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サローム(こんにちは)!
外国旅行中や滞在中、服を買うことが楽しみという方も多いのではないでしょうか。その国ならではの服はいいお土産になりますし、日本で着るたびにその国のことを思い出させてくれますよね。
ここウズベキスタンでは、以前まで外国人旅行者におすすめできる服がなかなかありませんでした。バザールなどに行けば服屋さんはたくさんあるものの、派手な物好きなウズベク人が好むキラキラ系の服や日本で着るにはハードルの高そうなザ・民族衣装のドレスばかりだったのです。しかし最近首都タシケントを中心に、日本でもカジュアルに着られるオシャレかつウズベクらしさあふれるTシャツなどを売る、気鋭のファッションブランドが増えてきました。その中でも特に我が家がよく行くおすすめのお店、IKKICHI(イッキチ)をご紹介しましょう。
お店があるのは以前ご紹介した古本露店街(25. タシケントど真ん中の古本露店街は市民が集まる憩いのエリア)の北側入口。ナヴォイ劇場にも近く、観光の合間に立ち寄れる便利な立地です。
目立つのは今までこの国にはなかったような、エッジの効いたセンス抜群のTシャツの数々!ウズベキスタンの文化をよく知る方であれば、思わずニヤっとしてしまう柄ばかり。種類が豊富で、お気に入りの一着が見つかること間違いありません。
こちらのTシャツの表に載っているのは、パッと見怖そうな人々の集合写真。ここに写っているのは普通の人々ではありません。
前回の記事(36. ウズベキスタンでサッカーを見よう!タシケントの強豪パフタコール戦を観戦)で紹介した、伝統と実績を兼ね備えたタシケントのサッカークラブ・パフタコール。このチームには、1979年のベラルーシ遠征の際航空事故に遭遇し、選手や関係者の多くが亡くなってしまったという悲惨な歴史があります。これはそのときのメンバーの集合写真なのです。当時のパフタコールは実力のある選手が多く揃い、広いソ連の中でも強豪チームのひとつだったと言われていました。
こちらは緑色の手形がプリントされているTシャツ。これはある程度ウズベキスタンに詳しい方なら意味が分かるかもしれません。ウズベク人が挨拶などで敬意を示すときにやるしぐさ、右手を胸に当てるポーズがモチーフなのです。
裏にはご丁寧にも、HURMAT(ウズベク語で「リスペクト」)の文字がプリントされています。
Tシャツだけでなく、バッグや帽子、財布なども買いたくなる商品がそろっています。もし日本に上陸したとしても成功しそうなクオリティなのでは?
なおIKKICHIとは、そのまま強引に訳せばウズベク語で「2の人」、転じて「劣等生」の意味。5段階で付けられる学校の成績でいつも2を付けられる人、との意味合いです。オーナーが子供のとき劣等生だったのでしょうか……。
このブランドが去年誕生したときのニュース記事(https://www.afisha.uz/fashion/2021/02/17/ikkichi-uz/)を読むと、ユーモアやスラングなどを通してウズベクの伝統や文化をファッションに取り込みたいというオーナーの言葉が紹介されていました。これからもオシャレかつクスッと笑える、オリジナリティあふれる商品開発に期待したいものです。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!