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オミクロン株で再び新型コロナウイルスへの懸念が高まる中で迎えた今年のホリデーシーズン。それでもニューヨーカーたちは、町のイルミネーションを堪能したり、ホリデーマーケットでプレゼントを選んだりと、クリスマス気分を満喫しています。最新のコロナ対策、ホリデー定番のイベント、新アトラクションなど、ニューヨークで映像を制作する「NY UPLOADERS」が現地取材しました。
アメリカでは11月下旬のサンクスギビングデー翌日から約1カ月に渡ってホリデーシーズンをお祝いするのがしきたりです。昨年はコロナ禍で大型ホリデーイベントが軒並み中止を余儀なくされただけに、今年こそは昨年の分まで楽しみたい!と期待が高まっていた最中、オミクロン株のニュースが世界を駆け巡り、一気に警戒ムードが広がりました。
オミクロン株の感染拡大に備え、アメリカ政府は12月6日以降、海外からの入国者に出発から24時間以内の陰性証明の提示を義務付け、水際対策を強化。ニューヨーク州は、利用者のワクチン接種を義務付けていない全屋内施設に対し、マスク着用を義務化する措置を取りました(〜1月15日まで)。
マンハッタンや周辺地区を中心とするニューヨーク市も対策を強化し、ワクチン未接種者の店内飲食や屋内娯楽施設などの利用を制限する、いわゆる「ワクチンパスポート」措置の対象者の範囲を、これまでの12歳以上から、5歳以上にまで拡大しました。さらに12月27日以降は、全米で初めて、出勤を要する全企業の従業員に対しワクチン接種を義務付ける措置に踏み切り、最大限に警戒しています。
新型コロナ感染者数は12月に入って急増し、3週目には州全体の感染者数が1日当たり2万1000人を超え、過去最高を更新。ニューヨーク市でも、10月末頃には1000人未満に抑え込まれていたところ、12月3週目には6000人を超えました。ブロードウェイ公演にも大打撃で、人気作「ハミルトン」を含む複数のミュージカルが、関係者の陽性が確認され休演を余儀なくされています。17日には、約90年の歴史を誇るRadio City Music Hall恒例のダンスショー「クリスマス・スペクタキュラー」が今季残りの全公演を急遽中止することになり、大きく報じられました。
こうした事情もあり、PCR検査所に足を運ぶ人も急増しています。ただ昨年と違い、市民の7割がワクチン接種を完了し、ブースター(3回目)接種も16歳以上のすべての人に解禁された今年、自治体は経済活動そのものは維持する方針で、「安全に気を配りつつ、存分に楽しみましょう」というのが基本スタンス。行き交う人の会話に「Covid」「omicron」といった言葉がところどころに混じるものの、この季節のニューヨークならではの陽気さと華やかさは健在です。
例年、5番街やタイムズスクエア周辺などの観光スポットは歩くのもままならないほど混雑するのですが、今年はコロナ前の7〜8割程度の混み具合といった印象。それでも異例の静けさだった昨年と比べると、人出は戻りつつあります。
5番街にある老舗デパート、サックスフィフスアベニューのライトショーは、ニューヨークのホリデーシーズン恒例のアイコン的イベント。70万個のLEDライトが約4分間、クリスマスの定番ソングに合わせて点滅する様子は何度見ても圧巻です。
デパートのショーウインドウでは、毎年テーマに沿ったディスプレーが披露されます。
サックス・フィフス・アベニューの今年のホリデーウインドウのテーマは“Reconnecting with family and loved ones(家族や愛する人との再会)”。ホリデーに家族や親しい人と叶えたい夢について、地元の子供達にイメージを描いてもらい、その絵をもとにプロのクリエーター達がディスプレーを製作しました。
バラエティー豊かな露店が立ち並ぶホリデーマーケットも、この季節の醍醐味です。ギフトに最適な小物やアクセサリーから、クリスマスの装飾品、世界各地の名産物までが手に入るホリデーマーケットは、地元ニューヨーカーにも観光客にも欠かせません。
中でも出店数約160店と最大規模のユニオンスクエアのマーケットは、昨年コロナ禍で止む無く中止となりましたが、今年2年ぶりにカムバックしました。
このマーケットはもともとイベント会社「Urbanspace」が、地元の個人経営の店や小規模ビジネスを支援し、クリエイティビティーを通じてコミュニティーを作り上げたいという思いから1993年に始めたもの。出店店舗はいずれも地元に根ざしたスモールビジネスです。
こうした店舗の経営者はコロナ禍でもっとも打撃を受けた層でもあるだけに、ホリデーマーケットの復活は、例年以上に待ち望まれていました。
もう一つご紹介したいのが、ブルックリン・ボタニカル・ガーデン(植物園)が今年初の試みとして始めたアトラクション、「Lightscape」。
52エーカーの広大な敷地を活かし、ソーシャルディスタンスを十分保ちながら楽しめるイルミネーションイベントです。高層ビルに囲まれたマンハッタンのきらびやかさとは一味違い、自然の中で幾分物静かに、幻想的な風景に浸ることができます。
マンハッタンのダウンタウンから地下鉄で20分ほどとアクセスも便利です。コロナ収束後も引き続き楽しみたいニューヨークのホリデーシーズン恒例イベントの一つに加わるかもしれません。
■Saks Fifth Avenue
・URL: www.saksfifthavenue.com
■ユニオンスクエアのホリデーマーケット
・URL: www.urbanspacenyc.com/use
■ブルックリン・ボタニック・ガーデン「Lightscape」(入場料:大人34ドル)
・URL: www.bbg.org/lightscape
■ニューヨーク市の新型コロナ関連ページ
・URL: www1.nyc.gov/site/doh/covid/covid-19-data.page
「NY Uploaders」はニューヨークを訪れる方々のために、お役立ち情報やトレンド情報をお届けする動画サイトです。
最新の話題スポット、エンターテイメント、グルメ情報などを「4K」の動画でお伝えし、ニューヨークの複雑な地下鉄で迷わないように、駅から目的地までをわかりやすくガイドしています。
今回ご紹介するのは、ニューヨークのホリデーシーズンの風物詩であるクリスマスイルミネーションとホリデーマーケットです!
「コロナの影響で海外旅行に行くことができない」という皆さんのために、ロックフェラーセンターのクリスマスツリーや有名デパート、サックス・フィフス・アベニューのライトショーを撮影しました。映像をご覧いただくことで、ニューヨークのクリスマス気分を感じていただけたらと思います。
定番情報から最新情報まで、ニューヨーク観光のすべてを網羅したガイドブック。巻頭特集は、「気になるスポット&フード NYブームNOW!」をえりすぐり、14ページにわたって紹介しています。
■地球の歩き方 ガイドブック B06 ニューヨーク マンハッタン&ブルックリン 2021年~2022年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080130400
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年12月20日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。