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以前から冬季の感染再拡大が危惧されていた新型コロナウィルス。11月には変異種オミクロン株も発見され、新たな局面を迎える年末となりました。この状況を受けてイギリス政府が新たに発表した規制強化策と、街の近況を在住者がお伝えします。
変異種オミクロン株発見の報道に世界がどよめいた11月下旬。すでにイギリス国内でも感染者が確認され、またもやロックダウンか?と危惧した人も多かったことでしょう。
しかし英政府の対応は比較的冷静で、その裏には世界に先駆けて昨年末からコロナ予防ワクチン接種を推進してきたという自負もあるようです。
2021年12月1日現在、12歳以上のイギリス国民の約8割がワクチン2回とも接種済み。少なくとも1回のワクチンを接種した人は約9割にも及びます。また3度目のブースター接種を済ませた人も急増中で、約3割に達しようとしています。
またアストラゼネカとワクチンを共同開発したオックスフォード大学教授も「既存のワクチンはオミクロン種にもある程度の効果があると推測している」と発言。
そこでオミクロン株の脅威に備える最優先策として、18歳以上の誰もがワクチンのブースター接種を受けられるよう変更。2回目と3回目の間隔も、以前の6か月から3か月へと短縮されました。また12歳~15歳の若年層にも、2回目のワクチン接種が進められています。
2021年春より規制緩和をしてきたイギリス。そのなかでも顕著な変化のひとつは、公共施設や交通機関でのマスク着用が強制ではなく自主判断となった点でした。
しかしこれもオミクロン株の出現によって再び変更され、公共交通機関と商業施設の中ではマスク着用義務が復活。ロンドン交通局をはじめ各鉄道会社やバス会社などでは、乗客にそのルールを厳守するよう呼び掛けています。
とはいえ、飲食に代表されるホスピタリティ産業からは「その限りでない」といった声も噴出。クリスマス~年末年始というかき入れ時を迎え、感染防止策と経済対策とのせめぎ合いが続きそうです。
●ワクチン接種とマスク着用のほか、以下の方針も引き続き継続となります。
*屋内で人と会う場合、新鮮な空気を取り入れるよう配慮。屋外で会う方がより望ましい。
*感染者と接触した場合または自覚症状がある場合はすみやかにPCR検査を受け、必要に応じて自己隔離をする。
海外からの渡航者受け入れに関しては、「どの国からか」によって対応が分かれます。日本は現時点では「レッドリスト以外」に分類。すなわち英国到着後11日間の強制隔離(政府指定の宿泊所利用・その費用ひとり2285ポンドは本人負担)は免れます。
なお、ワクチンを完全に接種しているかどうかにより必要となる手続きが異なり、詳細は在英国日本国大使館のウェブサイトにて最新状況をご参照のこと。
・URL: https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona.html
クリスマスと年末を控え、コロナ感染予防に留意しながらも4度目のロックダウンなど大胆な規制は見送っているのが現在のイギリス。今後どうなっていくのか、随時アップデートしていきます。
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■地球の歩き方 ガイドブック A03 ロンドン 2020年~2021年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080126800
※当記事は、2021年12月1日現在のものです
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年12月1日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
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