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2025.5.12
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京都市内に咲く桜で遅咲き桜で有名な御室仁和寺(おむろにんなじ)の桜の紹介です。仁和寺とは、888年に創建された真言宗御室派の総本山です。鎌倉時代に隆盛したのち、応仁の乱でほとんどが焼失しましたが、1634年に徳川将軍家光の支援により再興されました。境内には五重塔や二王門など、江戸時代に建立された歴史的な建造物が立ち並びます。仁和寺は、京都を代表する桜の名所です。毎年春には、枝垂れ桜・ソメイヨシノなど沢山の桜が境内を美しく彩ります。中でも中門内の西側一帯に咲く「御室桜」は格別で、国の名勝にも登録されています。
御室桜は、京都に咲く桜の中では遅咲きの桜で、市内のソメイヨシノが散り始めて来る頃に見頃を迎える桜です。(4月15日・撮影)
二王門の看板には、現在のソメイヨシノや御室桜・ミツバツツジの開花具合を、わかりやすく見ることができます。
仁和寺に咲く桜は、御室桜が有名ですが、境内では、ソメイヨシノ・枝垂れ桜や「有明」や「楊貴妃」など、美しい桜が咲いています。御室桜の咲くエリアは、中門を抜けたところにあります。中門を入り、左折すると御室桜が咲くエリアです。「御室桜」は1696年の伽藍再建の際に植えられたもので、約200株の桜があります。大正13年(1924)には国の名勝に指定されました。板張り順路を進んで行きます。
御室桜は満開の時期が短い桜です。写真は15日に撮ったのですが、前日の14日の京都は雨と風が強くて御室桜の花びらが沢山舞い落ちていました。
「御室桜」のお花見は、普通のお花見とは少し違った感覚が楽しめます。桜のお花見といえば、見上げる感じが多いのですが、御室桜のお花見は木の高さは2~3mと低くて、花が目の前にあり目線の高さでお花見が楽しめます。
御室桜の花弁は、大ぶりで厚くお多福桜とも呼ばれています。
順路は桜を眺めながら、桜の奥に五重塔が浮かぶ風景を見ながら進みます。まさしく春の京都を代表する景色でもあります。
昔から京の人にとって、御室桜は特別な桜で、この桜を見ないと「春への義理」が立たないといわれた桜。川端康成さんは小説「古都」のなかで、御室の桜のことを「春の義理」と表現され「ひと目見たら、春への義理は済む」と書かれています。
仁和寺の五重塔は、1644年に建立され重要文化財に認定されている総高36.18mにも及ぶ巨大な塔です。東寺の五重塔と同様に、上層から下層にかけて各層の幅にあまり差が見られない姿が特徴です。広い仁和寺の境内には御室桜と共に、この季節を彩る花々が咲いています。
五重塔の前では、ミツバツツジと枝垂れ桜の競演です。
青モミジは新緑の美しい色を放っています。
境内奥では、シャクナゲも咲いています。
以上、満開の御室桜と、ミツバツツジ・シャクナゲ・青モミジ美しい御室仁和寺でした。
御室仁和寺
〇所 京都市右京区御室大内33
〇アクセス バス・電車の場合
JR京都駅から市バス26号系統約40分「御室仁和寺」下車徒歩すぐ。京福電鉄御室駅下車徒歩すぐ。
〇車の場合
名神高速京都南ICから約40分名神高速京都東ICから約40分
〇駐車場 有り
〇観桜参拝 大人500円9:00~17:00