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アメリカ・サンフランシスコ国際空港からバート(BART:高速鉄道)を使えば、約30分でダウンタウンのパウエル駅に到着します。スーツケース一個なら比較的移動も楽で、渋滞の心配もありません。しかし、このバートは切符の買い方が難関で、少々厄介な鉄道として有名です。スーツケースを持って券売機をずっと覗き込んでる旅行者の姿は、ちょっとした風物詩になっています。サンフランシスコ国際空港から市内のパウエル駅まで、バートを使った移動の仕方を紹介します。
日本からの便は、全て国際線ターミナルに到着します。
国際線ターミナルには、ゲートA(JAL)やゲートG(ANA)などがあります。出口を出たら右側(ゲートG方向)へ進みます。
看板の右上に「BART/Caltrain」と表示されています。右側に見えるエスカレーターに乗りましょう。
エスカレーターを上がると、そこは国際線出発ロビーになります。目の前には、ユナイテッド航空(United/UA)のカウンターがあります。左を向くと、インフォメーションカウンターがあるので、そのまま進んでいきます。
インフォメーションカウンターを通り過ぎると、左側に大きなバート駅の回転ドアが見えます。これでサンフランシスコ国際空港のバート駅にたどり着きました。
国内線で到着した場合は、各ターミナルをつなぐ「エアトレイン(Air Train)」に乗ってバート駅まで行きます。ユナイテッド航空国内線を例に進んでみましょう。
到着したら、まずターンテーブルから荷物を受け取りましょう。
「ALL Terminals」「BART/Caltrain」「Rental Car」を利用する人は、全員がエアトレインに乗って移動します。「USE AIR TRAIN」の表示に従い、奥に見える上りエスカレーターに進みます。
上りエスカレーターに乗り、3階へ行きます。カートを利用してる方は、エレベーターを利用しましょう。このエスカレーターの傍にエレベーターがあります。
表示に従って、渡り廊下を通ります。渡り廊下を超えたら、直ぐに右側に進みます。
エスカレーターでもう1階に上ります。
こちらが、4階にあたるエアトレン「Terminal3(UA)」のホームになります。利用航空会社によって「Terminal1」「Terminal2」があります。余談ですが、ここは屋根はありますが、吹きさらしのプラットホームなので寒いです。
エアトレインは、赤い線(Red Line)、青い線(Blue Line・レンタカー会社方面)がありますが、どちらに乗っても降りる駅はバート駅「Garage G-BART Station」です。万が一乗り過ごしてしまってもループしていますので一周乗って降りましょう。
エアトレインの車内は、前後に座るところがあるだけで、基本は立っていなければなりません。
「Terminal G」で降りてしまう人も時々いますが、先ほどの国際線からの順路でバート駅「Garage G-BART Station」にたどり着けます。
バート駅「Garage G BART Station」にたどり着きました。
日本で暮らしてると電車の切符を買うことはよくありますが、国によっては電車に乗るのは初めての人もいます。大の大人が数人で右往左往してるのが、このバートの切符売り場前です。
券売機の周りにはたくさんの注意書きがありますが、基本的には、切符は一人一枚を目的地まで購入します。
切符の買い方の手順として
(1)行き先までいくらか料金表で確認する
(2)お金を入れる → ぴったりあれば良いけどそうではない場合が多い
(3)ぴったりの金額に調整する
(4)発券、釣銭を受け取る
ここで厄介なのが、(2)と(3)です。(3)はどうやってぴったりにするんだ?!となりますね。
実際に「San Francisco International Airport」から「Powell Street」まで9.65ドルの切符を現金で買ってみます。行き先の駅までの金額は、券売機に貼ってある表で確認します。日本のように路線図ではなく、駅名のアルファベット順で書いてあります。
日本人旅行者の場合、ほとんどがピン札なので、おそらく問題なくほとんどのお札を受け付けてくれるでしょう。あまりにもヨレていると戻ってきてしまいますから、きれいなお札を入れましょう。
画面上部に、
Amount inserted $10.00
Current Value $10.00
と表示されます。
「10ドル入れたから、10ドル分の切符が買えます」という意味ですが、もしそれで良いなら右側の「Printed $10.00 Ticket」のEボタンを押して発券します。しかし、今回欲しいのは、9.65ドルのパウエル駅行きの切符です。
この券売機では、「Add」Cボタンや「Subtract」Dボタンで調整しながら、投入した金額と欲しい切符の金額をぴったりと合わせます。上の画像は、「Subtract 5¢」のDボタンを押して、5セントずつ引いている様子です。一回押すたびに、9.95ドル、9.90ドル、9.85ドル……と「Current value」の金額が減っていきます。
ぴったりになったので「Print $9.65 Ticket」のEボタンを押して、下の赤枠の取り出し口から出てくる切符と釣銭を取ります。
バートの券売機は、引いたり、足したりというユニークな買い方をする券売機です。
いよよ改札口へ。切符表を上にして手前の挿入口に入れると、少し先から切符が出てきますので、切符を引き抜いてください。すると、赤い三角のゲートが開きますのでホームへと進みます。
出発して約30分後、サンフランシスコ市内のパウエル駅に到着したら、Exitでまた切符を入れて退場します。今度は切符は出てこず、赤いゲートが開くだけです。これでパウエル駅までたどり着けました。
券売機で足し算や引き算なんてビックリしてしますが、慌てなくても大丈夫です。「早くしてよ!」なんて決して言われることもありません。切符を買い慣れた日本人以外の人は、それ以上に時間がかかって購入していますから……。