エッフェル塔と並ぶパリのシンボル。凱旋門の観光ポイント
2024.4.5
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Bonjour こんにちは!
16区は閑静な住宅街であまり目立った観光名所はありませんが、素敵な美術館がいくつもあります。
そのなかでも小さくて可愛らしい美術館、Maison de Balzacを紹介します。
こちらの美術館はパリ市が運営する美術館のため、入場無料です。
ただし、特別な展覧会が企画されている場合は建物内に入るために7ユーロの入場料がかかります。
直訳すると"バルザックの家"という意味のこの美術館。実際に作家バルザックが1840年から1847年の間ここに住んでいました。
▲エッフェル塔は1889年に完成しているので、バルザックはこの景色を見てはいません。
作家名をオノレ・ド・バルザックと名乗ったのは貴族の血筋であったからではありません。自分の力でブルジョワジーへ上り詰めたのです。
庶民の生まれで法律家を目指し、事務所に勤めた時に見聞きしたことや事業に失敗したことなどが彼にとって蓄積の時期となりました。
小説を体系化し分析、研究したことで人物たちが幾つもの作品にまたがって登場する手法を編み出しました。
その作品群の集大成とも言える作品が「人間喜劇」。この家に住んでいる時に書かれました。
▲似顔絵付きの人物相関図。バルザックの作品には社会のあらゆる階層、職業、性格の人物がなんと2500人! そのうち600人が再登場しています。(美術館提供)
バルザックはまたコーヒー中毒としても知られていました。1日に18時間も執筆するためにコーヒーは欠かせず、日に50杯飲んだともいわれています。
▲バルザックはコーヒーを淹れるリモージュ焼きのポットを愛用していました。(美術館提供)
当時のパリで消費されるコーヒーはパリ植物園で栽培されていました。
そのバルザックに想いを馳せるべく、ローズベーカリーというパリ市内に4店舗構える人気のカフェが併設されました。
テラスカフェは近隣住民にも人気で、お昼ごはんやお茶をしに訪れる方が多くいます。
キッシュ(7.5ユーロ)や日替わりサラダ(13.5ユーロ)、キャロットケーキやバナナケーキ(5.5ユーロ)、焼き菓子、コーヒーにお茶がそろっています。
こちらで働くウクライナ人のArraさんがいつもにこやかに迎えてくれますよ。
19世紀前半のフランス社会の再現を、自身の小説世界に成功した稀代の小説家バルザック。
Le café est un torréfiant intérieur.
あなたもコーヒーを味わいにバルザックの家を訪れてみませんか。
■MAISON DE BALZAC
・住所: 47, rue Raynouard 75016 Paris
・アクセス:メトロPassy (6番線) またはLa Muette (9番線)
RER C線 : Boulainvilliers駅またはRadio France駅
・営業日: 火~日曜日
・定休日: 月曜日 ※祝日は開館している場合あり
・入館料: 無料 企画展開催時は、建物内に入るのにチケットが必要