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大きく分けると、6月~9月前半が雨期、9月後半~5月が乾期となる。乾気はヒマラヤの見える確率が高く、なかでも3・4月と10・11月はトレッキングに最適のシーズン。なお、雨季でも毎日雨が降り続くわけではなく、緑豊かなネパールもまた美しい。
ネパールというと世界の最高峰エベレストやヒマラヤ山脈を連想するし、ネパールの写真には必ず背景に雪と氷の真っ白な山々が並んでいる。だからネパールはヒマラヤの国、寒い国だと思い込んでいる人が多い。しかし、ネパールの位置は北緯27度から30度あたりで、日本で言えば奄美大島とほぼ同緯度。だから、よほど標高の高いところにいかな限り、そんなに寒いはずはない。
ネパールの気候の大きな特徴は、日本と異なり雨季と乾季があることだ。年によって多少の差はあるが、通常6月頃から9月前半までが雨季で、9月後半から翌年の5月頃までが乾季となる。したがって一般的には、雨季を避けた乾季の方が旅行に適していると言えるだろう。
しかし、訪れる地域や目的などによっても旅行に適したシーズンは異なってくるし、また雨季だからといって、全く旅行が不可能というわけではもちろんない。雨季には雨季の良さがあり、またひと味違ったネパールを垣間見る旅が期待できるだろう。
1年をとおして温暖。夏は強い日差しが照り付けるが、湿気が少ないためからっとしていて、扇風機やクーラーなしでも十分過ごせる。冬は昼夜の気温差が大きく、日中はセーター1枚で過ごせても、朝晩は冷え込むので防寒着が必要。冬の朝はしばしば霧が発生するが、雪が降ることはめったにない。
標高850mのポカラは、一年を通してカトマンドゥよりも暖かい。昼間は冬でもシャツ一枚、2月の後半ともなると半袖でOK。カトマンドゥよりも雨が多く、雨季には蒸し暑さを感じることもあるが、 それでも日本の夏よりは過ごしやすい。
ネパール南部に位置するタライ平野は、北インドと同じような気候と考えてよい。夏は高温多湿で、特に雨季前の4~5月は日中の気温が40℃を超えることもある。冬は昼間は暖かいが、朝晩はカトマンドゥと同程度まで冷え込む。
半袖でOKだが、朝晩や雨が降ると気温が下がることもあるので、長袖のシャツや薄手のジャケットを用意しておきたい。ポカラやタライ平野はかなり厚いので、男性なら半ズボン、女性なら薄手のスカートがあると便利。ただし女性はネパールの慣習からいって、肌を露出するのはおすすめできない。ミニスカートやタンクトップなど、足や肩を出して外を歩き回るのは慎むこと。肩が出る場合は薄手のカーディガンを羽織ろう。
昼夜の気温差が大きいので、それに対処できる服装で。Tシャツ、長袖シャツ、セーターかフリース、ジャケットがあればよいだろう。特に12~2月は、昼間はセーター1枚でも歩けるが、朝晩の冷え込みは東京とさほど変わらないので、ダウンジャケットなどの防寒具が必要だ。
12~2月の冬期、カトマンドゥやポカラでは昼間は気温が20℃近くまで上がり暖かいが、朝晩は5℃以下に冷え込む。しかもホテルやレストランは暖房設備の無いところが多い。厚手の靴下や下着、使い捨てカイロを持っていくなど、寒さ対策は万全に。また安宿ではベッドに毛布一枚、というところがほとんど。頼めば予備の毛布を貸してくれるが、寝袋があれば持参した方がベター(現地のトレッキング用品店でレンタルもできる)。
乾季には雨は少ないが、それでも折りたたみ式の傘くらいは持って行ったほうがいいだろう。日除けにも使える便利グッズだ。雨季には、傘はもちろん、レインコート風の雨具があるとよい。いらなくなったらバザールで売って帰れるし、物々交換もできる。また雨季には未舗装の道路がぬかるむので、すぐに靴が汚れてしまう。そんなとき、ビーチサンダルがひとつあれば便利。もちろん現地でも手に入る。
紫外線対策としては、日焼け止めクリーム、帽子、サングラスなど。冬でもネパールの日差しは強い。このほか、ほこりや排気ガスで喉を傷めてしまう人が多いので、マスク、うがい薬、ウエットティッシュなども用意したい。