【スイス取材日記DAY 4】グリンデルワルトからVバーンルートで冬のユングフラウヨッホへ
ウインターシーズンのスイスを巡る旅。今日は多くの日本人旅行者のスイス旅行の目的地でもあり、このトリップ最大の見どころとも言っていいヨーロッパ最高所の駅・ユングフラウヨッホJungfraujochを目指します。(3日目の様子はこちら)
曇り空を抜け、ロープウェイで3000メートルオーバーの駅へ
昨日は日が暮れてからグリンデルワルトに到着したので、街の様子をつかむことはできなかったのですが、曇りながらも景色が見えてきました。本当に山と山の間に街が張り付いているようなこじんまりとした街です。
ユングフラウヨッホの玄関口、グリンデルワルトターミナルへ移動
鋭角を活かした素敵なデザインのターミナルです。中に入ると…。
安定感抜群の最新のゴンドラで一気に最高の展望台へ
今回はVIPゴンドラというプレミアムなゴンドラに乗車させていただけたので、ひと通り館内を巡ったあと、ラウンジへ向かいます。
このVIPゴンドラのプログラムではラウンジ内での飲食がすべて無料。
豪華なソファでひと時を過ごしたら、いよいよゴンドラ乗り場へ向かいます。
アイガー・エクスプレスの乗り心地の良さの秘密
乗り心地はスムーズのひとこと。ゴンドラの揺れがかなり少ないです。液体の入ったグラスをおいていても破綻感がなく、外の山々の厳しそうな景色と乗り心地が反比例しています。後で知ったのですが、この乗り心地の良さの秘密は、アイガー・エクスプレスを通す際の課題にありました。4000メートル以上の高山地帯を通るこのゴンドラ風の強さに悩まされてきました。これを解消するために、ゴンドラを吊るケーブル(ザイル)を、3つにし、さらに三角形に配置することで、風への耐性を強め、それが快適な乗り心地に繋げているのです。さすが観光立国を自認するだけあるなぁと感動しました。(ゴンドラの性能ファクトシートという掲示があったのですが、風速が時速100キロにも耐えると書いてありました。本当かな)
あっという間に登山列車への乗り換え駅、アイガー・グレッチャー駅に到着
シャンパンを飲み終えたくらいに時間でゴンドラは列車との乗り換え駅であるアイガー・グレッチャー駅に到着しました。
ここからは登山列車に乗り換え、ユングフラウヨッホを目指します。
ユングフラウ鉄道は元々クライネシャイデック発の列車で、グリンデルワルトとラウターブルンネンからの観光客をユングフラウヨッホまで運ぶ路線です。Vバーンルートの開通により、ここから乗り込むルートがメジャーなルートになりました。
ユングフラウ三山はアイガーグレッチャーから向かって左から、アイガー、メンヒ、ユングフラウの順に並んでいます。列車が向かう終着駅、ユングフラウヨッホは向かって右側に見えるメンヒとユングフラウの鞍部(山と山の間の標高が低い場所)に位置していますが、列車はアイガーを左側から裏側に大きく回り込みながら地下を進んでいきます。
30分ほどでユングフラウヨッホ駅に到着!
トンネルを進んだ列車はほどなくユングフラウヨッホ駅へ到着します。
ここはもう標高3466メートル、富士山で言うと9合目に位置します。一気に標高を上がってきたからかシャンパンを口にしてしまったからか、空気も薄く感じます。
通路を進みたどり着くのがショッピングやランチなどが楽しめる複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパTop of Europe」です。
展望台に上がる前にまずは地下20メートルの氷河に作られた通路「アイスパレスIce Palace」を歩きます。
そして展望台へ…
アイス・パレスを後にしたらいよいよスフィンクス展望台へ…
展望台では世界中からの観光客が思い思いの時間を過ごしています。
(この日はそこまで遠くは見えませんでしたが)たっぷりと景色を楽しんだら、建物内に戻ります。
2時間強ユングフラウヨッホを楽しみ、そこから1時間ほどかけてターミナル駅へ再び戻ってきました。
今回、悪天だったのは残念ですが、ユングフラウヨッホは最新の設備でヨーロッパ最高所を楽しめるという点でグリンデルワルトに来たら必ず立ち寄りたいスポットです。個人的にも、アイガー・ミッテルレギ稜を初登攀し、日本山岳史に名を刻む槇有恒の足跡を辿れたことは感動でしたし、今回は歩いただけでしたが、次来るときにはぜひこの風景の中、スキーをしに帰ってきたい、憧れの地になりました。
一瞬だけのぞいた晴れ間
ターミナルにつくともう夕方でした。次の予定まで少しだけ時間があったため、グリンデルワルトのホテルまで歩いて帰ってみます。住宅の間をゆっくりと歩いていて、ふと顔を上げると、この旅初めてと言っていい晴れ間がのぞきました。メッテンベルグです。
駅へと続く通りに合流してからすぐに山は雲に隠れてしまいましたが、とても気持ちのいい瞬間になりました。
夜に着いたため閉まっていた街のスポットにも寄りながら帰ります。
この日のディナーはホテル近くのレストラン・ピンテです。
ホテルのご飯もいいですが、同じホテルに複数泊することが出てきた時には、ぜひ街場のレストランでもディナーを楽しんでください。
明日はグリンデルワルト観光もうひとつの目玉である、フィルストに向かいます。
筆者
上原 康仁
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