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奈良を旅するときに欠かせない交通手段のひとつが、近鉄電車。大阪、奈良、京都、三重、愛知へと路線を広げる近鉄は、営業キロ数で日本一を誇る私鉄です。広い路線網をもつからこそ、沿線には個性豊かな観光地が点在し、それぞれの目的地へ向かう特急列車や観光列車も充実しています。
普通料金にわずかな追加料金をプラスして、座席や列車に少しこだわってみる。すると、移動時間も旅の気分を高めてくれるひとときに変わります。今回は、奈良旅とあわせて乗ってみたい近鉄の観光特急・特急列車を3つご紹介します。
奈良旅の始まりにぴったりなのが、観光特急「あをによし」。大阪難波・大阪上本町から近鉄奈良を経て、京都方面へ向かう観光特急です。
大阪、奈良、京都。関西を代表する三都を、乗り換えなしで結ぶのが「あをによし」の大きな魅力です。近鉄の通常の移動では、大阪から京都へ向かう際に、大和西大寺駅で乗り換えが必要になります。
その点「あをによし」なら、大阪から奈良、そして京都へと、同じ列車のまま移動できます。奈良観光の前後に京都や大阪を組み合わせたい人にとって、移動のしやすさも旅の大きな味方になります。
深い紫色の車体や、奈良を思わせる落ち着いた車内も魅力のひとつ。一部の座席は窓側を向くようにつくられていて、自然と視線が車窓へ向かいます。大阪、奈良、京都をつなぐ道のりを、景色を眺めながらゆったり楽しめます。
車内の販売カウンターでは、スイーツやアルコールが購入できます。車内限定のオリジナルスイーツや奈良のクラフトビールなど、移動時間に彩りを添えてくれるアイテムがそろっています。
大阪阿部野橋駅から奈良・吉野駅までを結ぶ観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」。奈良県南部の吉野方面へ向かう旅に、ぜひ候補に入れたい列車です。
落ち着いた濃紺の車体に、ゴールドのラインが入ったクラシカルな外観は、ホームに停まっているだけでも特別感があります。車内は、木目調のデザインを使用したクラシックで上品な空間。座席は2列+1列の幅広のデラックスシートで、さらにテーブルを備えたサロン席(3~4人用)やツイン席(2人用)もあり、上質な空間でゆったりくつろげる座席スペースとなっています。静かに景色を眺めながら、何もしない時間を心地よく過ごせるのも魅力です。
2号車のラウンジ車両では、車内限定のオリジナルケーキなどを楽しめます。大阪マリオット都ホテルのペストリーシェフが考案した、季節ごとに変わる贅沢な一品は、列車の旅ならではのご褒美です。
吉野山の桜、新緑、紅葉、冬の静けさ。季節ごとに違う表情を見せる吉野へ向かうなら、ぜひ「青の交響曲(シンフォニー)」に乗ってみてはいかがでしょうか。吉野までの移動時間も、旅の思い出のひとつになります。
近鉄特急らしいワクワク感を気軽に味わいたいなら、「ビスタカー(ビスタEX)」もおすすめです。
観光特急のように特別な旅程を組まなくても、特急列車を利用する区間でビスタカーを選べば、移動時間がちょっとしたイベントに。奈良、伊勢志摩、名古屋方面など、近鉄沿線を旅する楽しみが広がります。
ビスタカー(ビスタEX)の特徴は、なんといっても2階建て車両。階上席に座れば、いつもより少し高い目線から車窓を楽しめます。普段と同じ景色でも、見える高さが変わるだけで、どこか新鮮に感じられるのが魅力です。車内には、3〜5人向けの階下席(グループ専用席)もあります。
「あをによし」や「青の交響曲(シンフォニー)」のような観光特急とはまた違い、ビスタカー(ビスタEX)は日常の延長にある、近鉄らしい特急です。いつもの移動に、ほんの少しの高揚感を添えてくれる特急列車です。
近鉄の観光特急・特急列車は、普通運賃に加えて特急料金や特別車両料金が必要です。今回紹介した列車の主な区間の特急料金・特別車両料金をまとめました。
| 列車 | 主な区間 | 料金 | 内訳 |
|---|---|---|---|
| あをによし | 大阪難波〜近鉄奈良 | 730円 | 特急料金520円+「あをによし」特別車両料金210円 |
| あをによし | 近鉄奈良〜京都 | 730円 | 特急料金520円+「あをによし」特別車両料金210円 |
| あをによし | 大阪難波〜京都 | 1,130円 | 特急料金920円+「あをによし」特別車両料金210円 |
| 青の交響曲 | 大阪阿部野橋〜吉野 | 730円 | 特急料金520円+特別車両料金210円 |
| ビスタカー | 大阪難波〜近鉄奈良 | 520円 | 特急料金520円 |
※料金は大人1名・片道の目安です。乗車区間や利用列車により異なります。最新情報は近鉄公式サイトでご確認ください。
※「あをによし」のツインシートを1名で利用の場合は、小児特急料金および小児特別車両料金が別途必要です。
近鉄には、今回ご紹介した列車のほかにも、特急「ひのとり」や伊勢志摩方面へ向かう観光特急「しまかぜ」など、魅力的な特急列車がそろっています。
いずれの列車も、特急券は乗車日の1か月前の10:30から発売されます。人気の観光特急は希望日時の席が早く埋まることもあるため、旅程が決まったら早めに確認しておくのがおすすめです。
次の奈良旅では、目的地だけでなく、そこへ向かう列車にも注目してみてはいかがでしょうか。わずかな追加料金で、いつもの移動時間が、忘れられない旅のひと場面になるかもしれません。