【スウェーデン・ストックホルム】アーランダ空港からストックホルム市内までの移動手段はどれが良い？時間・金額比較表あり（2024年10月最新）

空港に着いてまず立ちはだかる問題が、市内までの移動方法です。ストックホルムには、アーランダ国際空港（Arlanda flygplats）とブロンマ空港（Bromma flygplats）の２つの空港がありますが、今回は最も発着フライト数が多く利用する頻度が高いであろうアーランダ国際空港からの移動手段について紹介します。交通手段は電車、バス、タクシーといった複数の方法があり、おまけに料金体系もまちまちです。状況に応じて選びやすいように最新の情報をまとめてみました。

結論から言うと、最も高価だけれども時間重視の場合は空港直通特急列車アーランダエクスプレス（Arlanda Express）、価格と時間のバランス、そして利便性を求めるならフライトバス（Flygbussarna）、そしてとにかく安さが大事と言うのであれば空港発着ローカルバスとMärsta駅発着ローカル電車の組み合わせといった手段をおすすめします。
下記表は2024年10月現在における時間や利用料を表したものです。特に運行時間は曜日や繁忙期、メンテナンスによって変更があったり、利用料も年によって変更される場合があるので、その都度各運行会社ウェブサイトで確認してください。

アーランダエクスプレスは淡い黄色と白色の車体が可愛らしい特急列車です。車内は広々としていて快適、スーツケース置き場やWiFiも完備しています。アーランダ空港ターミナル２・３・４をつなぐ駅、そしてターミナル５駅とストックホルム中央駅（スウェーデン国鉄SJと同じプラットフォーム）を最速200km/時、約18分で結んでいます。
空港ターミナル到着フロアから案内に従って、エレベーターあるいはエスカレーターで地下にある駅に降りていきます。改札はありません。
ストックホルム中央駅ではプラットフォーム１、２発着です。中央駅は平日は０時〜３時、土日祝日は０時〜４時の間閉まっているため、この時間帯にプラットフォーム１、２を行き来する必要がある場合は、プラットフォーム１横のタクシー乗降場から外を歩く必要があります。
乗車券は空港到着フロアやストックホルム中央駅にあるチケット発券機、ウェブサイト やアプリで、あるいは乗車中にスタッフから購入することができます。なお、現金での購入はできません。ストックホルムローカル交通SLあるいはスウェーデン国鉄SJのチケットではアーランダエクスプレスは乗車できないのでご注意ください。
大人１人あたり340kr（約4,800円）と高いですが、時間をとにかく重視したい、また荷物が重くて多かったり、子連れの場合など、楽に移動したいという方にはおすすめの交通手段です。

ターミナル４、あるいはターミナル２の屋外にあるバス乗降場からストックホルム中央駅をはじめ、市内のいくつかのエリアに発着しているのがFlygbussarna（フリーグブッサルナ）です。発着場所はウェブサイト から確認できます。
ターミナル５利用の場合は、ターミナル４まで５分〜10分程度歩くことを強いられますが、バス１本で外の景色を楽しみながら快適に安く移動ができます。荷物専用置き場、そしてWiFiの利用もできます。
乗車券は到着フロアや乗降場にあるチケット発券機、乗車時でも購入できますが、ウェブサイトやアプリからオンライン購入すると上記表のように20%割引を受けることができます。
その他、格安バスとして有名な黄緑色の車体がシンボルのFlixbus（フリックスバス）も７時〜22時台まで30分毎に運行しています。こちらはオンライン予約で１人あたり79kr〜となっています。詳細はウェブサイト を確認してください。

ターミナル４と５の間にあるスカイシティから発着しているのがStorstockholms Lokaltrafik（SL）によるローカル電車（スウェーデン語：pendeltåg、英語：commuter train）です。スカイシティのちょうど真ん中の端辺りに改札口があるので、見つけやすいかもしれません。アーランダ空港での駅名はアーランダ中央駅（Arlanda central）となります。ストックホルム中央駅（Centralen）のプラットフォームは、アーランダエクスプレスやSJと異なり、それらから離れた地下にあるSLローカル電車専用となります。
SLによる公共交通機関は通常均一料金（例：大人１人42kr /回）のところ、アーランダ空港発着の場合は特別料金135k（割引なし）が必要となるため、上記表のような価格となっています。ストックホルム市内から空港へ移動する場合、すでにSLシングルチケットや24時間チケットなどを持っているのであれば、SLアプリ で135krの追加チケットを別途購入するだけで利用することが可能です。なお、スウェーデン国鉄SJチケットでは乗車できないのでご注意ください。
このようにチケット体系が若干ややこしく、また利用料金もそこまで安くはないため、この電車で乗り換えなしに行くことができるOdenplan駅やその他郊外にある駅などに行く予定がない限りは別の手段を選ぶほうが賢明です。

バスや電車の待ち時間も合わせると時間がかかるうえに、乗り換えという手間も考えると楽に移動はできませんが、最安の交通手段がこちらです。75分有効なSLシングルチケットであれば、大人１人42kr（約600円）でストックホルム市内まで大移動できるという優れた手段です。
空港から移動する場合は、スカイシティの中央エスカレーターを降りた先にあるバス乗降場から赤色の579番または583番バスに乗って終点のMärsta（マシュタ）駅に向かいます。SLアプリをダウンロードしておらず、またバスチケットをまだ購入できていなくても安心してください。乗車時に支払い読取り機に、クレジットカードなどのペイメントカードやApple Payなど（Visa、Master、American Expressのみ有効）をタッチするだけで乗車が可能です（20歳以下やシニアなど、割引対象となる場合はSLアプリでのチケット購入を推奨します）。
Märsta駅到着後は、バス乗車時に使用した方法と同様にタッチして改札を通過し、S L電車（pendeltåg/commuter train）41番あるいは42X番を利用してストックホルム中央駅まで向かいます。Märsta駅はSL電車終着駅でもあるため、プラットフォーム１と２に停車している電車どれに乗車してもストックホルム市内まで行くことができます。なお、駅到着後改札を出る際はチケットのタッチは不要です。
ストックホルム中央駅でのプラットフォームは、アーランダエクスプレスやSJと異なり、それらから離れた地下にあるSLローカル電車専用となります。
タイムテーブルについてはSLウェブサイトやアプリで、空港発の場合はSky City /Terminal 4 och 5(Sigtuna)から行き先Centralen(Stockholm)で調べてみてください。
Märsta駅では、SL電車のプラットフォームとSJ電車のプラットフォームが柵を隔てて隣同士に並んでいます。SJの場合は改札がありませんが、電車を乗り間違えないように注意しましょう。乗車してしまった場合は方向が間違っていなければストックホルム中央駅まで行くことができますが、別途チケットの購入が必要となり、余計な出費が痛手となる可能性があります。

アーランダ空港ウェブサイト によると、ストックホルム市内までは１〜４名利用で最大800kr（約11,500円）、５〜８名利用で最大1,275kr（約18,300円）となっています。場合によっては上記の公共交通手段よりも安くなる可能性がありますが、金額については乗車前にしっかり確認しましょう。
乗降場所は、ターミナル２あるいは５の到着フロア外となります。

早朝や深夜など、タクシーを除く上記に挙げた交通手段が使えない時間帯は空港隣接あるいは周辺にある宿泊施設を利用することをおすすめします。それでもストックホルム市内への移動が必要な場合は、SLバスが１時間に１本あります。乗り継ぎが必要、かつ所要時間が１〜２時間程度かかりますが、592番あるいは593番バスから595番バスに乗り継いで利用できます。詳しくは、SLウェブサイトあるいはアプリでSky City /Terminal 4 och 5(Sigtuna)からCentralen(Stockholm)行きで検索してみてください。