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観光で来てなかなか訪れる機会がないけれどもアルゼンチンの心に触れられる「Feria de Mataderos(フェリア デ マタデロス)」というアルゼンチン伝統文化市場。コロナ禍でほかのフェリアと同様にずーーーっと開催されていませんでしたが、先週2020年12月6日から再開しました。もちろん社会距離と衛生プロトコルを守って気をつけて参加します。
12月は毎週日曜日マタデロス地区で11時から19時頃まで開催が予定されています、と友達のタンゴのマルセラ先生から日本人の皆さんに知らせて!と知らせがきました!!! マルセラはブエノスアイレス市の文化発展のために働いています。タンゴイベントはまだできませんが、元気だそうです。
マタデーロス地区
Feria de Mataderos
Av. Lisandro de la Torre & Av. de los Corrales Mataderos, CABA, Buenos Aires
アルゼンチンという国と人々のアイデンティティのひとつに広大な大地、農牧業、そして牛飼い、ガウチョという人たちの文化があります。
この人たちが守ってきている伝統文化を大切にし、また発信しているのがフェリア デ マタデロス、伝統文化市場なのです。
1986年にこのマタデーロス伝統文化市場は40の出店ほどで始まりました。
私も92年にアルゼンチン人の友人に連れられて初めて訪ねました。
いまではアルゼンチンの各州の伝統文化の出店があり、2018年には600店を超えました。なお、大通りから歩いて来て公園沿いにいろいろ売っていますが、フェリアデマタデーロス Feria de Mataderos と看板が書いて柵がしてあるところからが本番です。
アルゼンチン中の伝統文化を一度に楽しむことができ、昼からは音楽やダンスのショーがありましたがコロナ禍で人が1ヵ所集中を未然に防ぐため、いまのところ開催の予定はありません。
また、アルゼンチンの郷土料理を楽しむこともできます。
ガウチョのグッズと日本語で訳すのですが、おみやげ品ではない実際に農牧の作業でも使っているものを売っていますし、着物のように普段使いのものと、ハレの日にまとう衣装などいろいろあり、屋台やお店をみてまわるのも楽しいです。
2004年に初めて日本のテレビのBSFUJIワールドバザール21で取材したときにいろいろな職人の方にインタビューしましたので、行くと昔からの友達に出会えたり、当時は小さかった子供がいまでは店を切り盛りしていたりします。そのあと何度か出ていて2013年に東京テレビで、東京ボーイがガウチョに早変わりした場所ですし、肉食シェフの和知徹シェフがアルゼンチンの新鮮な赤身肉がじっくり焼くのを堪能した場所でもあります。
当時から運営がかわり、現在はブエノスアイレス市営になっています。
(マルセラさんのレポートでした!)
実はここには平日に牛を売る市場があり、このあたりには牛肉の卸屋がたくさんあります。
牛の競りはなかなか圧巻で、やはり牛使いの人たちが働いていました。
しかしながら、もうすぐこの牛の競り市も郊外へ引っ越すそうです。← これ初めて書いたのが2017年ですが、2020年のいままだ引っ越していません。でも次の場所は決まっています!
その昔はブエノスアイレスでは郊外だったこの地域もすっかりブエノスアイレス市内の日常の活動の場所となり、なかなか昔ながらの市場を運営するのは困難になってきているようです。
2019年よりパタゴニアの牛肉や羊肉の輸出解禁などアルゼンチンの発展のために喜ばしいニュースがありますが、フォルクローレという民衆の魂の歌のように、いつまでも伝統文化市とその横の牛の競り市が続いていってほしいなという気持ちもありますし、アニマルストレスフリーなことはもう世界基準になってきました。また年間牛肉消費60kgほどの国で、ベジタリアン、ましてはビーガン(スペイン語ではベガノ)の台頭もありますし、世界の人々が共存、共生し、協働できるように、そしてまた伝統の灯も消えないでほしいなとも思います。