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ヨーロッパの中心に位置する小国チェコ。豊かな自然と中世の景観を残す町並みは、まるでおとぎの世界のような美しさで旅人を魅了し続けています。第1次世界大戦後、1918年にチェコスロヴァキアとして独立してから今年でちょうど100周年。1993年にスロヴァキアと分離・独立して、現在のチェコ共和国になってからは25周年。さらに「プラハの春」で知られる民主化運動が起きた1968年からは50周年と、周年三昧の今年は、各地でさまざまな催しが予定されています。今回は、今年行きどきのチェコのなかでもやはり外せない首都プラハのおすすめスポットをご紹介しましょう!
絶景の名所はたくさんありますが、何といっても押さえておきたいのがココ、旧市街橋塔。塔の上からは、ヴルタヴァ(モルダウ)川にかかるカレル橋とオレンジ屋根の向こうにそびえるプラハ城がいっぺんに眺められるプラハ一の絶景スポットです。オレンジ屋根がきれいに見える日中はもちろん、ライトアップされた夜景もまたため息が出るほどの美しさ。
ちなみにカレル橋方面の逆側からは「百塔のプラハ」の異名にふさわしい旧市街の町並みを眺めることができるので、こちらもお忘れなく。
旧市街橋塔から眺めたプラハ城は歴代の王様の居城で、プラハ観光のマストスポット。プラハが最も栄えた14世紀の城主カレル4世の頃に、現在のような姿に整えられたといいます。敷地内には美しい宮殿や教会がいくつもあって見どころたくさん。なかでもまず訪れたいのは迫力満点の聖ヴィート大聖堂。930年にロマネスク様式で建てられましたが、最終的には20世紀にゴシック様式で完成した荘厳な教会です。
聖堂内部にはチェコの巨匠、アールヌーヴォーの奇才とも呼ばれるアルフォンス・ムハ(ミュシャ)が手がけた大きなステンドグラスがあります。チェコゆかりの聖人を美しい色合いで細密に描いたステンドグラスは圧巻。入口から見て左手前3番目にあるのでお見逃しなく。ムハの作品はこちら以外にも市民会館やムハ美術館などで見ることができます。
またプラハ城の正門では衛兵交代式を見ることができます。水色の制服を着た直立不動の衛兵たちが動くのは毎正時。なかでも正午のセレモニーは規模が大きいのでぜひ時間を合わせて行ってみて。
プラハ城からほど近いストラホフ修道院。現在は民族文学博物館になっているこちらの建物には「世界一美しい」ともいわれる2つの図書室があります。4万冊以上の蔵書がある「哲学の間」と地球儀などが置かれた「神学の間」。後期バロック様式で装飾された美しい室内は、プラハを訪れたからにはぜひ見ておきたいスポットです。
カヴァールナとはチェコ語で「カフェ」のこと。オーストリア・ハンガリー帝国化にあった18〜19世紀のプラハでは、ウィーンのようなカフェ文化が花開き、現在でも当時の雰囲気を残す美しいカフェがそこかしこに。町歩きに疲れたらステキなカヴァールナでひと休みしましょう。
そして、チェコといえばなんといってもビール!現在日本で主流のピルスナービールはもともとはチェコ発祥。国民ひとりあたりのビール消費量は143リットル超で世界一、しかもお手頃価格で飲めちゃうビール天国なんです。ホスポダとはビアホールのことで、町中にたくさん。料理が充実しているお店もあればお酒しかないようなところもありますが、旅行者も入りやすいおすすめ店はぜひ『arucoチェコ』でチェックしてください!
ほっこりかわいい雑貨やアンティーク、マリオネット劇や教会コンサートなど、まだまだいろんな魅力のあるプラハ。そしてもちろんプラハ以外にも訪れてほしい美しい町はたくさんあります。いつか行きたいと思っているなら、ぜひ記念すべき周年の今年に出かけてみてくださいね!
aruco編集部 上田暁世
写真 ©iStock