「クイーン・エリザベス」は、英国の名門「キュナード」が運航するラグジュアリー客船。全長294m、乗客約2,000名、船員約1,000名が乗船し、アールデコ様式を現代風にアレンジした内装が印象的です。
キュナードは1840年創業、英国王室から“女王の名を冠する”ことを許された唯一の客船会社。タイタニック沈没時に生存者を救助した「カルパチア」も同社の船です。
現在運航中の船は「クイーン・エリザベス」「クイーン・メリー2」「クイーン・ヴィクトリア」「クイーン・アン(2024年就航)」の4隻です。
乗船してまず目に飛び込んでくるのが、3階吹き抜けの「グランド・ロビー」。
アールデコ様式を基調とした華やかな装飾に加え、初代クイーン・エリザベスを描いた寄木細工が、圧巻の存在感を放ちます。
船内には、エリザベス女王の肖像画やキュナードと英国王室とのつながり、キュナードの歴史を語る装飾が数多く展示されており、これらの展示やアートは、船内に息づく英国文化と品格を象徴しています。まるで王室のような贅沢で格別な体験が、訪れる人々を待っています。
最初に案内されたのは「クイーンズ・ルーム」。
昼間は本格的なアフタヌーンティーを楽しむ優雅な空間が広がり、夜にはドレスアップしてのガラ・イブニングが開催され、エレガントな舞踏会場へと姿を変えます。非日常的な特別な時間を堪能できる場所です。
上階のバルコニーからはダンスフロアを一望でき、その華やかな光景に思わず息を呑みました。
優美な螺旋階段を降りると、そこにはライブラリーが広がっています。
6,000冊を超える多言語の書籍がそろい、ゲストが置いていった本や、旅の思い出として本を交換することもできるそうです。
日本語の本が集められたコーナーもあり、自分の本が誰かの旅の一部になる——そんなささやかな交流も、この船ならではの魅力です。
船内はなんと12階層!レストランやバーはもちろん、カジノ、本格シアター、ジム、スパまで完備。
特に800席を誇る「ロイヤル・コート・シアター」では、オペラや映画も楽しめ、エリザベス女王が座られた椅子に大阪で出会えるなんて感動以外ありません。
あの印象的な「ブルー、赤、黒」の配色には、ちゃんと意味があります。
・深いブルーの船体は、海と調和しながらも優雅に映える気品の色。
・赤い煙突(ファンネル)は、キュナードの伝統を象徴するカラー。
・黒のラインは、クラシックで格式ある印象を演出。
遠くからでも「キュナードの船」とわかるこのカラーリング、実は伝統と誇りのデザインなんです。
「クイーン・エリザベス」は現在、日本各地を巡る約2ヶ月のクルーズを実施中ですが、大阪への寄港は今回限り(7年ぶり)で、次回の寄港予定は現時点では未定です。
大阪港では一泊停泊し、一時下船客のために多数のバスが待機。乗船客は、翌24日18時の出港までに観光地や大阪・関西万博などを訪れたそうです。
5月末までの日本発着クルーズはすべて完売いたしました。
今後はアラスカやカリブ海など、海外の航路へと移りますので、ご興味のある方は、ぜひ海外でのクルーズをご検討ください。
クイーン・エリザベスで体験できる贅沢な船旅は、まさに特別なひととき。内覧ツアーでは、豪華な船内を間近で見ることができ、贅沢な時間を過ごすことができました。
気になる方はぜひ、キュナードの公式ホームページで詳細をご確認ください。次回の旅行の参考になれば幸いです。
キュナードホームページ