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ヨーロッパ各地での新型コロナウイルス感染拡大が日本でも報じられていますが、ブルガリアも例外ではありません。
それまでは新規感染者が200名前後だったのですが、2020年10月5日に新規感染者283名、検査陽性率7.62%をマークしたのをきっかけに、その数は加速度的に増えています。
10月24日時点では新規感染者1589名、検査陽性率16.16%まで増え、欧州疾病予防センターは23日付でブルガリアを「深刻な懸念国リスト」に加えました。
アクティブケース(累計感染者数から治癒数と死亡数を引いた数)も過去最多を更新し続けています。
これを受け、ブルガリアにおける新型コロナウイルス対策の状況が変化しました。
具体的には以下のとおりです。
●10月21日付け、ブルガリア保健省からの保健大臣令
(期限は10月22日〜11月30日まで)
○今回の保健大臣令により、屋外の公共の場において、「人混みにより1.5メートルの物理的距離を確保出来ない場合」に、マスク着用が義務となりました。
○例外は以下のとおりです。
(1)飲食店の利用客
(2)屋内でスポーツを行う者(実技を行っている間のみ)
(3)会議等のイベント、ブリーフ、記者会見、セミナーの発言者(但し、他の参加者との間に1.5メートルの距離を確保する)
(4)テレビ番組の参加者(司会者、ゲスト)(但し、他の参加者との間に1.5メートルの距離を確保する)
(5)6歳未満の児童
○また、全ての雇用者及び雇用機関は、屋外で1.5メートルの物理的距離の確保が困難な環境で勤務する従業員に対してマスクを支給することが求められました。
"在ブルガリア日本大使館領事警備班発行、10月22日配信領事メール参照"
●10月22日付け、ブルガリア保健省より保健大臣令発出。
(期限は10月23日〜11月30日まで)
・新型コロナウイルス陽性者の濃厚接触者の自己隔離期間がこれまでの14日間から10日間に短縮。
・屋内外を問わず、クラブ、ピアノ・バー、ナイト・バー等の夜間営業飲食店への入店可能人数を、これまでの50%減に変更
・大会・会議的イベント、セミナー、展示会は、リモート形式での実施を推奨。それが不可能な場合は座席占有率を上限50%とする。
・屋内でのスポーツイベントは練習の場合は観客なし、協議実施の場合には座席占有率は50%まで、少なくとも席を1つ空ける、かつ1.5メートルの物理的距離をとるという条件下でのみ、観客の入場可能。
・芝居、映画、舞台公演、コンサートなどの文化イベントは、座席占有率50%まで、かつ1.5メートルの物理的距離の確保が条件として許可。
・屋内外での集団祝賀行事(結婚式、洗礼式等)は1.5メートルの物理的距離を確保。
"在ブルガリア日本大使館領事警備班発行、10月23日配信領事メール参照"
これまで屋外でのマスク利用は不要とされていたブルガリアですが、混雑した場所でのマスク利用が義務づけられた点と、夜間飲食店の営業に制限が加わった点が特徴です。
なお特に感染者・入院患者が多いソフィア市では市長がFacebookにてソフィア市独自の政策を発表しました。
それは10月25日から11月8日までの2週間、ソフィア市内のナイトクラブなど(バー、クラブ、ディスコ)を閉鎖する、という内容です。
これは店舗側の努力にかかわらず、利用者側が規則を遵守していないという点と著しい医療機関への圧迫を鑑みたもの。
以前から秋には新型コロナウイルス第二波が来ることが懸念されていましたが、残念ながら予想通りの結果となってしまいました。
政府の政策を遵守し、個々人が感染予防に気をつけ、一刻も早く状況が好転することを祈ってやみません。