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乾期のベストシーズン! 憧れ世界遺産アンコール遺跡群で体験したいコトBEST☆7

地球の歩き方aruco編集部

更新日
2020年2月21日
公開日
2020年2月21日
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水面に映る逆さアンコール・ワット@istock

乾期のベストシーズン(11~4月)を迎え、ますます盛り上がりをみせるカンボジアのアンコール遺跡群観光。日本人が一生に一度は訪れたい世界遺産ベスト3内に常にランクインする不動の人気遺跡ですが、今回は数ある遺跡群のなかでも、定番から穴場まで、絶対に訪れたい遺跡ベスト7をおすすめポイントや体験、そして見逃せないレリーフとともにご紹介します。

①アンコール・ワットのサンライズ観賞&気球から遺跡を眺める

遺跡を照らす圧倒的スケールのサンライズは必見@istock

まずはなんといっても年間300万人以上が訪れる人気世界遺産アンコール・ワットははずせません。

なかでも多くの人が憧れるのは、巨大なアンコール・ワットを照らす絶景サンライズ。逆さアンコール・ワットが美しく撮れる北の聖池前のスポットは混雑必至ですが、最前列を狙うなら、日の出30分前には現地に到着するのがおすすめです。

また、写真のように中央祠堂のあたりから朝日が昇るのは、9~3月頃。特に春分と秋分の日には中央祠堂の先端から朝日が昇るように設計されているそう。

神秘の遺跡が最高に輝きを増すサンライズ。ぜひベストシーズンを狙って最高の一枚をおさめてください。

南北1.3km、東西1.5kmにもおよぶ巨大なアンコール・ワット@istock

また、巨大なアンコール・ワットの全景を眺めるのに最適なのが、気球体験。アンコール・ワットの正面から1kmほど離れた場所で、ロープにつながれた状態で上昇するガス気球で、遺跡に近づくことはできませんが、その姿を空から見下ろすと、地上から見ていたときとはまた違った感動があります。

朝日や夕日の時間帯を狙って乗るのもいいですね。強風や雨天時には運航中止になることも多いのでご注意を。

王宮の踊り子がモデルと言われる女神たちのレリーフ@istock
生き生きとした表情は今にも動き出しそう@istock

見どころだらけのアンコール・ワットですが、2000体以上刻み込まれた女神たちのレリーフ(デバター)にはぜひ注目してみてください。特に第二回廊の内側の壁にズラリと並ぶ女神たちの様子はまるでファッションショー。

華やかな装いに個性的溢れる髪型、表情に至るまで同じものはなく、今にも動き出しそうな女神たち。一体一体じっくり鑑賞してみてください。

②タ・プロームで巨大樹の迷宮探検&恐竜レリーフを発見!

遺跡と巨大樹のコントラストが圧巻@istock
異世界に迷い込んだよう@istock
様々な形の樹木が遺跡を覆っている@istock

遺跡を押しつぶすかのような巨大な熱帯樹に囲まれたタ・プローム遺跡。女優アンジェリーナジョリー主演の映画『トゥームレイダー』でもロケ地として使用されたように、まるで物語の世界に入り込んだようなぼうけん感が味わえます。

数あるアンコール遺跡群のなかでも屈指の人気を誇り、いつも人でいっぱいなのですが、午後の遅い時間は比較的空いています。より神秘的な雰囲気を味わうなら人が少ない時を狙いたいですね。

ステゴサウルスのように見えるレリーフを発見!@istock

また、タ・プロームでは、フォトジェニックな巨大樹に目が行きがちなのですが、細部のレリーフにもぜひ注目を! 特に珍しいのが、西側の入り口近くにある恐竜のようなレリーフ。恐竜なんて普通?と思いきや、タ・プロームが建てられた時代には、大昔地球に恐竜がいたことはまだ知られていなかったはずなのです。恐竜に似た別の動物?それとも・・・、実際に見つけていろいろと空想を膨らませてみてください♪

③バイヨン寺院で謎の微笑みを浮かべる巨大な四面仏に出会う

173もの巨大な「尊顔」が並ぶ中央祠堂周辺のテラス@istock
瞑想していたり、目を見開いていたり、様々な表情が見られる@istock

林立する塔の四方に彫られた巨大な「尊顔」。アンコール遺跡群を象徴するイメージのひとつですが、これらが見られるのはアンコール・トムの中心寺院バイヨンだけ。約173面残る謎の「尊顔」は仏教の観音菩薩であるという説が有力ですが、ヒンドゥー教の神、王様の顔であるなど諸説あり、実際のところは未だにわかっていないことが多いそう。

というのも、バイヨン寺院はアンコール王朝初めての仏教寺院でありながら、ヒンドゥ―教の神や、地方神も祀られているなど「アンコール遺跡の異端」的な要素が多く、謎がたくさん残っています。

瞳は閉じているもの、見開いているものがありますが、後期になるにつれ、静かに瞑想する表情にするため、歴代の王が「尊顔」の瞳を閉じるように命じていったのだとか。どちらの「尊顔」も、おだやかな微笑みを浮かべる豊かな表情は、見る人のイマジネーションをかきたててくれます。

クメール軍の行軍ではふんどし1枚の歩兵が生き生きと描かれる@istock

第一回廊をとりまく壮大なレリーフの内容も、他のアンコール遺跡とは少し様子が違っています。通常は、神話や王の活躍などのシーンが主流なのに対し、バイヨンでは、庶民の日常や歩兵の戦いのシーンなどをレリーフの題材として使用。ふんどし一丁で行軍する歩兵、豚を闘わせてかけ事をする兵士たちの娯楽風景や食事シーンなどが生き生きと描かれ、当時の様子を垣間見ることができます。

④密林に眠る神秘の遺跡ベン・メリアに迷い込む

荒廃的な雰囲気が「ラピュタの世界みたい」と人気に@istock
木道に沿って遺跡を様々な角度から見られる@istock

崩れ落ちた建物を覆う緑の苔や樹木。碑文などが少なく、謎が多いまま密林に忘れ去られた遺跡ベン・メリア。荒廃した雰囲気が神秘的で、アニメ映画『天空の城ラピュタ』のお城のようだとウワサされ、注目されています。

郊外の遺跡ながら、午前中は団体客でいっぱいになるので午後の訪問がおすすめです。

彫刻やレリーフはあまり残っていませんが、東門テラスの欄干に施された美しいナーガ(蛇神)の彫刻は一見の価値あり。見逃さないようにしてくださいね。

東門テラスの欄干部分に施されたナーガ(蛇神)@istock
精巧に彫られた美しい姿に注目してみよう@istock

⑤バラ色の遺跡バンテアイ・スレイで「東洋のモナリザ」を鑑賞

洗練された優雅な姿が人々を魅了する「東洋のモナリザ」@istock

一際美しい女神像(デバター)が、1923年にフランスの作家マルローによって国外に持ち出されそうになった盗掘事件をきっかけに「東洋のモナリザ」と呼ばれ、一躍有名になったのが郊外の遺跡ベン・メリア。小さな遺跡ながら、「東洋のモナリザ」以外にもハイレベルなレリーフがたくさん見られます。

バンテアイ・スレイ遺跡は硬質な赤色砂岩で造られているため、他のアンコール遺跡と比べても、立体的で精密なレリーフが彫られているのだとか。

今にも動き出しそうな女神像(デバター)たちやヒンドゥ―教の神々など、細かい部分まで、壮大な屋外ギャラリーを巡る感じでじっくり鑑賞してみましょう。

バラ色の赤色砂岩が美しいバンテアイ・スレイ遺跡@istock
立体的で精密な像や彫刻がたくさん見られる@istock
ヒンドゥ―の神々の緻密なレリーフも見逃せない@istock

⑥幻の王都コー・ケー遺跡群で巨大ピラミッドに上る

ピラミッド型の遺跡はここでしか見られない@istock
頂上からは当時の王様も眺めた360度の絶景が広がる@istock

アンコール遺跡群では唯一の独立型ピラミッドの遺跡プランが目を引くコー・ケー遺跡。ここはたったひとりの王によってわずか20年しか利用されなかった幻の都です。

高さ30mのピラミッドには階段で上ることができ、頂上からは360度ジャングルに囲まれた絶景を眺めることができます。

また、約4mもある巨大リンガや、巨大樹が血管のように遺跡に根をはるれんが造りのプラサット・プラムなど、ピラミッドと共に、他のアンコール遺跡群では類を見ない遺跡がたくさん。

シェムリアップ中心部からは車で約2時間半ほどの場所にあり、前述のバンテアイ・スレイやベン・メリアと比べると訪れる人も少ない郊外遺跡ですが、ちょっと変わった遺跡を見てみたいという人におすすめの穴場です。

プラサット・サムの素材はコー・ケー遺跡の他の遺跡とも異なる@istock
アンコール遺跡群のなかでも稀な4mもある巨大リンガも@istock

⑦絶景が広がる天空の寺院プリア・ヴィヘア遺跡へ

断崖絶壁からは大パノラマが広がる@istock
階段を上って行くと中央祠堂の先に絶景が待っている@istock

カンボジアとタイ国境間の山頂に建つプリア・ヴィヘア遺跡。こちらもシェムリアップ中心部から車で約4時間と遠いのですが、いま人気急上昇中の穴場遺跡です。

プリア・ヴィヘアはアンコール遺跡群に続き、2008年にカンボジア第2の世界遺産に登録されました。

階段を上り、石畳の参道を進んでいくと、中央祠堂の先の断崖絶壁からは一気に視界が開け、大パノラマが広がります。青い空と緑の大地のコントラストが絶景で、まるで空に浮かんでいるような気分に。王の権力を誇示するように一際高い場所に造られた「天空の寺院」ならではの景色が見られます。

中央祠堂までは5つの塔門を抜けて進む@istock
一番美しい姿を残す第4塔門@istock
第5塔門の屋根の左右に施されたこの時代特有のデザイン@istock

中央祠堂に抜けるまでの5つの塔門の形や装飾にも注目してみましょう。一番美しい姿を残す第4塔門のペディメント(破風)には、『乳海撹拌』というヒンドゥ―の神話のレリーフが。また、カンボジアの2000リエルのお札にもプリントされる第5塔門では、この時代特有のデザインが施された屋根飾りにも注目です。

以上、7つの必見遺跡をダイジェストでご紹介しましたが、カンボジアには、個性的な遺跡がまだまだいっぱいあります。外観のフォトジェニックさだけでも圧巻なのですが、細かい装飾やレリーフ、そしてその背景にある歴史や神話など、知れば知るほど奥深い魅力に溢れています。

arucoアンコール・ワット』では、たくさんの遺跡を効率的に巡るモデルプランや各遺跡の詳細解説まで、憧れのアンコール遺跡群を誰よりも楽しむためのコツをご紹介。遺跡観光後に行きたい、おしゃれショップやグルメにスパなど女子旅スポット情報も必見です♪

aruco編集部 池田祐子

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