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円高とアメリカ国内の物価高の影響で「高嶺の花」になりつつある2024年のアメリカ本土への旅行。でもワシントンDCのダウンタウンには「予算も手ごろ・駅に近い・お店や観光スポットに近い・安全に過ごせる」の4つをかなえてくれる心強い宿泊施設があります。アメリカ版カプセルホテル・Uストリートホステルに実際に宿泊してみました。
(取材日:2024年4月12~15日 取材掲載許可済)
Uストリート・カプセルホステルは、アメリカで初のカプセルホテルとして2019年にオープンしました。(全面オープンは2021年)
ロケーションは、メトロ(地下鉄)のUストリート駅の出口を出て最初の角を曲がればすぐにある、という好立地です。ホステルの目の前には旅先でのちょっとした買い物に便利なドラッグストアがあり、Uストリート界隈にはジャズハウスやレストラン、そしてオバマ大統領もホットドッグを食べに来たことで有名な「ベンズ・チリボウル Ben's Chili Bowl」のお店もあります。
以前の一般的なアメリカのホステルと言えば、大部屋に複数の二段ベッドが置かれ、ベッドカーテンで仕切ることもなく、ほとんどプライバシーが保てないスタイルが殆どでしたが、日本のカプセルホテルのように一人ずつのポッドにスクリーンブラインドを設けることで、プライベート感を保つことができます。
カプセルルームは部屋の大きさに合わせて8人用、14人用があり、女子専用ルームも2部屋あります。シャワーとランドリールームは地下にあるほか、各階に1~2か所ずつ共用のトイレもあります。2階にあるミニキッチン兼ダイニングルームでは買ってきた食べ物を電子レンジで温めることができます。ワシントンDCエリアに古くからある三階建てのタウンハウスを改装しており、14人分のカプセルがある部屋もあれば、カプセルではない二段ベッドと専用バスルームの付いたプライベートルームなどもあります。
カプセルの中は近未来の宇宙船のようなデザインで、USB-Aタイプのコネクターが2か所あるので、スマホの充電などができます。コンセント(※アメリカでは“Outlet"と呼びます)は部屋の壁に共用としてあります。(日本と同じAタイプですが、電圧は120Vです)
カプセルの上段へは楕円形の足場のあるはしごを使って上がりますが、やや斜めの位置から出入りするので、慣れるまで少し工夫が必要かもしれません。下段を希望する場合は、予約時にリクエストを出しておくと優先してくれます。
バスタオルとハンドタオルは1枚ずつベッドに用意されています。使用後のタオルはシャワールーム内に回収箱があります。連泊の場合はホステルのスタッフに申し出ると新しいタオルをもらえます。
カプセルルームには自分のベッドの番号と同じ番号のついたロッカーがあり、自分で認証番号を設定して貴重品を入れることができます。スーツケースを載せる棚もありますが、気になる方はスーツケースに鍵をかけておけば安心です。
チェックイン時にはベッドシーツ、布団カバー、枕カバーが既にセットされた状態になっていますが、チェックアウトの時間までにそれらのシーツやカバーは部屋の中にある回収箱の中に出しておきます。退出予定日の午前11時になれば自動的にチェックアウトが完了しますが、私物が残っていたり、時間を過ぎてもまだ部屋に滞在していると、延泊代が追加されます。午前0時から翌朝8時まではクワイエット・アワーなので静かに過ごしましょう。
ワシントンで一番にぎわう4月の桜祭りのシーズンに利用しましたが、館内は非常に静かで利用者のマナーの良さを感じました。政治の中心地のワシントンDCだけに、バックパッカーの旅行者だけでなく、ビジネス客の利用も多いそうです。
チェックイン、建物への出入りの鍵、ルームキーはすべてGOKIというアプリで操作します。事前にアプリのダウンロードと登録を済ませておくと安心です。到着前にダウンロードを忘れた場合でも、玄関のドアにQRコードがあるので、その場でダウンロードすることもできます。
毎週金曜日夜8時からは1階ロビーで無料のビールがふるまわれます。ホステル内のカフェ「Brew on U」は朝7:00(土日は8:00)から昼2:00(水~日は3:00)までの営業ですが、日替わりで様々なメニューの割引サービスもあります。
宿泊料金もカプセルルームは一泊50ドル台から予約でき、繁忙期でも100ドル程度で利用することができます。(※予約状況や時期などで変動があります) プライベートルームも120ドル台から利用できるので、一般のホテルより非常にお手頃な価格帯です。
カプセルの作りは出入り口が縦向きと横向きがあり、予約時に選択することができます。上段へ上がるためには楕円形のステップが付いていますが、足場が小さめなので、慣れるまで少し大変かもしれません。上段がどうしても苦手な方は、予約時、またはチェックイン前までにホステルのスタッフにメールかチャットで早めに下段をリクエストすると優先対応してもらえます。
ロサンゼルスやシカゴ、ニューヨークなどアメリカの主要都市で近年続々オープンしているアメリカ版「カプセルホテル」。ぜひお試しください。