ウガンダのローカルフード「ロレックス」とは?
2023.4.17
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執筆者:尾崎 寛幸
大学院でインドの農村開発研究、シンクタンクを経て、アイ・シー・ネットに入社。セネガル、マダガスカル、アジア地域における農業分野のJICA技術協力プロジェクトや、調査業務に従事している。
アフリカ大陸の東に浮かぶマダガスカルは、アジア、アフリカから移住してきた人々の文化が混じりあい、独自の文化を持つ国です。そのためマダガスカルでは、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど、さまざまな食文化の料理を楽しむことができます。今回は首都アンタナナリボで、おいしいグルメを食べ歩いてきました。そのなかでおすすめしたい料理とスイーツ、そしてぜひ訪れたいおしゃれで雰囲気のいいカフェをご紹介します。
目次
マダガスカルといえば「ご飯と1品料理」です。マダガスカルの人々は、なんと年間で日本人の2倍以上のお米を食べています(※)。
マダガスカルの中央部は山が連なる高地になっており、棚田で盛んに稲作が行われています。首都から地方部に移動する国道沿いでは、太陽や雲がより近く感じられるなか、青々とした水田が広がる景色を一望することができます。
マダガスカルのレストランでは、ご飯とおかず1品がセットになった豊富な種類のワンプレート料理を楽しむことができます。ご飯と一緒に、葉っぱを茹でたスープ「ルマザーヴァ」が一緒に出てきます。こちらは日本でいう味噌汁的存在で、スープ自体に塩味などはついていません。マダガスカルの人々は、これをご飯にかけてほぐしながら食べるのです。
おかずは、さまざまな食文化の影響を受けて、多様な種類があります。
例えば、牛肉にパン粉を付けて炒め焼きする「コトレット」は、カツレツを意味するフランス料理です。日本のカツにも似た食感で、外はカリっとしていますがさっぱりしていて、中にはしっかりとした食感のお肉が入っているため、満腹感があります。
次に紹介するのは、「逆さどんぶり(Bol Renverse)」です。マダガスカルでは中華料理として親しまれています。
その名前の通り、ボール状の器に炒めた野菜や肉、その上にご飯を入れて、最後に器をひっくり返して盛り付けるマダガスカルならではの料理です。味つけは中華風で、目玉焼きがのっているのが嬉しいポイント。
3つ目は、マダガスカル語でヘナキスアシツァラマスと呼ばれる「白いんげん豆と牛肉の煮込み」です。
こちらはマダガスカルでは国民食として食べられています。シンプルな料理に見えますが、豆をていねいに煮込んで、下準備に手間をかけて作られています。味付けは塩のみですが、肉の出汁がしみ出ていて、ご飯の上にかけて食べると相性抜群です。ついつい、ご飯を食べ過ぎてしまいます。
4つ目はスイーツ部門です。マダガスカルを訪れたら外せないのは、バニラアイスです。マダガスカルはバニラビーンズの生産量が世界一で、道を歩いていてもバニラビーンズの売り子さんが声をかけてきます。
そんな風にバニラビーンズが手に入りやすいマダガスカルでは、町中のカフェや露店で、気軽にバニラの甘い香りがするアイスクリームを楽しむことができます。
今回食べたバニラアイスは、濃厚でクリーミーな口当たりで、ふわっとバニラビーンズの甘い香りが漂ってきます。コーヒーと一緒に楽しむと、アイスの甘さとコーヒーの苦さで、疲れも吹っ飛びます。
今回紹介した料理とスイーツが食べられるおすすめの店は「Bread Mafan’」です。こちらはカフェベーカリーで、旅行者に人気のホテル「サカマンガ」の隣にあるのでアクセスも良好。店内は落ち着いたおしゃれな雰囲気で、アイスクリームやコーヒー、パンやケーキを楽しむことができます。
2階にはテラス席もあり、カラっとして過ごしやすいマダガスカルの夏には特に、気持ちいのいい風が吹き抜け、リラックスできるおすすめスポットです。
農業生産が盛んなマダガスカルは、おいしいご飯にあふれています。多様な食文化が融合して、少し独特な進化をしたマダガスカルの食事ですが、日本人にとっても親しみやすい味付けの料理が多くあります。
今回ご紹介できた料理はごく一部ですが、マダガスカルを訪問したときには、ぜひ山や海の大自然と一緒に、自分の好きなベスト一品料理を見つけて楽しんでください。
監修:地球の歩き方
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