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2021年3月2日からいよいよ本格的に経済再活動に向けての動きが始まったサンフランシスコ。ワクチン接種も順調に進み、現在時点でほぼ30万人の市民が1度目の接種を終えています。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
レッドティアから1週間が経った町の様子
屋内飲食が最大収容人数の25%であれば可能となったサンフランシスコ、いよいよレストラン内での食事も楽しめる段階まで進んでいます。ただし、ここ最近は青空の続く気候のいい状態が続いており暗い屋内より、歩道に設置されたパークレットで食事を楽しむ傾向はより強くなっています。
ただしカリフォルニアは夕方になると冷え込むため、パークレットに屋外ヒーターが設置されていないレストランなどは屋内で飲食ができるオプションも提示ができるようになっているのは消費者にとっては嬉しい傾向です。今週多くのレストランが軒を並べるPolk通りを見てみると、まだ屋内を開放したレストランは少ない状態で、市民も広いパークレットで食事を楽しむ姿が目立っています。
レッドディアに昇格したことにより、クリスマス休暇前からずっと閉館していたSFMOMAもいよいよ営業を開始しました。もちろん最大収容人数の25%であるという縛りはありますが、文化的な活動を屋内で楽しむことも可能になった状態まで戻りつつあります。
サンフランシスコのワクチン状況
2月5日の記事でもお伝えしたジョンソン&ジョンソンのワクチン、2月27日に使用が認可されましたが、サンフランシスコでは3月9日から分配と接種が始まりました。この新ワクチンは、一度のみの接種で完了するという利点があり、これからさらに急ピッチでワクチン接種が進んでいきそうです。
3月11日現在、すでにワクチン接種を終えた市民の数は「29万6826人」。これは全体の市民数の約34%という数字に値します。現在は医療従事者に加えて 65歳以上 教育機関従事者 飲食店従事者 緊急隊員 の4つの職種に携わる人であれば、市内の大型接種会場「モスコーニ・センター」にて予約を行えます。
また、市内でも特定の地域に住む人であれば、予約なしでも指定の病院に行きワクチンを受けられる制度も設けられています。
ワクチン分配が始まった当初、サンフランシスコ市の衛生管理局は「6月の終わりまでに全市民にワクチン接種を行う」という目標を掲げましたが、案外このまま順調に進みこの目標も達成されるかもしれません。
カリフォルニア州の感染状況
現在カリフォルニア州は、全体の80%が紫レベルという状態まで改善されています。ほんの2週間前までは99.8%の地域が紫レベルだったのに対し、ここ2週間のうちに約5分の1の地域が何かしらの昇格を果たしたことになります。
今週1週間の1日における新規感染者数の平均は「4162人」。以前ほどのスピードはありませんが、過去3週間「4,741人」「5,863人」「7,856人」と比べても、順調に減少しています。今週の州全体の人口10万人当たりの平均感染者数は8.1人・陽性率2.8%・ICUの空き状況26.7%。 州平均の陽性率が1%を下回るのもあと数週間といった様子です。
最後に
このコラムを書いている3月11日、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は3万4463人・死者数440人。先週の3万4334人・死者数436人に比べ、今週の新規感染者数の増加は129人。1日の平均数は18人・陽性率1.1%・人口10万人当たりの感染者数5.6人と順調に減少が続いています。
ブリード市長のツイッターによるとR率はすでに0.66%を切った状態まで改善されています。