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カリフォルニア州が行う感染状況の度合いを示すレベル分けで、今週もオレンジ色を維持したサンフランシスコでは、昨日(2020年10月7日)から屋内映画館の営業が再開されました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
経済再開プランはいまのところ順調
カリフォルニア州経済再活動プランの危険レベル度合いが先週火曜日(2020年9月29日)に赤からオレンジに引き下げられたサンフランシスコでは、今週もオレンジレベルを維持しています。
このオレンジレベルを維持するには、1日における新規感染者数が10万人のうち3.9人以内に収まっていること、陽性検査の結果が2〜4.9%の間であることが条件ですが、今週のサンフランシスコの数値は2.6人・1.4%。先週の数値3.2人・2.0%と比べても目に見えて数が減少しているのがわかり、なかなか順調な傾向です。
感染者数の減少傾向にともない、サンフランシスコでは9月30日から屋内レストランの営業や屋内礼拝の活動が許可、加えて昨日から屋内映画館の営業が許可されました。このままの状態を維持できれば、10月中旬には公園の遊具の使用も許可される予定です。
来月の大統領選挙に向けて、屋外選挙所も設置
サンフランシスコでも例に漏れず、例年ほどの騒がしさはないものの来月の選挙に向けてのムードが高まっています。自宅の窓に「Vote!(選挙に参加しよう!)」などのポスターを掲げたり、選挙関連のグッズを身につけたりしてお互いの参加を促すような雰囲気が見られます。
サンフランシスコの市役所前には屋外選挙所が設置され、すでに投票が可能。選挙権のある人は予約などしなくても、証明書さえあればウォークインで選挙に参加することができます。
感染の増加が止まらないアメリカ
世界の感染者数が3600万人を超えた今週、アメリカ全土でも相変わらず増加が続いています。今週感染者の数は、35の州で増加傾向にあり、入院患者数も32の州で増加中。これにともないホワイトハウス・コロナウイルス・タスクフォースのファウチ博士は「このままではこの冬の間に30〜40万人の死者数が出る」と警告しています。
現在感染者数の増加がもっとも激しいのはウィスコンシン州で、9月中旬から感染者数が増え始め、新たなホットスポットとなっています。
カリフォルニア州の感染状況は?
人口の多いカリフォルニア州、新規感染者の数は多いものの8月上旬を境に感染者数の増加現象が止まりここ1ヵ月ほど同じ数値を保っている状態です。今週1週間の平均新規感染者数は3233人。先週の3169人に比べてもわずかながら増加していますが、ほぼ横ばいの状態を9月上旬から維持しています。
7月下旬の時点で平均新規感染者数がほぼ1万人だったことを考えれば、感染者数は安定していると言えます。現在感染者数が多いのはメキシコとの国境にあるインペリアル郡と、中央カリフォルニアにあるキング郡。両エリアともラテン系の人口が多い地域です。
最後に
このコラムを書いている10月15日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は1万1549人・死者数115人。先週の感染者数1万1360人・死者数107人に比べ、新規感染者数の増加は189人、1日の平均数は27人と減少傾向にあるのがわかります。
これから経済再開を進めていくうえでどう変化していくのか、他州が増加傾向にあるなかこのまま減少を維持できるのか引き続きレポートします。