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周辺の山火事が収まらず、煙に覆われたサンフランシスコは2020年9月9日に町中がオレンジ色に染まる異様な空間に包まれました。今週のサンフランシスコをレポートします。
山火事の煙の影響で町中がオレンジ色に!
9月9日、サンフランシスコは町中がオレンジ色に包まれるという非常に不思議な現象が起きました。これはサンフランシスコから北に約215km(134miles)離れた「Mendocino National Forest(メンダシーノ国立森林公園))」付近で発生した山火事の煙が市内の上空を覆ったことと、マリーンレイヤーと呼ばれる空気の層が同時に発生したことが原因。
オレンジ色に染まった原因は、頭上を覆った煙が上空からの青い光を跳ね返し、黄色・オレンジ・赤色の光のみを通すのが理由なのだそう。ただしマリーンレイヤーがフィルターの役目を果たし、煙の匂いはまったく感じないという不思議な事態に。
普段なら太陽光によって明るくなる時間帯でも一向に夜が明けず、市内は薄暗いままの状態で1日が過ぎました。この現象が起きたのはこの日だけで、翌日は通常通りスモッグのような灰色の煙に覆われています。山火事による煙の影響は金曜日まで続きそうです。
熱波で最高気温の記録も更新!
このオレンジ色に包まれる不思議な現象が起こるほんの数日前、サンフランシスコは熱波の影響で記録的な暑さを記録しました。
夏でも滅多に20℃を超えることのないサンフランシスコで、日曜日(9月6日)に最高気温100F(37.7℃)を記録。これは実に2017年の夏以来だということ。祝日が重なった連休だったこともあり、多くの人が真夏日を満喫しました。
サンフランシスコの感染者数が1万人を突破!
9月9日にサンフランシスコの新規感染者数が1万人に到達しました。ここ数週間の間1日の平均感染者数は80人程度に落ち着いているものの、依然感染者数の増加は続いています。ここまでのサンフランシスコの感染者数の経緯をまとめてみました。
3月17日 ロックダウン
4月15日 1000人到達
5月1日 2000人到達
5月15日 3000人到達
5月30日 4000人到達
6月14日 5000人到達
7月1日 6000人到達
7月13日 7000人到達
7月23日 8000人到達
8月2日 9000人到達
9月9日 1万人到達
こうやって見ると最初は半月ごとに1000人ずつ増加し、プロテストが盛んに行われた翌月の7月に急増したのが分かります。
カリフォルニア州全体の数も減少傾向
カリフォルニア州の感染者数も8月中旬を境に減少傾向にあります。1週間の平均感染者数が8月中旬は9300人だったのに比べ、今週は3750人にまで減少。また、先週州の新たな示唆表が発表されたこともあり、経済再活動は州全体で足並みを揃えた形です。
このリスクレベルは毎週平均感染者数のチェックが行われ、毎週火曜に更新されます。サンフランシスコのリスクレベルは今週も赤。次のオレンジに進むには、1日に置ける新規感染者数が10万人のうち3.9人以内に収まっていること、陽性検査の結果が2〜4.9%の間である必要があります。
最後に
このコラムを書いている9月10日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は1万120人、死者数88人。先週の感染者数9696人、死者数84人に比べ、新規感染者数の増加は424人、1日の平均数60人で明らかに減少傾向にあるのがうかがえます。このままのペースで減少していくのか、来週も引き続きレポートします。