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オミクロン変異株による新規感染者数の増加が止まらないサンフランシスコ。先週はなんと1万人以上が感染を記録する事態となりました。これにともない市長は、PCR検査の強化などの対策が取られています。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
感染増加が止まらないサンフランシスコ
先週とまったく同じように、今週も感染拡大が止まりません。LA timesのレポートによると、過去14日間の新規感染者数の増加率は実に+145%。ここ1週間の平均感染者数は1800人台を記録しています。
これにともない、PCR検査のニーズが高まり、仮設会場などが作られていますが、スタッフの人手不足などの理由により検査会場が一時的に閉鎖するなどの混乱も生じています。このように状況が混乱するなか、サンフランシスコ市長ブリードは、2022年1月12日に会見を行い、市内の各医療機関に対し患者や従業員がPCR検査を依頼した場合24時間以内にこの希望に沿うこと、そうでない場合は罰金を科すと発表しました。各医療機関の対応が遅れていることで、市の検査会場が混んでしまうことへの対応策となります。
市内の様子
市内はオミクロン株の流行にともなって、外出中でもマスクを着用する人が明らかに増加しています。市内の様子は、屋外であってもマスクの着用が規制されたちょうど1年前あたりと同じような雰囲気です。ただ今回違うのは、市民はすべて自主的に着用をしているということ。ここ数週間、市内での感染拡大を懸念し外出を控える、という人も増えています。
買い占めなどは起こっておらず、スーパーなどの品不足に関して、特に大きな影響はありません。また天候に関しては、先週から徐々に暖かくなり、晴れ空の日が徐々に増えてきています。
サンフランシスコのワクチン接種状況
市の公式ウェブサイトによると、今週の5歳以上を対象とした接種率は1回目が90%、2回目の接種率は85%。先週と比べて数値に変化はありません。
さまざまなワクチン会場が市内で設置されていますが、1月14日と2月16日の2日間、限定でサンフランシスコ国際空港でもワクチン接種とブースター接種が可能となります。この会場を利用の際には、事前に予約が必要です。詳しい情報はこちらをご覧ください。
カリフォルニア州の感染状況
サンフランシスコで感染拡大が続いているとお知らせしましたが、カリフォルニア州全体を見ても同じ状況です。州の公式ウェブサイトによると、州全体の1日あたりの平均新規感染者数は10万1441人。先週の5万3786人と比べても、単純計算でも倍の増加を記録しています。おそらく今週・来週がオミクロン株のピークになるとの予想です。
過去8週間の人口10万人あたりの感染者数は215人。こちらも先週と比べて倍を記録しています。ただ幸いなことに、人口10万人あたりの死亡者数は相変わらず0.1人と安定の傾向。過去8週間の感染テストの陽性率は23%、2度目のワクチンの接種率は72%。ブースター接種率に関しては49.1%と、じわりと増加中です。
最後に
このコラムを書いている2022年1月13日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は8万8167人・感染による死者数は691人。先週、あっという間に7万人台に突破とお知らせしましたが、今週はすでに8万人後半までと嘘のような増加率となています。先週の新規感染者数7万4091人・感染による死者数・688人と比べると、今週の増加数は1万4076人。1日の平均数は2010人。パンデミックが始まって以来、この数値をレポートしてきましたが、かつてない数値を記録しています。