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【スペイン】日本代表が本場のパエリア大会で2位に!!

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2026年9月23日
公開日
2026年9月23日
表彰式後の記念撮影で、準優勝の額を高く掲げる日本代表六浦シェフ

 

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パエリアの故郷バレンシアではただいまお米の収穫期。そしてパエリアで盛り上がる時期でもあります。というのも、以前こちらでご紹介しましたが、バレンシアでは毎年9月にパエリアの国際コンクールが開かれます。

今年で65回を迎えた伝統的なバレンシア風パエリアで腕を競うスエカのコンクールは13日に開かれ、スペイン人シェフ達を制してメキシコのシェフが優勝しました。

そして20日にはスペイン国外から12人のシェフがオリジナルレシピのパエリアで競う第7回ワールド・パエリア・デイ・カップが催され、私もお手伝いで会場へ行ってきました。今回集まったのは、日本、英国、ブルガリア、エクアドル、フランス、ルーマニア、スイス、コロンビア、ブラジル、ウルグアイ、メキシコ、そしてデンマークの腕利きシェフ。

会場入り口には12名のシェフの顔が

なんとここでもメキシコのシェフが1位に輝きました(※スエカの大会とは別の人です)。

そして、日本代表の名古屋・地中海バル el jardinの六浦啓裕シェフが見事準優勝!! 本人は嬉しいけれど悔しい!と言っていましたが、世界2位というのはすごいことですよね。

そんな六浦シェフにブルガリア代表が、「僕はこのコンクールに来るための予選で去年は2位だったんだ。でもその悔しい気持ちがばねになって今年は1位を取ってここにくることができたんだ。悔しい気持ちは大事だよ」と声をかけたのが印象的でした。フレンドリーでとってもラテン気質な六浦シェフは各国のシェフ達に慕われて、友情を育んでいました。表には出ませんが、これもこのコンクールの素晴らしいところですね。

準優勝の日本代表六浦シェフとアシスタントを務めた奥さま。仲の良いとてもステキなご夫婦です

この大会では、シェフ達はパエリアという枠の中でそれぞれの国のエッセンスが入ったオリジナルレシピを作ります。以前は予選で1品、本選で1品と2つのレシピが必要でしたが、今回は制限時間2時間で、パエリアをひとつ仕上げる方式になっていました(出汁などは事前に作って持ち込むことができます)。

歴代優勝者やパエリア職人、お米メーカーなど計7人がじっくり審査

優勝したメキシコのパエリアのタイトルは“ノスタルジー”。「故郷を離れたときに私たちに寄り添う思い出へのオマージュ」として考案されたレシピだそうです。具材には、魚のハタ、ピルピル仕立てのメルルーサのココチャ(魚のあごの下にあるゼラチン質の部位)、トマト、ニンニク、ニョラ(ドライパプリカ)、乾燥させたベネズエラ産アヒ・ドゥルセ(甘唐辛子)、メキシコ産チルテピン(小粒の唐辛子)などでした。

国旗を背に仕上げにかかるメキシコ代表

日本の六浦シェフは、バレンシアのオレンジでマリネしたエビとハマグリのほか、お醤油や山椒を使用した「黄金のパエリア」で勝負。とある審査員から「試食しただけでこれは日本だとすぐにわかる味だったよ。その国の特徴が出ていないものも多かった中、日本のエッセンスが際立っておいしかった」とお褒めの言葉を頂戴していました。私も少々試食させてもらったのですが、ほんのりと山椒が香り、食べ慣れたお醤油や魚介の出汁の風味でホッとするお味。また、ハマグリのマリネの具合も絶妙でとても美味でした。このパエリアが日本のお店でも食べられるといいですね。

仕上げにお箸で盛り付けをする六浦シェフ

実はこのコンクール、ここ数年毎年日本人シェフが上位入賞を果たしているんです。2023年はestilo h(京都)の畑下シェフが優勝、翌年はカフェ・ニュートラル(大阪・高槻)の檜尾シェフが3位、昨年はCasa Seki(東京・国立)の関シェフが3位。お米が主食の日本人ゆえ、米料理に対する親しみや繊細な感覚が素材の選び方や味つけにも表れ、パエリアの舞台で存在感を発揮しているのかもしれません。バレンシアで生まれたパエリアが、国境を越えてそれぞれの土地の味を取り込みながら進化していく。その中で、日本の料理人たちも確かな存在感を見せています。

この日は日曜日でお天気は快晴。パエリアや飲み物、お米メーカーのブースが並ぶ港に面した会場には、数千人の人出があったそうです。六浦シェフのご家族や親せき、お友達も応援に来ていて、日本の国旗やこの日のために作った特製Tシャツで会場を盛り上げていました。また、たまたま旅行でバレンシアに来ているという日本人の方々も応援に加わっていました。来年の9月にもまた開催される予定なので、その頃スペインに行かれる方はぜひ応援にどうぞ!!

すべてのシェフがパエリアを炊き上げた後もこの人出。パエリア販売の屋台には長蛇の列も
六浦シェフのご友人は特製Tシャツを着て応援に

追伸:スペインまで来られない方は、日本代表決定戦を見に行くのもいいですね。今年は6月に東京・日比谷公園で開催された「パエリア・タパス祭り」のプログラムのひとつとして行われていました。日本から世界に挑戦するシェフを、ぜひ応援してみてください!

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