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海と山に抱かれた岩手には、景色に癒やされる温泉や、感性を刺激する滞在体験がそろいます。本記事では、土地の恵みを味わいながら心身を整えられる“岩手らしい宿時間”の魅力をまとめてご紹介します。
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海や山の自然に癒やされながら、丁寧に整えられた空間でくつろぎ、土地の恵みを生かした食事を味わう——そんな時間が、旅の満足度をぐっと高めてくれます。日常から少し距離を置いて、自分のペースで静かに過ごしてみませんか。
東日本大震災の津波で被災した「たろう観光ホテル」が安全な高台へ移転し、平成27(2015)年に施設名を変更して再開されました。旧建物は国の震災遺構として保存されており、希望者には震災当時の津波映像を公開するなど、災害の記憶を伝えながら“命を守ることの大切さ”を学ぶことができます。客室からは断崖が続く海岸線を望むことができ、食事は地元の新鮮な海産物を中心にした創作料理を味わえるのも魅力。さらに、客室には露天風呂が付いているため、海を感じながら湯と食をゆっくり楽しめます。
山の美しさや恵み、あたたかさを伝える、岩手の自然に抱かれて滞在できる宿です。客室は源泉かけ流しの湯を楽しめる半露天風呂が備わっており、周囲の静けさのなかで、プライベート感のある時間を過ごせます。食事は新鮮な食材も取り入れた創作料理が特徴で、季節ごとの“山の恵み”を味わえる点も楽しみのひとつ。なお、温泉の泉質は弱アルカリ性の単純泉とされ、やわらかな湯あたりを求める方にもおすすめな宿です。
ヘラルボニーがアートプロデュースを手がけ、アートを通じた滞在体験が特徴のホテルです。一部の客室では、岩手県花巻市の「るんびにい美術館」に在籍する作家の作品で彩られ、部屋ごとに異なる表情のアートを楽しめるのも魅力。なお、ヘラルボニーとは重度の知的障害のある兄をもつ双子の松田文登氏・松田崇弥氏が設立した企業で、知的障害のある作家とアートライセンス契約を結び、障害に対するイメージの変容と、福祉を起点とした新たな文化の創造を目指しています。本社は岩手県盛岡市にあり、地域に根ざした取り組みとしても注目されています。
湯治文化が息づく岩手には、歴史ある温泉から山あいの秘湯、高原の温泉まで多彩な湯どころがそろいます。渓流・森・山岳の景色を楽しみながら、季節ごとの表情とともに心身をゆっくり整えましょう。
昔ながらの湯治文化を今に伝える温泉宿として知られています。館内には、200 年以上前に建築された湯治屋(自炊部)をはじめ、山水閣や茅葺のギャラリー「菊水舘」があり、滞在スタイルに合わせて選べるのが魅力。名物の混浴露天風呂「大沢の湯」では、渓流沿いの自然に包まれながら湯に浸かり、日常の緊張をほどくような時間を楽しめます。宮沢賢治ゆかりの地としても語られており、少年期には信仰心の篤い父に連れられて、花巻仏教会の講習会場だった大沢温泉をたびたび訪れていたと伝えられています。また、花巻農学校の教師時代には、生徒を率いて湯あみに訪れたこともあったとされ、温泉地の歴史のなかに賢治の足跡が感じられる点も見どころです。
湯治場の風情を色濃く残す、開湯約600年の歴史をもつ温泉宿です。複数の湯船を楽しめ、シャワーに使う湯にも源泉を使用していることが特徴。名物は深さ約125cmほどの浴槽に立ったまま入る「白猿の湯」で、独特の入浴スタイルが人気です。温泉質は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。また、宮沢賢治ゆかりの宿としても知られており、縁戚関係にあった賢治がよく訪れたとされ、童話『なめとこ山の熊』には「腹の痛いのにも利けば傷も治る」とこの宿の湯を思わせる記述があります。
標高約1300mの源泉から引湯している単純硫黄泉が魅力の温泉宿です。浴場は本館の「大釈の湯」「白泉の湯」だけでなく、日帰り温泉館の「薬師の湯」。さらに、少し離れた場所には開放感あふれる野天風呂「仙女の湯」や、散策の途中に立ち寄れる「鹿追足湯」が利用でき、滞在中は湯めぐりを堪能できます。また、宮沢賢治が岩手山の帰りに湯に浸かったという記録が残っており、小岩井農場の創設者のひとり・井上勝が、当時の県知事・石井省一郎の案内で訪れて農場開発の着想を得た場所ともいわれています。
十和田八幡平国立公園の自然に抱かれた“秘湯感”のある一軒宿で、周辺にはブナやナラの原生林が広がり、登山や散策の拠点としても人気です。温泉は単純硫黄泉で、緑がかった乳白色の湯色が特徴とされ、夜には湯面がほのかに発光しているように見えることもあります。また、朝夕の2回、湯守が実際に湯に入って温度を確かめながら調整しており、森の静けさのなかで、ていねいに守られてきた湯をじっくり楽しめます。
標高約1400mの高地に湧く秘湯として知られ、東北でも屈指の高所温泉です。湯量が豊富な乳白色の単純硫黄泉を、岩手山の雄姿や八幡平の雄大な景色を眺めながら楽しめるのが魅力で、時間帯によっては朝日や雲海など、高原ならではの絶景に出会えるのもポイントです。野趣あふれる露天風呂が複数あり、自然の空気を感じながらの湯あみを満喫できます。
嘉祥年間(848〜850年)に発見されたと伝わる、歴史ある湯治場です。特徴は、浴槽の足元などから温泉が湧き上がる足元自噴泉で、湧き出たばかりの新鮮な源泉にそのまま浸かれる点が大きな魅力。館内の内風呂に加え、夏油川沿いには露天風呂が点在し、季節や天候によって湯温が変わることもあり、自然のなかで“秘湯”らしい湯あみを満喫できる宿として人気です。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉とされ、しっかり温まりたい方にも向く温泉として親しまれています。
岩手・宮城・秋田の3県にまたがる栗駒山の中腹に位置し、宿の周囲に湯けむりが立ちのぼる風景も相まって、秘湯らしい趣わいが感じられる温泉宿です。開湯については1100年以上の歴史を誇ると紹介されており、湯量も毎分6000リットルといわれる豊富さが魅力。館内では複数の湯をめぐりながら、栗駒の自然とともに心身をゆったり癒やす時間を楽しめます。泉質は、酸性含硫黄硫酸塩泉と案内されています。
盛岡の奥座敷とよばれる温泉地で、湖と山の景観を楽しめる滞在が魅力の宿です。露天風呂を備えた大浴場からは、御所湖と名峰・岩手山を一望でき、湯に浸かりながら四季折々の眺めを満喫できます。さらにロビーをはじめ、客室からも御所湖を望めることができ、おすすめは、5〜6月の新緑が美しい季節の早朝、10月の紅葉時期に染まる夕景で、季節の移ろいを景色とともに味わえるのも楽しみのひとつです。温泉の泉質は、アルカリ性単純温泉と案内されています。
桃の湯劇場が併設されており、大衆演劇も楽しめる温泉宿です。館内には、見晴らしのよい天空露天風呂をはじめ、迫力ある造形の大岩くりぬき風呂など、趣向の異なるさまざまな湯船があり、入浴と観劇をあわせて満喫できるのが魅力となっています。温泉の泉質は、ナトリウム塩化物泉として紹介されています。
湯めぐりで体をゆるめ、自然や物語に触れて心を満たす——岩手の旅は、滞在そのものが特別な思い出になります。季節や目的に合わせて選び、自分のペースで岩手の豊かさを楽しんでみてください。
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