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ワールドカップ開幕が近づき、徐々に熱気を帯びつつあるエクアドル。今回の大会は開催地がアメリカ大陸(カナダ・アメリカ・メキシコ)ということもあり、例年以上の盛り上がりが期待されています。また、エクアドル代表にはヨーロッパのクラブで活躍する選手も多く、国民はみんな期待に胸を膨らませています。
街を歩くと、すでに代表ユニフォームを着ている人の姿もちらほら。ショッピングセンターでは、過去のワールドカップのテーマ曲が流れ、スーパーでは青果コーナーのすぐ横に代表シャツが並び、至る所でワールドカップムードが感じられます。
そんな中、最近ショッピングセンターや公園などでは何やら謎の人だかりが目立ちます。何をしているのかと思って近づいて見てみると、手に持った小さなシールを見せ合いながら交換しています。実はこれ、ワールドカップ公式シールの交換会!
このシールは、イタリアの出版社「Panini(パニーニ)」が発行している公式ワールドカップシールで、各国の代表選手が印刷されています。パニーニは1970年のワールドカップ以来、公式シールアルバムを販売していて、特にラテンアメリカではワールドカップの風物詩になるほどの人気。
楽しみ方はシンプルで、専用のアルバムを購入し、その後、各国の選手が掲載されたシール入りのパックを購入します。そして、集めたシールをアルバムに貼りながら完成を目指します。
同じシールが何枚も出ることもあるので、そこで登場するのが先ほどの「交換会」。ダブったシールを持ち寄り、自分が欲しいシールと交換する。この文化が根付いていて、ワールドカップ前になると街のあちこちで自然と交換会が開かれているのです。
交換会を見ていて面白いなと思ったのは、参加している人たちの年齢層の幅広さ。子どもだけでなく、大人も真剣な表情でシールを探しています。「クリスティアーノ、ダブってない?」「これと交換しない?」と、見知らぬ人同士でも老若男女問わず積極的にコミュニケーションを取っている様子はとても微笑ましく、世代を超えて一緒に盛り上がっている姿は、とても素敵だなと思いました。
私も興味本位で、シールの束を持っている男性に「日本の選手のシール持っていますか?」と聞くと、日本代表の上田選手のシールを見つけてくれました。写真を撮らせてもらうと、「良かったらあげるよ」と言ってくれました。残念ながらシールを持っていなかったので、せめてもの気持ちとして小銭を渡しましたが、そのやりとりだけでも、なんだかとても楽しい気分になりました。大人がハマる理由が少し分かった気がします。
ちなみに、2026年大会の公式アルバムは過去最大規模とも言われており、全てのシールを集めるには約1,000枚近く必要になるんだとか。シール袋の単価は1ドル20セント程度ですが、アルバムを完成させるには交換会への参加が必須。だからこそ、見知らぬ人同士でも自然と会話が生まれ、交流の輪が広がっていくのだと思いました。
ワールドカップの1番の魅力は、白熱する試合やスター選手たちの活躍ですよね。
ですが、エクアドルをはじめとするラテンアメリカの国々では、こうしたシール交換もまたワールドカップの楽しみ方の一つなんです。大人も子どもも一緒になって盛り上がり、見知らぬ人同士が自然と会話を交わす光景をみると、心があたたかくなります。ワールドカップは単なるスポーツイベントではなく、人と人とをつなぐ特別な機会なのだとエクアドルで改めて感じました。
もし旅行中に、交換会を見かけたら、ぜひ飛び込んでみてはいかがでしょうか。素敵な出会いが待っているかもしれません。