• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【パリ】レンタカーを借りる際の注意、日本にはない通行方式に注意しよう

守隨 亨延

守隨 亨延

フランス特派員

更新日
2025年4月2日
公開日
2025年4月2日
©︎Yukinobu Shuzui

パリでレンタカーを借りて地方に行く際に注意したいのが、日本ではあまり馴染みのないフランス独自のルールや料金システムです。パリで車を借りてドライブする際に気をつけたい点をまとめました。

AD

フランスでレンタカーを借りるための書類

©︎Yukinobu Shuzui

日本からの旅行者がフランスでレンタカーを借りる際に、必要となる書類は国際運転免許証(国外運転免許証)とパスポートです。国際運転免許証とは、日本の運転免許証を所持している人が、外国(フランスなどジュネーブ条約締約国)で運転するために交付を受けた証明書です。

国外運転免許証の有効期間は、発行日から最大1年間。更新制度はありません。日本国内の運転免許証が失効してしまうと国際運転免許証も効力が無くなるため、国際免許の申請時に国内の運転免許証の有効期限が1年未満になっている場合には、1年間ではなく国内運転免許証の期間内のみ有効です。

発行は、住んでいる地域を管轄する都道府県警察の運転免許センターで手続きができます。免許停止処分を受ける人や停止中の人、大型特殊免許、小型特殊免許、原付免許、仮免許のみの人は手続きはできません。

詳しくは各自治体の関連部署へ問い合わせてみましょう。

フランスのレンタカー会社の選び方

©︎Yukinobu Shuzui

フランスのレンタカーには大きく分けて2つのタイプがあります。一つは従来の有人の貸し出しオフィスがあり、そこで手続きをして車を借りる形のもの。もう一つが無人のもので、街中の駐車場に停まっているレンタカーを、レンタル開始から終了まで全てスマホで手続きをして完結させるタイプです。

有人のものは無人のものと比べて少し割高なことが多いですが、オフィスに人がいるため困ったことがあればその場ですぐに確認するなどして、走る前に聞くことができます。無人のものは、少し割安なことが多いですが、全てをスマホで操作するため、疑問があってもその場で解決できません。アプリのメッセージ機能で問い合わせたり、コールセンターに繋いでの解決となります。

メッセージは返信が遅れることがあるため、より緊急の場合は電話での問い合わせですが、語学が必要になります。英語が話せる人が出てくれる場合もありますが、言葉は基本的にその国の言葉であるフランス語での対応です。

トラブルがなければスマホで完結する無人のレンタカーは便利ですが、一度トラブルが発生すると語学が堪能でも解決にとても時間を要します。少し割高でも初心者および語学に自信がない人は有人タイプ、フランスという国にも慣れていて語学に自信がある人は無人をおすすめします。

パリおよび近郊を運転するときの注意点

©︎Yukinobu Shuzui

日本の場合は、最高速度はその道路によって変わりますが、パリ市内の場合、原則は時速30kmに統一されています。またパリ市内は、歩道を広げ緑化を進める政策により、以前に増して車線が少なくなり一方通行も多くなりました。加えて、一般車両が通行できない道(バスとタクシー、業務用車両のみ)も増えました。そのため市内を抜けるには通常、とても時間がかかります。

パリを囲むように「ペリフェリック」という自動車専用道路の環状道路がありますが、その制限速度も2025年から最高速度が時速70kmから50kmに引き下げられました。フランスの速度違反取締まり機械は、わずかな速度超過でも記録されますので、注意が必要です。同じく2025年から、ライドシェアの専用車線もペリフェリックで試験導入されています。

有料高速道路についても、フランス独特のものがあります。パリ近郊ラ・デファンスからノルマンディー地方カーンまでを繋ぐ有料高速道路A13とA14は、渋滞緩和のため料金所が一切ありません。無料の自動車専用道のように高速道路を通過できますが、通過車両は全て記録されており、フランス北部東部高速道路会社(Sanef)のウェブサイトから車体番号と支払い手段を事前登録して自動決済にしておくか、通過後72時間以内にそのウェブサイトで料金を支払う仕組みになっています。

違反した場合は、レンタカーを借りた際の登録住所に支払い通知が郵送されます。日本の住所の場合は、日本まで郵送で届くため、支払い期限がすでに迫っていることも多いです。支払い期限を超えてしまうと超過料金になります。当日どのような道を通るのか、しっかりと確認してドライブに備えたいです。

トップへ戻る

TOP