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アメリカ・サンフランシスコで、真っ先に思い浮かぶのが「ケーブルカー(Cable Car)」。ケーブルカーをモチーフにしたお土産は常に売上げ上位にランキングするほどの人気です。誰もがサンフランシスコ滞在中に1度は乗ってみたいのではないでしょうか。そのケーブルカーがよくわかるケーブルカー博物館(Cable Car Museum)を紹介します。
サンフランシスコのケーブルカー(Cable Car)は、現役かつ世界最古の手動運転による循環式ケーブルカーです。1873年に開業し、1964年には全米の史跡登録リストで交通機関として唯一登録されました。
時速12〜13kmで走るケーブルカー。現在は全長15kmちょっと、ユニオンスクエアからフィッシャーマンズワーフへ向かう南北の2路線(パウエル・ハイド線、パウエル・メイソン線)とフェリーターミナル近くからカリフォルニア通りのノブヒルを超え、バンネス通りに向かう東西の1路線(カリフォルニア線)の合計3路線が運行されています。
ケーブルカーが動く仕組みをご存じですか。ケーブルカー博物館(Cable Car Museum)では、ケーブルカーが動く仕組みを学ぶことができます。
大雑把にいうと、スキー場のリフトを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。スキー場のリフトはワイヤーが空中を走っていますが、それが地下を走っている様子を想像してください。
車両が地下をループしているワイヤーを掴むと前へ進み、ワイヤーを放すと止まるという仕組みです。ただ、ワイヤーを放しただけでは惰性で車両が進んでしまうので、ブレーキを使ってしっかりと停めるのです。運行はこの繰り返しで、一方方向にしか進みません。ちなみに、ワイヤーを掴む装置はグリップ(Grip)と呼ばれます。
ケーブルカーは一方向にしか進みませんので、映画やドラマなどでケーブルカーが出てくるシーンのほとんどは、撮影を円滑に進めるためにケーブルカーを模したバスが使われるそうです。
ケーブルカー博物館では、ケーブルカーが動く仕組みや昔のケーブルカーの車両が見られるだけではありません。なんと、博物館の建物はワシントン通りとメイソン通りの交差点に位置する発電所と車庫の一部にもなっているのです。つまり、博物館の中でワイヤーに動力を与えている巨大な滑車を実際に見ることができるのです。
建物の一角で、ハイド(Hyde)やカリフォルニア(California)、メイソン(Mason)、パウエル(Powell)と表示された大きな4つの滑車が常に回っています。また、ミュージアムの地下では小さい滑車が角度を変えて回っているのを見ることができます。
こちらは、現存する最古のケーブルカーの車両「クレイストリートヒルレイルロードカンパニー#8」です。ほかにもケーブルカーが年代別に展示され、古きよきサンフランシスコの紳士淑女たちが乗車して楽しんでいる様子が再現されています。また、1906年のサンフランシスコ大地震で被害にあった車両などもパネルなどで紹介されています。
5円玉を置いてみました。わずか直径3.2㎝の細いワイヤーがケーブルカーを動かしているのです。
ケーブルカー博物館内には、ギフトショップがあります。一般的なギフトショップですが、ケーブルカーのフィギュアをはじめ実際に使われていた車両のライセンスプレートや道路の標示板なども売られています。
車両のライセンスプレートや道路の標示板などは、結構重くて持ち帰りには不便ですが、マニアにはたまらないお土産となるでしょう。
ケーブルカー博物館は、ユニオンスクエアとフィッシャーマンズワーフの中間地点に位置します。パウエル・メイソン線とパウエル・ハイド線が合流する地点にあります。毎日午前10時から午後6時までオープンしており、入館無料です。世界最古の手動式ケーブルカーのことがわかるケーブルカー博物館へ出かけてみませんか。
いかがでしたか。ケーブルカーが動く仕組みを知ることができるケーブルカー博物館を紹介しました。今度のサンフランシスコ旅行の参考にしてください。