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家で過ごす時間がたっぷりある今日このごろ。憧れの北欧ブランドの食器で、4月からの新生活を始めてみませんか? 前編は、センスあふれるデザインと使いやすさで日々の生活を彩ってくれる、フィンランドを代表する陶磁器ブランドとそのプロダクツを紹介します。
今やフィンランドを代表する陶磁器ブランドとして日本でも大人気のアラビア。1873年の創業時はスウェーデンの陶磁器ブランド、ロールストランドのロシア向け生産工場でした。フィンランド独立前年の1916年にフィンランド企業が買収し、独自のブランドとしてアラビアはスタート。20世紀半ばには“フィンランドデザインの良心”とも呼ばれるカイ・フランクをアートディレクターに迎え、ティーマの原型であるキルタなど数々の名作を生み出しました。
●代表的なモデル
パラティッシ/Paratiisi
フィンランド語で「楽園」を意味するシリーズ。ブドウやリンゴなどが描かれたパターンは、食卓を華やかに彩ってくれます。
24h トゥオキオ/24h Tuokio
“24時間、どんなシーンでも使える食器”をデザイン・テーマとしています。お皿の縁に筆でワンポイントを付けたようなパターン。
●アラビアのデザインセンターへ
ヘルシンキの郊外にあるアラビア工場。残念ながら工場は2016年に閉鎖してしまいましたが、デザイン部門は活動を続けています。ガイドツアーでは、アーティストたちのアトリエを見学できます。また、アラビアの歴史を紹介する博物館やショップも併設しています。
1881年にヘルシンキ郊外に設立された小さなガラス工房として創業。20世紀半ばにはアアルト夫妻やカイ・フランクのもと、アルヴァ・アアルト・コレクションやアイノ・アアルト、カルティオなどモダニズムデザインのガラス器を次々と発表。1990年にはアラビアと同じグループ会社となり、2000年前後からは新鋭デザイナーの手による陶磁器も扱うように。カイ・フランクの名作、ティーマは、2006年からイッタラブランドで販売されています。
●代表的なモデル
ティーマ/Teema
カイ・フランクのデザインで、1948年に発表されたキルタが基になっています。余分な装飾を削ぎ落とした、これぞ機能美といえる不朽の名作。
オリゴ/Origo
ぼってりとしたフォルムに、カラフルなマルチボーダーをペイントした人気モデル。2002年にiFデザイン賞を受賞しました。
●イッタラのガラス工房へ
フィンランド南部にある小さな村、イッタラにはガラス工場があります。実際にガラスを作っている工場を見学できるほか、ファクトリーショップやレストラン、カフェ、博物館まである敷地内は、まるでイッタラのテーマパーク。ガイドツアーでひと通り見学しましょう。
1951年に創業したテキスタイルブランド。1964年に発表された「ウニッコ」というケシの花をあしらったパターンにより人気を博し、50年以上を経過した現在も愛され続けています。テキスタイルやファッションブランドとして発展しましたが、近年はテーブルウエアや雑貨などのライフスタイルを彩るアイテムも扱っています。中でもウニッコ柄をプリントしたマグカップやボウルは、フィンランドの定番おみやげとして日本人に大人気です。
●代表的なモデル
ウニッコ/Unikko
大胆なケシの花を象った、マリメッコを代表するパターン。マグカップやボウル、ティーポットなどが販売されています。
●マリメッコの本社へ
ヘルシンキの中心部から地下鉄で15分ほどのところに、マリメッコの本社があります。ショップやアウトレットが併設されているほか、社員食堂も利用できます。食堂は、ファブリックや食器にいたるまで100%マリメッコの夢空間! 料理だって本格的なのに、値段は良心的なんです。
いかがでしたか。美しい陶磁器の生まれ故郷を訪れてみたくなったのではないでしょうか。
2020年5月末までは“kindle unlimited”で『地球の歩き方』シリーズ185タイトルが読み放題となっています。
https://news.arukikata.co.jp/column/event-season/Japan/Kanto/Tokyo/146_022661_1585213345.html?w=146
“北欧デザイン”の食器やインテリアと共に、リビングルームで北欧の国々に思いを馳せつつページを繰り、豊かな時間を過ごしましょう。そして、また旅立てる時機が来たら、ぜひフィンランドへ!
TEXT: グルーポ・ピコ
※当記事は、2020年4月7日現在のものです。