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旅を続けるには、時間も、健康も、お金も必要です。けれど、私たちを異国の地へといざなう本当の原動力は、「いくつになっても世界を見たい」という胸のなかの好奇心ではないでしょうか。例えば、スイスでのんびりと走る鉄道の車窓からアルプスの絶景に浸ったり、マッターホルンのトレッキングを楽しんだり……。本記事ではスイス旅を舞台に、これからの人生を豊かに彩る大人の旅と資金の整え方についてひも解いていきます。
限られた日程でパリやローマ、ロンドンを駆け抜け、たくさんの町を巡り、世界を広げていく旅もすばらしい体験です。しかし年齢を重ねると「どれだけ多くの都市を回れたか」だけでなく、「どれだけひとつの土地と、深く向き合えたか」を大切にするという旅スタイルがしっくりくるかもしれません。
アルプスの山々に囲まれたスイスは、まさにそんな旅に適した国です。有名スポットをあわただしく渡り歩くのではなく、ひとつの町に腰を落ち着けてゆったりとした時間の流れに身をまかせる。これまでの歩みを振り返り、これからの人生に思いを巡らせるような、贅沢で味わい深い時間がここにはあります。
時間や気持ちに少しゆとりが生まれたときに、拠点を定めてじっくりと滞在する。スイスの旅は、そうした「これからの人生に寄り添う上質な旅」の舞台として、格別の時間を与えてくれます。
ひとつの拠点を決めて、その土地をじっくりと深く味わう、その絶好の舞台となるのが、名峰マッターホルンを間近に仰ぐ山あいの町・ツェルマット。
この町に数日間滞在してみると、「ひと口にマッターホルンといっても、実に多彩な表情がある」ことに気づかされます。朝、ホテルの窓を開けた瞬間に飛び込んでくる神々しい姿をはじめ、ハイキングの途中や展望台から眺める角度ごとに異なるたたずまい、そして湖面にふっと現れる逆さマッターホルンの美しさ。そんな山の姿の違いが実感できることも、この旅の醍醐味のひとつです。
山歩きを楽しむ日もあれば、町のお気に入りのカフェに通い、店員さんに顔を覚えてもらうような日を過ごすのもまたすてきなものです。異国の日常にそっと溶け込み、その土地と静かに心を通わせるような時間が、旅をいっそう深いものにしてくれます。
スケジュールを詰め込まず、「今日はあの湖畔でのんびり山を眺めよう」と気分で決められるゆとり。それこそが、これからの旅における本当の贅沢ではないでしょうか。
ツェルマットとサンモリッツを結ぶ「氷河急行(グレッシャー・エクスプレス)」は、全行程約8時間かけて走るスイスを代表する観光列車。291の橋を渡り、91のトンネルを抜け、最高地点2,033mのオーバーアルプ峠を越える長い道のりです。頭上まで視界が大きく開けたパノラマ窓からは、名物のランドヴァッサー橋やアルプスの峰々、緑豊かな谷間が次々と現れます。
また、車内エンターテインメントが充実しているのも大きな魅力。イヤホンガイドに加え、スマートフォンで現在地や沿線の歴史、見どころを日本語で確認できるサービスが導入されています。リアルタイムで流れる解説に耳を傾けたり、これまでの道のりやこれからの未来にゆっくりと思いを巡らせたりする時間は、日常のあわただしさから解放された贅沢なひとときとなります。
長時間ゆったりと揺られる鉄道旅だからこそ、車内での食事やサービスも見逃せません。専用バーを備えた最上級のエクセレンスクラスでは、絶景とともに洗練されたコース料理が提供されます。急勾配でも倒れない名物の傾いたワイングラスでワインを嗜んだり、車内販売で記念品を選んだりするのも一興。壮大なパノラマを背景に味わう食事は、旅の記憶に強く刻まれるはずです。
あえて時間をかけて進む「世界一遅い特急」は、目的地へ急ぐのではなく「道中の時間そのものをどう味わうか」を教えてくれます。車窓の景色が刻一刻と変化していくように、これからの人生と向き合う時間の大切さを、この列車は気づかせてくれます。
どれだけ憧れの場所があっても、健やかな足腰があってこそ旅の選択肢はどこまでも広がるもの。特にスイスのように「自らの足で歩いてこそ出合える絶景」が多い国では、歩けることそのものが旅の感動を大きく左右します。
スイス建国の歴史を色濃く残す古都ルツェルンは、清らかなロイス川と中世の街並みが調和する、歩くことが楽しくなる町。ルツェルン駅から川沿いを進み、1333年に架けられたヨーロッパ最古の屋根付き木橋「カペル橋」を渡って旧市街へ。ふたつの尖塔が印象的なイエズス教会を背に足を踏み入れると、そこにはまるで時が止まったかのような美しい町並みが広がっています。
この旧市街は、どの方向に歩いても10分もたたないうちに川や湖に出合えるため、スマートフォンの地図を見なくとも、安心して路地巡りに身を投じられるのもうれしいところ。かつての穀物市場やワイン市場の名残を留める広場、美しい壁画で彩られた建物を眺めながら当てもなくさまよう時間は、この町ならではの醍醐味といえます。
ただし、旧市街に敷き詰められたデコボコとした石畳は、平坦な道を歩くのとは少し違う疲労を足裏や膝に感じるかもしれません。だからこそ、日頃から坂道や凹凸のある道を軽やかに歩く習慣をつけておくことが、町歩きを最後まで笑顔で楽しむコツ。散策の合間には湖畔のカフェでひと休みするなど、無理のないペースで歩くのが大人旅にはよく似合います。
ツェルマットを拠点にした山歩きなら、ゴルナーグラート鉄道を利用したハイキングがおすすめ。一気に標高3,000mを超える展望台まで鉄道で登り、その壮大なパノラマを堪能したあとは、風を切りながら下り道を歩く心地よいトレッキングが待っています。
時間が許せば約4時間(約11.5km)の全行程を歩いてみたいところですが、全区間を歩くのに不安を感じる場合は、途中の「1区間だけ」を歩くコースがスマートな楽しみ方。なかでもローテンボーデン駅からリッフェルベルク駅までの1区間は、静かなリッフェル湖の水面に美しく映り込む逆さマッターホルンと出合える絶景ルート。鉄道とハイキングを賢く組み合わせることで、無理なくアルプスの大自然を堪能できます。
高地では平地よりも息が上がりやすいため、「景色を眺めながらゆっくり歩く」「こまめに水分を取る」といったペース配分が大切です。スイスへ行くと決めたら、階段を意識して使ってみるなど、日々の生活のなかで工夫することが、アルプスの名峰へと続く1歩となってくれます。
旅を続けていくために時間と健康に加えて、もうひとつ欠かせないのが「お金」です。特にスイスは、ほかの国と比べても資金面の準備が重要となる旅先のひとつ。物価高や為替の変動が気になる時代だからこそ、旅を続けるためのお金との付き合い方も考えてみませんか。
生活費や老後資金と同じ口座から旅費を捻出していると、「やっぱり今回はやめておこう」と無意識にブレーキをかけやすくなってしまいます。そこで有効なのが、生活費とは切り離した「旅専用の口座」を用意しておくことです。
「いつかのスイス旅を目標に、毎月無理のない範囲で積み立てる」と決め、用途を限定したお金を見える化しておくことで、いざ旅立つときにも「このお金は、アルプスの車窓や山岳リゾートでの特別な滞在を楽しむためのもの」と、迷いなく使うことができます。
積み重ねてきた努力を旅に変えることは、単なる消費ではなく、頑張ってきた自分への「最高のごほうび」です。氷河急行の車窓やアルプスの風景、静かな町で過ごすひとときは、金額には代えられない一生の思い出になってくれることでしょう。
世界的な物価上昇が続くなか、旅のための資金を現金のまま保有していると、購買力が相対的に目減りしていく可能性があります。そこで、余剰資金の一部を世界各国の企業や市場に目を向けて長期的・分散的に資産形成するという視点も選択肢のひとつ。
それは「旅を続けるための準備」であり、同時に「世界の企業や市場に目を向けながら将来にも備える」という大人ならではの選択ではないでしょうか。インフレや通貨安に臆することなく自分らしく旅を続けるために、資金の一部を育てていくような少しの備えが、未来の旅をいっそう豊かなものにしてくれるはずです。
時間、健康、お金。どれも旅に欠かせない要素です。しかし、そのすべての前提にあり、一生旅を続けるために最も必要なのは、胸のなかにある「ワクワクする心」ではないでしょうか。
「まだ知らない町を歩いて、新たな出合いを楽しみたい」という気持ちや、心を揺さぶる景色、その土地ならではの食や文化、そして一期一会の出合い。そんな、未知への抑えきれない好奇心や、旅への色褪せない渇望こそが、私たちを旅へと連れ出す原動力となっているかもしれません。
旅の計画を立てることは、「これからをどう生き、どう楽しむか」を考えるための大切なヒントです。
一生旅を続けていくために必要なのは、いろんな条件が整うのを待つことではなく、「行きたい場所を決め、そのための準備を少しずつ進めること」。そんな具体的なイメージをひとつもつだけで、これからの毎日はもっと彩り豊かで前向きなものへと変わっていくでしょう。
旅先の美しい景色のなかや日々の生活で、「次はどこへ行こうか」と思いをめぐらせる時間から、次の旅の準備は始まっています。地図を開き、行き先を思い描き、日程とお金を少しずつ整えていく、その繰り返しのなかで、旅は人生そのものを豊かに彩る一部として続いていきます。
そのとき、旅の準備として頼りになるのが、旅のインスピレーションと確かな情報を届け続けてきた「地球の歩き方」であり、将来に向けた資産形成のさまざまな選択肢を提供する「SBI証券」です。
好奇心を道しるべに、これからの人生も自分らしく、新しい感動に出合える旅を重ねていきましょう。さて、みなさんの次の旅先はどこですか?
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