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フィリピンの首都マニラは、スペイン統治時代の名残とモダンな都市文化が調和し、独特の雰囲気を醸し出している。16世紀の面影を残すイントラムロスを歩けば過去にさかのぼったかのような感覚を味わえ、アジア最大級のショッピングモールでは最新のトレンドを楽しむことができる。マニラ湾では、沈みゆく夕日のドラマチックな光景に心奪われるだろう。また、グルメもこの町の大きな魅力で、誰もがそのおいしさに舌鼓を打つ。今回は、そんな魅力的なマニラのおすすめスポットを5ヵ所厳選して紹介する。これを読めば、次の旅が待ちきれなくなるはずだ。
マニラの象徴ともいえるリサール公園は、独立運動の英雄ホセ・リサールをたたえる歴史的に重要なスポットだ。フィリピンの人々にとってこの場所は、リサールの処刑地でありながらも未来への希望を抱くシンボルとして位置づけられている。リサールの記念碑があり、その下にリサールが眠っている。自然を楽しんだり歴史を学んだりするなど、人々はさまざまな目的でここを訪れるが、園内には穏やかな空気が漂っている。また、博物館や美術館が併設されており、有意義な1日を過ごすことができる。
マニラの国立博物館は、フィリピンの歴史や文化を理解するうえで欠かせないスポット。人類学、考古学、動物学のほか、ありとあらゆる学問領域のコレクションが展示されている。また、フィリピンの歴史と文化を反映した絵画や彫刻など美術に関する展示もあり、統治時代から独立後にかけてのアーティストたちの作品が充実している。特に、ホセ・リサールによる彫像とドローイングはぜひ観ておきたい。建物自体の歴史的価値も高く、入口付近の壮大な柱に圧倒されるだろう。館内は広々としており、展示品も見応えがあるため、時間をかけてじっくりと楽しもう。
サンチャゴ要塞は、フィリピンの首都マニラにある最も歴史的かつ象徴的な要塞のひとつだ。16世紀にスペインによって築かれ、統治時代から独立にいたるまでフィリピンの歴史を見守り続けてきた。石造りの壁や大砲が、かつての戦いの激しさや過酷な歴史を物語っている。また、この要塞は、ホセ・リサールが投獄され、処刑されるまでの日々を過ごした場所としても知られている。内部にはリサール記念館があり、当時使っていた机や描かれた絵などが展示されている。ここを訪れることでフィリピンの歴史の一端を知ることができるだろう。
イントラムロス地区に位置するカーサ・マニラ博物館(カサ・マニラ)は、スペイン統治時代のコロニアル様式の邸宅を忠実に再現した博物館だ。19世紀の特権階級の邸宅を模したもので、広い中庭や美しいバルコニーがあり、館内には当時の家具や装飾品、衣装が展示され、当時の暮らしぶりを今に伝えている。レストラン、カフェ、みやげ物屋も併設。ガイドツアーもあり、展示品の歴史的背景について詳しく解説を聞くことができる。
スペイン人が築いた城壁都市イントラムロスの一角にたたずむサン・ディエゴ要塞は、16世紀後半に建設されたフィリピン最古の要塞遺跡のひとつだ。スペイン統治時代の防御施設として当時の技術を結集して建てられた石造りの大規模な要塞で、スペードのエースに似た独特の形状が特徴。修復を繰り返しながら現在にいたるまでその姿を保っている。美しい庭園も見どころ。敷地内は緑豊かで、木々に囲まれた静かな環境のなかゆったりとした時間を過ごせるので、憩いの場としても親しまれている。
マニラは、ユニークな魅力にあふれた町。マニラの象徴的スポットであるリサール公園や歴史あるイントラムロスの町並み、マニラ湾の美しい夕日など、訪れるべきスポットが点在している。地元の人々はあたたかく、町にはおいしいグルメもあふれている。マニラの楽しみかたは無限大だ。