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皆様、サワディーカー。
タイでは、憲法改正、政権の退陣、議会の解散、王室改革(不敬罪の廃止や王室予算の削減)を訴える反政府デモの動きが活発になっていることを受け、2020年10月15日早朝、タイ政府は、5人以上の集会などを禁止する非常事態宣言を発令しました(タイ語の官報原文はこちら→http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2563/E/241/T_0004.PDF)。
集会が禁止されたにもかかわらず、その勢いは止まることなく、10月16日夜には、サイアムのパトゥムワン交差点にたくさんのデモ隊が集まりました。その動きを鎮圧するためにタイ警察が放水砲を使用した様子が多くのメディアやSNSで拡散され、大きなニュースとなっています。(https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2003391/water-cannon-used-on-protesters)やhttps://www.thaipbsworld.com/police-forcibly-break-up-rally-at-pathumwan-intersection/などを参照)。この数日で、デモのリーダーや参加者が何十人も逮捕されていますが、今後も緊迫した状況が続く可能性があります。過去にもデモがあった際には発砲事件や爆弾事件なども起きましたので、興味本位で近づいたりしないよう、くれぐれも気をつけましょう。
また、タイでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための非常事態宣言も発令中ですが、諸外国からの外国人の入国を段階的に許可しているところです。入国にあたって、2週間に及ぶホテルでの隔離やPCR検査などが強いられるため、外国人在住者の間では、一時帰国や再入国にともなう労力がかかりすぎると騒がれています。例えば、現在、タイ・バンコク在住の私が日本へ一時帰国してタイに再入国しようとすると、日本へ到着して2回PCR検査を受け、タイに再入国する前にまたPCR検査を受け、タイに入国してからさらに2回PCR検査を受ける必要があるようです。つまり、合計5回のPCR検査を受けることと合計約1ヵ月の隔離生活が求められることになりそうです。タイでは、今後の状況によっては、早ければ、11月半ばくらいから、隔離期間が2週間から1週間に短縮されることが協議される予定と言われていますが、現時点ではどうなるかまだ不明です。
Alternative State Quarantine※(略記:ASQ)と呼ばれる病院と提携したタイ政府指定隔離施設は2020年8月時点で36ヵ所でしたが、現在90ヵ所以上になっています(※バンコク及びバンコク近郊以外の地域の施設は、Alternative Local Quarantine (略記:ALSQ)と呼ばれているようです)。
現在、日本語では、以下のウェブサイト▽で、90ヵ所のタイ政府指定隔離施設ホテル情報が確認できます。
タイ語おおよび英語では、以下のウェブサイト▽で、94ヵ所のタイ政府指定隔離施設情報が確認できます。
隔離中はホテルの外へ出られないと思いますが、バンコクにあまり詳しくない方は、今後しばらくは、デモの集会が行われやすいサイアムや民主記念塔周辺のホテルを選ぶのは避けておいたほうがよいように感じられます。記事「好立地!BTSアソーク駅周辺で日用品(お土産含)を購入できるお店リスト」内で紹介しましたが、日本人には、日本食のある新しくできた日系ホテル「ソラリア西鉄ホテルバンコク(Solaria Nishitetsu Hotel Bangkok)」(公式ウェブサイトはこちら )が人気なのか、Twitterで宿泊した感想がよく目にとまります。日本語情報が充実している様子はホテルのウェブサイトからもうかがえます。
新型コロナウイルス感染症対策ではいまのところ成功していると言われるタイですが、新たな非常事態宣言が出され、緊迫した状況になってきたように感じます。今後、タイへ入国する外国人在住者や観光客が増えてくることが予想されていますが、タイ入国にあたっては、いまタイで起きているデモの動きにも着目しておいたほうがよさそうです。以上、参考になればと思います。