ウガンダのローカルフード「ロレックス」とは?
2023.4.17
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執筆者:高野清美
大学在学中、1年間インドデリー大学で学ぶ。コスタリカの大学院で平和教育学を学んだあと、教育分野を中心に韓国のNGO、スイスの国連機関、日本の官公庁で調査、執筆、講義を行う。2022年にアイ・シー・ネットに入社と同時に学研ホールディングスに出向し、ベトナムでスタートアップ企業とともに学研の幼児向け教育プログラムのローカライズや開発に携わる。
これまで10回以上、仕事でベトナム・ハノイを訪れてきました。現地の幼稚園を訪問したり、提携先の企業で働く20~30代前半の営業メンバーや先生たちとミーティングをしたり。そうして一緒に働くなかで、ベトナムの人々は話すのが大好きで温かい人柄だということに加え、1日を通してよく食べる方が多い!ということに気が付きました。本記事では、一緒に働くベトナム人の1日について食を通して紹介します。1日をより楽しく過ごすためのヒントになれば幸いです。
目次
ベトナムの朝は早く始まります。多くの会社は8:00出社、17:00退勤。亜熱帯気候のベトナム北部は、11~3月は比較的涼しく過ごせますが、3月後半くらいから30度を超え、夏は蒸し暑くなります。そのため、暑さを避けるためにも、朝早くバイクで出社するそうです。
また朝が早いため、家で朝ごはんを済ます人もいますが、多くの人が外でフォー(米粉の平たい麺)を食べます。フォー屋さんは早朝5:00~6:00から開き始めます。フォーは大体30~40VND(210~280円くらい)で食べられます。
朝が早いため、11:30頃になると皆仕事よりお昼ご飯のモードになります。ミーティングをしていても、デリバリーを注文し始めたり、外で何を食べるか考え始めたり、お弁当をレンジで温め始めたりします。そのため、集中して聞いて欲しいミーティングは必ず11:30くらいで切り上げるようにしています(笑)。
ハノイは特にお昼の選択肢が豊富だと感じます。筆者は今までいろいろな国に住んだり、旅行したりしましたが、食の選択肢はベトナムの右に出るものはないだろうと思います。
お昼をレストランや屋台で注文する人は米粉麺かバインミーを、お弁当を持参する人はスープとお米、蒸し野菜などを食べることが多いです。一般的に、お昼にはあっさりしたフォーよりも少し重めのものを食べます。例えば、Bún Chả(ブン・チャー)。ブン・チャーは、豚肉のつくねや炭火で炙った豚肉が入ったスープに、香草野菜をたっぷり入れて細い米粉麺をスープにつけて食べる麺料理。ほかにも、Cha Ca(チャー・カー)という揚げた白身魚が入ったスープ麺もあります。筆者が特に好きなのはBún Riêu(ブン・ジウ)。蟹とトマトで出汁をとったスープに揚げ豆腐や牛肉、米粉麺が入ったスープ麺です。食べると身も心も温まります。
ベトナムは、隣接する中国やかつてベトナムを植民地化していたフランスの影響を受けており、例えばベトナムにおける米食文化、パン食文化はそれぞれ中国とフランスの食文化の影響です。そのため、麺といったらもっぱら米粉麺の消費がメイン。パンについても焼き方がフランス式であるため、バインミー(パン)を食べると外はさくっと中はしっとり。筆者個人としては、日本で食べるフランスパンの何倍もおいしく感じます。
また、ハノイは内陸にあるため海鮮を使った有名料理は少なく、肉や野菜、川魚、蟹を使った料理が多いのが特徴です。
お昼を食べ終わったら、マットを敷いて、枕と薄いブランケットを準備して床で寝ます。皆、12:30前には寝始めるので、仕事を開始する13:00までは部屋が暗くなります。1日研修などで外部から参加者を呼ぶときも、お昼はマットを貸し出しする場合もあります。
14:00~15:00くらいになると、皆で果物を切って、食べて、休憩します。ベトナムではキロ単位で果物を路上などで買うことが多いため、果物を持ち寄ってシェアして食べています。筆者も、いつも日本では見ない季節の果物をお裾分けしてもらいます。
ハノイのスーパーや路上では、季節になるとライチ、スイカ、ドラゴンフルーツ、ランブータン、文旦、竜眼などのフルーツが売られ始めます。マンゴーは年中見かけますが、日本とは比べものにならないくらい安価で売られているので、羨ましく感じます。文旦や熟れる前のマンゴーはエビ塩に付けて食べるのがベトナム流です。
一度、同僚に「ココナッツが好きだ」と話したところ、ココナッツの実がたっぷり入ったココナッツゼリーを何度ももらいました。ほかにも、スイカ丸々1玉やドリアンをもらったことも! 毎回、食べきれない量の果物を渡してくれる、思いやりにあふれすぎるベトナム人の方々。いつもありがたく思いながら、おいしくいただいています。
仕事が終わったら、会社近くのコーヒー屋さんで休憩している人をよく見かけます。ベトナムのコーヒーは真っ黒。ロブスタ豆を使った苦みの強いベトナムコーヒーは1日の疲れを吹っ飛ばしてくれます。筆者はアイスコーヒーにして氷で薄めるか、練乳入りのブラックコーヒーが好きです。
生卵が入ったエッグコーヒーは一度トライしましたが、少し生臭さが気になり、あまりおすすめしません(笑)。
また、「チェー」を食べる若者も多いです。チェーとは、果物や豆、プリン、タピオカ、ゼリー、ココナッツミルクなどがひとつの皿、もしくは層になってグラスに入ったデザートです。ときどき氷を入れて、冷たくして食べます。一杯35VND(250円くらい)で、とても贅沢な気持ちにさせてくれます。
ハノイに住むベトナム人の1日について紹介しました。一緒に仕事をすると、(筆者は昭和を知らぬものの)どこか昭和を感じさせる人柄や人との関わり方に懐かしさを感じ、古きよき暮らし方だと感じます。ぜひベトナムに行くときにはベトナム人の生活に沿って早起きして、会話を楽しんだり、食べ物を楽しんだりして過ごしてみてはいかがでしょうか。
監修:地球の歩き方
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