【アメリカ】アンザボレゴ砂漠州立公園がワイルドフラワーで染まる春
キーワードで検索
南カリフォルニアのサンディエゴは、一年を通して温暖な気候に恵まれており、ブーゲンビリアやハイビスカスなどの暖かい気候のエリアに咲く花が楽しめます。日本のようにはっきりとした四季はありませんが、そのぶん長い期間花が咲き続けるのが魅力。海辺や公園はもちろん、住宅街でも色とりどりの花に出合えます。やわらかな海風に揺れる花々は、カリフォルニアのゆったりとした時間を彩ってくれます。今回は、サンディエゴで見られる代表的な花とおすすめの観賞スポットを紹介します。
サンディエゴ郡北部のカールスバッドでは、毎年3月から5月頃にかけて「The Flower Fields」が開園します。一番の見どころは、広大な丘陵地に咲き広がるラナンキュラス。赤やピンク、オレンジに黄色に白など、虹のような色彩が特徴です。約20ヘクタールにわたる花畑は、端が見えないほど色鮮やかな景色が広がります。
春のサンディエゴを代表する風景のひとつとして親しまれ、毎年多くの観光客や地元民が訪れます。午前中の柔らかな光のなかで眺める花畑は特に美しく、丘の上から見渡すとまるで色のパレットを広げたような景色が続きます。
日本でもあちこち花畑に足を運んできましたが、こんなにも優美に咲き誇る花畑は初めてでした。
5月から6月頃になると、サンディエゴ各地でジャカランダ(和名:紫雲木)が咲き始めます。
南米原産の樹木ですが、温暖な気候のサンディエゴでは街路樹として数多く植えられており、淡い紫色の花で街全体が彩られます。世界三大花木のひとつであるジャカランダは、枝いっぱいに大きな花を咲かせ、風が吹くたびに花びらが舞い落ち、その美しさに思わず見とれてしまいます。
ジャカランダで覆われた道路や歩道はまるで紫色のじゅうたんのよう。バルボアパーク周辺や住宅街を歩いていると、思いがけず美しい並木道に出会えることもあります。青空と紫色の花の組み合わせは初夏ならではの風景で、この季節がやってきたなぁと気分が上がり、街全体が華やいで見える気がします。
サンディエゴ周辺では、春から初夏にかけてセージ類など、カリフォルニアの原生植物も見頃を迎えます。
特に「トーリーパインズ州立自然保護区」周辺では、カリフォルニア州の州花でもあるカリフォルニアポピーを見ることができます。鮮やかなオレンジ色の花びらが風に揺れ、青い空とのコントラストが美しく、時間を忘れて眺めてしまいます。
そのほかにも、カリフォルニア南部とメキシコ沿岸で見られるシー・ダリアという黄色の珍しい花や、カリフォルニア・バックウィートという白いふわふわした花など、日本では見ることのできない花々があちこちで咲きます。
可憐に咲く花々を眺めていると、潮の香りとともに南カリフォルニアらしい自然の豊かさを感じられます。
サンディエゴから車で2時間ほど内陸に入った場所に位置する砂漠地帯、「アンザ・ボレゴ砂漠州立公園」でも花を見ることができます。
その年の降雨量によって、ワイルドフラワーが一面に咲くことがあるスーパーブルームとよばれる現象が有名です。黄色のデザート・サンフラワーや、ピンク色のデザート・サンド・バーベナなど、乾燥した大地で力強く咲いている姿が印象的です。
アンザ・ボレゴ砂漠州立公園のワイルドフラワーについてはこちらの記事でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
サンディエゴでは植物園や花畑に足を運ばなくても、街中の公園や住宅街、海沿いの散歩道でさまざまな花を楽しめます。
鮮やかな赤い花をつけるデイゴ(コーラルツリー)があちこちで見られるようになると春がやってきたと感じます。春から初夏にかけては青紫色のアガパンサスが道路沿いを彩り、鮮やかなブーゲンビリアは住宅のフェンスや建物の壁を華やかに包み込みます。オレンジ色の不思議な形が印象的な極楽鳥花(ストレリチア)はサンディエゴを代表する植物のひとつで、公園や歩道の脇でもよく見かけます。
夏はハイビスカスが次々と花を咲かせ、南国らしさを感じることができます。また、世界三大花木のひとつであるカエンボクを見かけることもあり、燃えるような大きなオレンジ色の花に思わず足を止めたくなります。
アメリカで暮らす時間が長くなるにつれ、季節ごとに違う花が街角を彩るサンディエゴならではの風景に目が向くようになりました。散歩をしながら季節の花を探したり、名前を調べて少しずつ覚えたりするのも楽しみのひとつです。以前は知らなかった花の名前が自然と増えていくことに、自分でも少し嬉しくなります。朝の柔らかな光のなかで花々を眺めていると、サンディエゴの穏やかな気候がそっと感じられるようです。