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2010年1月東京銀座にある貴金属店で約200点の高級腕時計が香港人によって盗まれた事件がありました。その事件を元とするクライムアクション映画である『盗月者 / The Moon Thieves(邦題:トウゲツシャ)』が、11月22日より渋谷HUMAXシネマ、池袋HUMAXシネマズほか全国にて順次公開されます。
出演するのは、12人の香港男性のアイドルグループ「MIRROR」のアンソン・ロー、イーダン・ルイ、ギョン・トウの3人。音楽は香港在住日本人の波多野裕介が担当しています。
ストーリーですが、香港裏社会に脅され、生前のピカソが愛用したアンティーク時計3つを強奪するために東京へ飛んだ4人の男たち。だが、そこでNASAの月面着陸時の時に使用された幻の時計とも言えるムーンウォッチを発見してしまう。日本の大富豪やヤクザをも巻き込み、4人は来日し、これらの時計を入手しようと、ある計画を実行するが…。
映画では、銀座や新橋、東京タワーの風景、新大久保の韓国エリア、普通のラーメン店など東京の有名どころが、多数登場します。最近は聖地巡礼の旅というのがありますが、東京でかなり完結すると思います。
香港における時計ビジネスは、宝石や金を絡めた貴金属ビジネスが盛んなこともあり、日本よりも身近な存在とも言えると思います。新型コロナ前は筆者も「偽物時計を買わないか?」と街角で英語や広東語、時には日本語で売人から呼びかけられたほどです。
この映画の主役と務める4人は、ぞれぞれの事情があるとはいえ、基本は盗人になります。その4人を脅すのも悪人。そして、日本のやくざも絡みます。100%の善人がいないの映画です。
3者3様がそれぞれの考えで駆け引きをするのが、この映画の面白さです。映画を鑑賞するとき、これからどうなるのか頭の中で推測していきますが、この映画においては、善人がいないので、どういう結末を迎えるのかも想像しにくいという、なかなか面白い体験ができました。
MIRRORは、香港のテレビのサバイバルオーディション番組から誕生したアイドルグループ。香港ではバンドを含めあまりグループが売れないというジンクスがあったのですが、日本と韓国の影響でアイドルグループが受け入れやすくなった背景もありMIRRORはデビューから爆発的な人気を誇っています。
主演のアンソン・ローとイーダン・ルイは、日本でヒットしたドラマ『おっさんずラブ』の香港リメイク版である「大叔的愛」で主演を演じています。また、ギョン・トウも香港では正統派のアイドルですが、今回はヒール役なので新しい一面を見せてくれています。
★『盗月者 / The Moon Thieves(邦題:トウゲツシャ)』
渋谷HUMAXシネマ・池袋HUMAXシネマズほか全国順次公開
2024年製作 / 107分 / 香港
配給:サロンジャパン、ポレポレ東中野
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