【カヘティ】大コーカサス山脈を一望!
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皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!
先日、筆者はジョージアのカヘティ地域で初めて乳搾りを体験しました。
ジョージアの普段の生活(特に地方)で、牛は馴染み深く、道を歩いていると自由に放たれた牛とすれ違う事はよくあります。またジョージアは食事においても乳製品が欠かせない国です。
そんなジョージアで大切に営まれている牛舎に伺いました♪
先日のブログで、カヘティへの行き方についてはご紹介したので、そちらをご覧ください。
今回、筆者はカヘティでたまたま牛舎に訪れましたが、前述の通り牛自体はジョージアの地方に行けばどこでも見られるものであり、珍しいものではありません。
私が住むボルジョミではコンクリートの道路で自由に歩き回る牛を見る事はしょっちゅうですし、牛が道を塞ぎ渋滞原因になることも多くあります。また山岳地域に行った際は、少年が牛飼いをしている風景にも出会い、乳製品やミルクはジョージア人の生活において欠かせないものだなと身に染みて感じています。
チーズに関して言えば、ジョージアの地方それぞれで形や味も異なり、ジョージアに来るまではイタリアのモッツァレラやゴルゴンゾーラ等に馴染みがあった筆者も、こんなにジョージアにも独自の種類があるのか!と驚くことも多いのです。
そんな牛が沢山いるジョージアで筆者は久しぶりに(幼少期以来)、牛舎で乳搾り体験をしました。
まず酪農家の方が子牛を母牛の元に連れてきて、先に母親のお乳を吸わせ、母乳が出やすくなった状態で、子牛を退けて人間が搾乳をしました。
子牛が吸った後は子牛を母牛の近くに置き、子牛の鳴き声を母牛に聴かせたり、そばにいることを感じさせる事でホルモン量が増え、よりミルクが出やすくなるとのことを教えていただき、母の愛を感じました。
牛舎のスタッフの方にお手本を見せていただいた後、筆者もやってみましたが、これがなかなか難しい、、、。
下手な私が搾乳して痛くないかい?や、子牛からの”順番を変わって、早く飲ませてほしい”という表情を横目に
数回トライしてみましたが、ベテランジョージア人スタッフの足元にも及びませんでした。。
私が訪れた牛舎では、搾乳機は用いず人間の手で大切に絞り、牛乳として飲まれるそうです。
さて約50万頭もの乳牛が飼われているというジョージアでは、前述の通りワインと共に食べるチーズがとても大切で、家庭でも自家製チーズを作っている事が多くあり、自家用車での販売も多く見られます。
筆者のボルジョミの同僚も牛を飼っている方も多く、子牛の売買も頻繁に行われています。
故にジョージアには個人経営の小規模酪農家が数多く存在します。しかし、地方に住む酪農家の多くは乳牛の品質管理に関する知識が不足しており、さらに獣医の数も限られているため、適切な酪農技術を広めることが難しいのが現状です。その結果、乳製品の生産に適した高品質なミルクの確保が難しく、ジョージアは酪農が盛んな国でありながら、多くの乳牛を輸入に頼らざるを得ない状況となっています。
こうした課題を解決し、乳製品の品質向上を目指すために、ジョージア政府や関係団体は取り組みを進めていて、例えば、新鮮な生乳から作られ、食品安全基準であるHACCPの認証を取得した乳製品に特別な認証を与えることで、より高品質な製品を市場供給しようとしています。
確かにジョージアには多くの牛がいるものの、牛乳の価格が特段安いわけではなく、日本や他国と大きな差は筆者もあまり感じられません。一見すると、豊富な牛の数や、乳製品がジョージアの食文化に根付いていることから、乳製品やミルクの供給には問題がないように思えますが、実際にはそうではないという現状に、筆者自身も驚かされました。
この問題に関して日本からも実は、酪農で有名な北海道の十勝の”とかち地域活性化支援機構”という団体様が、ジョージアの現状を改善すべく技術に関するアドバイスやセミナーをジョージアの一部地域で実施し、改善のサポートをされていらっしゃいます。色んなところに日本のサポートがあるのだなぁと実感します。
ジョージアのレストランや食事会(スプラ)に行けば、いつも豊富な乳製品が並び、ジョージアワインにピッタリ合うので、筆者も日本にいた時と比較しても、沢山食べているように思います。
特にチーズやヨーグルトは非常に種類が豊富で、チーズ専門店だけでなく、街中のスーパーにも沢山あります。
皆さんも是非滞在中、色々なジョージアの地域を訪れて、地域独自の乳製品を買って楽しんでみてくださいね!