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2020年9月のはじめに新たな経済再開プランが発表されたサンフランシスコですが、今週は9月15日からいよいよ屋内での美容院やネイルサロンの営業が再開されました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
9月15日からさまざまな営業が再開
9月4日にお伝えしたサンフランシスコ独自の経済再開活動プランでは、屋内ヘアサロンや床屋などの再開は9月下旬が目標とされていましたが、今週9月15日から先倒しとなってスタートしました。
加えてサロンやジムなどのほか、細かな規定はあるもののホテルやツアーバス・ツアーボートなど観光客に向けての営業もはじまり、9月21日からは屋内美術館や動物園の利用も可能となります。
サンフランシスコでは実に6ヵ月ぶりに観光客を迎え入れる体制が整いつつあります。
カリフォルニア州の感染状況
カリフォルニア州の現在の新規感染者数は773,112人。新規感染者数は8月上旬を境に減少傾向が続いています。現在新規感染者数がより多く増加している地域は、インペリアル郡を筆頭にサンホアキン郡・キングズ郡など。主要都市を離れた地方都市に移行しています。
カリフォルニア州独自の郡によって週平均の感染者数を導き、黄色・オレンジ・赤・紫と4つの段階に分けて経済再開活動を行う試みですが、現在はオレゴン州に近い北部カリフォルニアの郡以外は、いまだ赤と紫の状態です。特にロサンゼルスを含む南カリフォルニア州は紫で埋まっており、経済再開が本格的に始動するのはまだまだ先となりそうです。サンフランシスコもまだ赤レベルで留まっています。
ただアップルとグーグルが共同開発した新型コロナ追跡アプリの試験運用が、9月下旬から開始予定だとのこと。これによって、より新規感染者の数が減少することが期待されています。
懸念されるサンフランシスコの大気汚染
8月中旬の雷雨によって本格化したカリフォルニア州の山火事ですが、相変わらず被害は拡大しています。9月13日の時点でカリフォルニア州の山火事は28ヵ所に及び、いまだに消化活動が続いています。
2020年に入って山火事で焼失した面積は1万2500平方キロメートル。これは東京都の面積の5.7倍の広さに相当し、過去最悪の事態とのこと。サンフランシスコ自体は山火事による直接的な被害はありませんが、周辺の火事による煙の影響で大気の悪い状態が続いています。先週お伝えした市内がオレンジに染まる現象のあとも、煙たい日々が続いており、1ヵ月以上にわたって山火事の煙を吸い続けることで健康への影響も懸念されています。
今週は太平洋に位置する低気圧からの風で、9月15日の午後から大気は改善しましたが、これも結局は風向き次第。山火事が収まるまで、AQI(空気質指数)を細かくチェックする日々が続いています。
最後に
このコラムを書いている9月17日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は1万569人・死者数91人。先週の感染者数1万120人・死者数88人に比べ、新規感染者数の増加は449人、1日の平均数は64人です。先週の60人とほぼ変わらない状態ですが、ここから徐々に減少するのか、観光客を受け入れはじめることによって再度増加してしまうのか……、来週も引き続きレポートします。