海外でのチップについて
2022.12.28
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海外のレストランに初めて行かれる時、地元の気取らない店だったら気にならないマナーも、少しいいレストランに行ったときに途端に気になってしまうもの。ここでは、海外のレストランの基本的なマナー、服装、チップなどの文化について簡単に説明します。
目次
せっかく海外にきたのだから少し高級なレストランに行きたい、そんな気持ちを持っている方は多いと思います。でも、純白のクロスがひかれ整然と並んだレストランに入っていくのは結構勇気がいりますよね。筆者もミラノのレストランに入った際、エントランスホールのタキシードを着た人の多さに震えたことがあります。目が慣れてくると意外とカジュアルな恰好の人もいたことに気づくのですが…。(その時間はスカラ座でオペラが終わった直後だったようです)その場の空気がとても気になってしまう我々日本人にとって最低限のマナーはチェックしておきたいもの。以下はレストランでのゲストがたどるであろう流れとそれぞれの簡単なマナーになります。
1 レストランに到着
入店したらまず挨拶をして、予約を入れてある場合は名前を告げましょう。席へはホールスタッフが案内してくれます。勝手に店内へ入らず、案内されるまで待ちましょう。
2 テーブルへ
男性はレディーファーストを忘れずに。女性が前を歩き、着席するのも女性が先です。(レストランに入る扉も女性に触らせないで案内できましたか?)よくあるシチュエーションはここで案内されたテーブルが気に入らず、別の席にしたいな、と思うこと。その場で申し出れば変えてくれることもありますが、いいレストランほど「先約があるので」と断られることも…。予約の有無?服装?と色々気になってしまいますが、お店によっての方針のバラつきも多い部分なので、あまり気にしないでおきましょう。
3 料理をオーダー
メニューを開いて疑問があるならスタッフに質問しましょう。日替わりメニューが用意されていることもあるので、「本日のおすすめは?」と聞いてみるのもいいと思います。もし、注文が決まっていないのにウエーターがオーダーを取りにきた時は「もう少し時間を下さい」と伝えましょう。
4 食事中
よく外国人がラーメンについて話すときに話題にしますが、海外では特にスープやパスタを食べる時はすすって音を立てないようにしましょう。(ラーメンはすすった方が味がよくわかる、という議論は置いておいて…)ボトルでワインを頼んだ場合、グラスに注ぐのはウエーターの仕事です。近くにウエーターがいなかったら自分で注いでもよいが、基本注がなくてOKです。また、食事中のタバコは厳禁。アメリカやオーストラリア、シンガポールなどでは、エアコンの利いたレストラン内は全面禁煙になっています。
わからないことがあった場合はレストランのスタッフに気軽にたずねましょう。我々はその国にとって異邦人。質問することは恥ずかしいことではありません。
5 支払い
基本的には着席したまま勘定を頼み、支払うときも席についたままで大丈夫です。頭を悩ますのがチップですが、レシートにサービス料が含まれていないかを確認すること。(特にアメリカは予めレシートにサービス料があるので、二重払いになってしまいます)後はその国の事情に応じてチップを置く。なお、クレジットカードを使用する場合、カード伝票の所定欄にチップ額(tipまたは、gratuityと記されている)を記入することも可能です。チップについてはこちらのページで詳しく紹介しています。
海外でのドレスコード、悩みますよね。海外旅行中の食事の際、服装をどうするか…。店のレベルや雰囲気に合ったファッションを心がけるようにしたいところ。ここではドレスコードを簡単におさらいします。
ドレスコードとは、時間帯や場所に合った服装をする服装規定のことで、周囲への配慮から始まった服装のエチケットです。高級レストランなどでノーネクタイやスニーカーを禁止するのも、ドレスコードの一種。正式なパーティでは、服装について指定がある場合が多く。また、クルーズ船での旅の場合も、時間帯やイベントなどにふさわしい服装が必要となります。(今日は”白の日”というパーティがあったらゲストは白の服装で統一されていたりします)
一般的に
カジュアルとは、襟つきのシャツとスラックス、ブラウスとスカート。(Tシャツに短パンではありません)
インフォーマルは、スーツ、あるいはジャケットとネクタイ、ワンピース。
フォーマルはダークスーツやタキシード、ドレッシーなスーツ、イブニングドレス、カクテルドレスくらいに考えておけばよいでしょう。
海外でいいレストランに行く予定を入れている方はフォーマルの服装を一式トランクに入れておくといいでしょう。和服の振り袖や留め袖は、フォーマルに含まれます。ハワイなどリゾート地では、アロハシャツといった襟付きのシャツであればまず問題はありません。男性はカジュアルなブレザーやジャケットを1着用意しておくと便利です。
ヨーロッパの3つ星レストランや5つ星ホテル内のレストランにはドレスコードがあります。一般的にアメリカやオセアニア、アジアのレストランのドレスコードはあまり厳しくありませんが、ディナー時は、少しドレスアップして出かけるとお店の対応も良くなることもあるかもしれません。
結論としてマナーはあくまでマナーです。その国の文化や習慣の理解が浅い旅行者が実はほとんどだと思いますし、習慣の違いから来る小さな失敗もたくさんあると思います。
でも、本当に大事なのは普段の生活と同じで相手へのリスペクトではないでしょうか。自分が訪れたレストランですてきな体験をしたいとき、そういった姿勢でスタッフや他のゲストと接していれば、少なくとも不快な思いにはなりにくい(はず)。店内を観察してその場を異文化、習慣を学ぶ機会にしてしまえば、お店を出るころには少しこなれたふるまいになっていると思います。せっかくの海外旅行のちょっといいレストラン、場を楽しむことが一番だと思います。すてきな思い出を作ってくださいね。