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2012年12月23日から2013年1月6日まで、南米大陸のアルゼンチンとチリにまたがるパタゴニア地方を、ゲストハウスやB&Bに宿泊し、長距離バスを乗り継ぎ旅行した記録となります。旅行の目的は人それぞれ、旅行それぞれだと思いますが、この旅行の目的は、『ブエノスアイレス』という映画のロケ地となり、“世界最南端の都市”ウシュアイアからツアーで訪れることができるエクレルール灯台をひとめ見てみたい! というものでした。最終となる第3回の今回は、プンタ・アレーナスとウシュアイアの町、そしてエクレルール灯台への訪問を含むビーグル水道クルーズを紹介します。
第1回、第2回をご覧でない方は、「【編集部のこんな旅】南米パタゴニア旅行 第1回(全3回)氷の上を歩いてみました!編」、「【編集部のこんな旅】南米パタゴニア旅行 第2回(全3回)歩いた先に絶景が待っていました!編」をご覧ください。今後、同地方を訪れる方の参考になるようであればうれしいです。(※当レポートは旅行当時のメモをもとに構成しています。現地の状況が大きく変化していることが予想されますので、ご旅行を計画の際には、最新情報を入手の上、計画を立ててください。)
プンタ・アレーナスはチリの南端に位置し、マゼラン海峡に面して広がる町。この町では、椎名誠さんの紀行書『パタゴニア』に登場するモンテカルロというホテルに宿泊しました。立地がよく、決して高級ではないのですが温かみのある内装で、長期滞在する拠点として適していると感じました。
プンタ・アレーナスではウシュアイアまでのバスチケットを手配する必要がありました。
移動希望日が12月31日だったため地元の人たちの移動と重なったのか、すでに満席の便が多く、手こずりました。なんとか入手したのち、海から一気に坂の上の「クルスの丘」の展望台まで散歩したのですが、展望台はマゼラン海峡を見渡すことができる必訪スポットです。
8時30分頃にバス会社の前に到着しました。バスに荷物を積み込んでもらい、飲み物や軽食を買い込んで、計11時間が予定されているウシュアイアへのバス移動がスタートしました。バス会社のおじさんがおすすめしてくれた右側列の窓席に座っていると、車窓の風景が荒野から海に変化しました。
3時間ほどでフエゴ島に渡る地点に到着しました。道路が水の中に突っ込んでいる奇妙な風景。程なくしてカーフェリーが到着し、大型車が上陸したのち、我々バスの乗客は下車して徒歩で乗船しました。10分ほどでフエゴ島側に上陸。バスに乗り込み、何事もなかったかのようにウシュアイアへ向けて再出発となりました。バスはくねくねと山沿いの道路を進み、山を抜けた頃にウシュアイアの町が見えてきました。
ウシュアイアがあるフエゴ島は、アンデス山脈の南端に位置し、マゼラン海峡、ビーグル水道、大西洋に囲まれた九州より少し大きな島。アルゼンチンとチリに跨っていて、ウシュアイアはアルゼンチン側フエゴ島の中心都市です。
中心地は格子状に街区が作られています。湾寄りのマイプーMaipu通りから湾にかけては港、バスターミナル、タクシー乗り場、観光案内所、ツアー会社が集まる観光桟橋、1本山側のサン・マルティンSan Martin通りは最もにぎわいのある通りで、ホテル、レストラン、アウトドアショップ、おみやげ屋さんが揃っていて、この2つの通りを使いこなすことで、有意義な滞在計画を組み立てることができそうです。
ウシュアイアのツアー会社は港の観光桟橋にある小屋で営業しているため、1軒ずつ訪れて説明を聞き、気に入ったツアーに参加することになります。所要3時間30分で、島への上陸があるツアーを選びました。
日没がかなり遅いため、ツアーは19時30分にスタートしました。参加者は20名程度。船内でガイドさんが地図を広げ、ツアールートの説明をしてくれます。船は海鳥が羽を休め、オタリアがゴロゴロと寝そべっている岩場に接近してくれるので、写真撮り放題です。海鳥やオタリアをアップで撮影できるので、望遠レンズを持って行っていてよかったと思いました。いよいよ、この旅行最大の目的であるエクレルール灯台Faro Les Eclaireursが見えてきました。長い道のりでしたが、ようやくたどり着くことができました。
帰路は島に上陸し、ミニトレッキング。ようやく日が暮れたウシュアイアの町の夜景を楽しみながら港に帰り着きました。
以上3回にわたって、南米パタゴニア旅行の記録を綴ってきました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。