ヨルダンのおすすめ観光スポット10選！ワディ・ラムの星空とペトラの赤い町

赤い砂岩の断崖に築かれたペトラ遺跡は、世界中の旅行者を魅了してやまない。岩の峡谷シークを抜けると現れるエル・ハズネの壮大なファサードを目にすれば、誰もが驚嘆するだろう。広大な遺跡内には、エル・ハズネ以外にも、劇場や神殿、王家の墓などが点在する。ローズ・レッド・シティとも呼ばれるペトラ遺跡は、かつてナバタイ人によって築かれ、交易の要所として栄えた都市だ。遺跡全体が砂岩でできており、太陽を浴びて美しく輝くその光景は一見の価値がある。特に夜は1500本以上のキャンドルで照らされたエル・ハズネが幻想的で、日中とはまた違った魅力がある。

世界で最も低い所に位置する死海は、その独特な体験で旅行者を魅了してやまない。死海は塩分濃度が非常に高いため、誰もがぷかぷかと浮かぶ浮遊体験ができる。その様子は、まるで重力がなくなったかのよう。また、死海の泥は美容効果があるとされ、多くの人が泥を身体に塗りたくる光景を目にする。周囲にはリゾート施設もあり、スパやマッサージで心身をリフレッシュすることもできる。

死海近郊にあるハママート・マインは、自然の恵みを感じる温泉地として人気のスポット。ここは、ミネラル豊富な温泉が湧き出し、リラックス効果抜群の温泉に入ることができる。古代ローマ時代には、温泉療養所として利用されていたのだとか。

7つの知恵の柱は、広大な砂漠に突き出た巨大な岩柱群で、T.E.ローレンスの著書にちなんで名づけられたワディ・ラムの象徴的な存在だ。四輪駆動車での砂漠ツアーや、キャメルライドで広大な砂漠を巡る体験は、心躍る瞬間だろう。日中は赤い岩肌が太陽の光を反射して壮大な景色が広がるが、夜になると一転、無数の星が輝き静寂な世界へと変貌する。

ヨルダン北西部に位置するジェラジュは、ローマ時代の繁栄を今に伝える古代都市だ。広大な敷地内には劇場や円柱が続く列柱通りが残され、散策しているとまるで古代ローマの都市を歩いているかのような感覚になる。また、毎年夏に開催されるジェラシュフェスティバルでは、南劇場や北劇場など遺跡でコンサートが開催され、特別な時間を楽しめる。

アカバはヨルダンで唯一外海に面した海港都市であり、アカバ要塞はその歴史的象徴だ。16世紀にマムルーク朝の君主により建てられた要塞で、幾度も歴史的な戦いの舞台となり、今もその痕跡を残している。アカバ要塞を訪れると、歴史の重みを感じると同時に、紅海を見渡す美しい眺望に心ひかれるだろう。周辺にはカフェやレストランが建ち並び、海沿いのリラックスした雰囲気を楽しむこともできる。

モザイクシティであるマダバにあるのは、聖ジョージ教会。ギリシャ正教の教会であり、マダバ地図という巨大なモザイク地図が保存されている。マダバ地図とは、エルサレムを中心としてその周辺国を描いた地図で、驚くほど正確に地形が描かれている。この歴史的なモザイク地図を観賞するために、多くの人が訪れる。

ダウンタウンを望む丘の上に位置するアンマン城は、ヨルダンの歴史が詰まった要塞だ。敷地内にはウマイヤ朝時代の離宮跡やビザンチン時代の教会跡が残されており、歴史を感じながら散策が楽しめる。また、アンマン城からは市街地を一望でき、特に夕暮れ時には美しい光景が広がる。歴史好きにはもちろん、写真好きにもたまらないスポットだ。

アンマン城内にあるヨルダン博物館は、ヨルダンの古代史を知るためには欠かせないスポット。ヨルダンを代表する歴史的遺物の数々が、解説つきで展示されている。世界最古の人間像とされるアイン・ガザル像や、死海文書の一部であるクムランの写本は、かつてはヨルダン考古学博物館に展示されていたがここに移された。

カラート・アル・ラバドは、十字軍との戦いに備えサラディーンの甥により築かれた要塞。周囲を見渡すことができる屋上や、矢を射るために縦長に作られた窓などが残されており、要塞としての機能をうかがい知ることができる。特に、保存状態のよい塔や防壁は、歴史好きにはたまらないスポットだろう。

ペトラ遺跡の壮大な美しさや、死海での浮遊体験、そして奇岩砂漠ワディ・ラムの冒険など、ヨルダンには一生に一度は訪れたいスポットが点在している。また、アンマン城やアカバ要塞といった歴史的なスポットを巡りながらヨルダンの歴史に触れることで、この地で紡がれてきた物語を感じることができるだろう。