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サンフランシスコには、”フレンチ・クオーター”があります。場所はユニオンスクエア、チャイナタウン、ファイナンシャルディストリクトの境目。小さいノートルダム寺院があり、フランス語の中高一貫のプライベートスクールもあります。あまり知られていないのですが、サンフランシスコで最初のフレンチレストランができた場所、フランス領事館もありました。そこにフランス語で口(くち)の意味のフレンチレストラン「ブーシュ(Bouche)」があります。今日は、念願かなってようやく食事ができた話です。
仕事やプライベートでパリを行き来している友人がフランス・パリが恋しくなったら軽く食事に行くお店の一つがブーシュ。4月に「サンフランシスコ観光オムニバス(小さい出来事4月)」のコラムにハプニングも書いたのですが、先日ようやく念願かなって行ってきました。
ブーシュは、本当にこじんまりしたレストラン。一階に3〜4人ほどのバーとテーブル。狭い階段を上がって二階と言うよりロフトみたいなスペースがいわゆるメインダイニングです。
メニューはプリフィックスのみ。”おまかせ”って高そうですが、3コースの「シーズナル・ダイニングメニュー」が、59ドル。3コース100ドルが相場のサンフランシスコではあり得ない値段です。メニューの内容は概ね以下のよう
◾️スープかサラダ
◾️メイン:お肉・お魚・(この日は)リゾット
◾️デザート:2種類から選択
ここに、サラダにプロシュート(8ドル)追加、お肉料理にボーンマロウ(7ドル)追加、お魚料理にキャビア(30ドル)追加、リゾットにトリュフ(30ドル)追加して楽しめます。
サラダの丁寧な仕上げとスープの優しさで間違いはないと思い、お肉のコースにあった”ボーンマロウ(Bone Marrow)”を迷わず追加で大正解でした。追加の追加の禁じ手をしたくなるほどのコクと味わい☆
ボーンマロウは牛の骨の中に残っている髄で、骨ごと焼き上げ、ちょっぴりゼリー状になった骨髄をスプーンですくって食べます。味わいもそうですが栄養価も高くお肉料理の珍味。しかし食材のクオリティと火入の仕方で、野生味というより粗野で野獣みたいな風味のボーンマロウもあります。シェフのおメガネにかなってるわけですから、鼻腔がウッシッシと喜んでいたくらい追加した甲斐があったんです。
ドリンクは、シャンパンに始まり、魚には軽めの赤、お肉にはしっかりした赤を頼みました。料理に合うようにお店の方に相談しながら、グラスで楽しむのがおすすめですね。ワインも良心的なお値段(14〜ドル)でした。昔、パンはタダで付いてきてたんですが(いつの話か!)、パンは半分サイズで頼みました。これまた香ばしく3ドル以上の価値あり。
美味しいのは美味しいですが、プレゼンテーションが斬新で映える料理がもてはやされてる気がしますし、それもそれで楽しくSNSを拝見していますが、レストランでは食べにきてるのか写真を撮りにきてるか分からない方もいます。ここは落ち着いて食事を楽しんでほしい場所な気がします(かく言う私らも先ずスマホ持ち出しちゃいましたが…)。
”Merci beaucoup et á bienôt”ってレシートに書いてありました。
お断り:写真は夏のもので、現在は、晩夏から秋の食材を使っています