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2021年3月23日、新規感染者数の減少にともなってカリフォルニア州が定める経済再開にともなう危険度を示す度合いで赤ティアからオレンジティアまで引き下げられることが決まりました。サンフランシスコでは3月24日8:00amの時点で新たな規定にともなった暖和政策がはじまります。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
オレンジティアで変わること
今週から新たにオレンジティアに昇格したサンフランシスコ。危険度レベルが下がるにつれて、可能となることが徐々に増えていきます。今回の政策で変わることは以下の通りとなります(それぞれに細かな規定あり)
*屋外バーの再開
*最大収容人数25%でのオフィスや会議室の使用
*最大収容人数50%でのレストランの屋内飲食
*最大収容人数50%での礼拝堂の使用
*最大収容人数25%での屋内ジムの使用
特にバーは昨年3月にステイホームが始まると同時に規制が入り、ほぼ1年振りに飲食をともなわずにアルコールを飲めるようになるところまで来ています。
アジア系アメリカ人に対するさまざまな暴行が連日ニュースに
多くのメディアは報じているように、サンフランシスコでもアジア系アメリカ人に対する差別的暴行が連日ニュースになっています。ここ最近の特徴は、年配層のアジア系が被害の対象になっていること。
先週は市内でお年寄りが暴行の被害で怪我をして、その孫が治療費としてクラウドファンドを呼びかけると96万ドル(約1億475万円)の資金が集まったことでも話題となりました。
差別的暴行が増加していることにより、ブリード市長は3月23日の会見でより市内のパトロールを強化すると発表。個人の団体や消防署の隊員がボランティアでパトロールに参加するなどの動きが始まっています。
ワクチン分配の状況
現在サンフランシスコでワクチン接種が可能となっているのは、以下の通りです。
・医療関係者
・65歳以上
・飲食店関係者
・教育機関関連者
・緊急隊員
・重病化する恐れのある人
・簡易的居住者やホームレス
現在時点でワクチン接種を終えた数は約44万6000人。現在も1日1万人のペースで接種が行われています。
カリフォルニア州の感染状況
今週火曜日の時点で、カリフォルニア州は、全体のわずか6.3%が紫レベルという状態まで改善し、83%の地域がオレンジ、10%がイエローまで昇格を果たしています。減少する割合は徐々に緩やかになっているものの、今週も減少傾向が続いています。
今週1週間の1日における新規感染者数の平均は「2830人」。今週の州全体の人口10万人当たりの平均感染者数は5.5人・陽性率2.0%・ICUの空き状況30%。こちらも先週よりわずかですが減少しています。ただ緩和規制とともに新規感染者数の増加が増えだした州があるのも事実。今後規制が暖和されるにつれて人々の行動も広範囲に広がるため注意が必要です。
最後に
このコラムを書いている3月25日、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は3万4889人・死者数455人。先週の3万4623人・死者数447人に比べ、今週の新規感染者数の増加は266人。1日の平均数は38人。先週の22人に比べ今週もわずかに上昇しています。ただ今週の陽性率0.8%・人口10万人当たりの感染者数3.2人とこの数は減少しています。
1年前の今頃の統計を見ると、当時は感染者数僅か223名、死者2名。ちょうどロックダウンが始まって2週間目あたりとなります。今後新たな規制緩和に向けてこの数がどう変わっていくのか、引き続きレポートします。