状態を保っています。このまま減少傾向が続けばいいのですが、今週末はレーバーデーの連休が控えています。かなり保守的な経済再開を試みるサンフランシスコ、これからどのように数が変化していくのか引き続きレポートします。