イギリス旅行に必須! 知っておきたい電子渡航認証(ETA)の概要と申請方法

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2025年3月6日
公開日
2025年3月6日
©iStock

イギリスに入国する日本人渡航者は、2025年1月8日からETAと呼ばれる電子渡航認証の取得が必要になりました。このシステムは、パスポートとETAをリンクして渡航データを管理するもので、一般的な日本人旅行者にも適用されます。英語のアプリまたはオンライン申請となりますので、概要や手順を事前に把握しておいたほうがスムースに申請できます。

AD

電子渡航認証(ETA)とは

電子渡航認証(ETA:Electronic Travel Authorisation)とは、最長6ヵ月の渡航者が、イギリス入国前に渡航許可を得る制度です。パスポートとETAをデジタルでリンクさせて入国履歴を管理し、入国審査を円滑にするために開始されました。ただし、ETAを取得しても、入国時にはパスポートコントロール(入国審査)を受ける必要があります。

ETAの申請が必要な人

ETAの申請が必要な人は次の通り。

  • 観光、親族や友人の訪問、ビジネス、短期留学などで、イギリスに6ヵ月以下の滞在をする場合
  • イギリスに入国した上で飛行機や船舶の乗り継ぎをする場合
  • 一時的な仕事によりCreative Worker visa concessionでイギリスに3ヵ月以下の滞在をする場合
  • プロのアーティストやスポーツ選手、ミュージシャン、弁護士など、Permitted paid engagementでイギリスに滞在する場合

ちなみに、ETAの申請が不要な人は、イギリスとアイルランドの市民、BOTCパスポートで旅行するイギリスの海外領土市民、イギリスのビザを取得している人、イギリスでの在住・就労・就学資格がある人などです。

BOTC:British overseas territories citizenの略

ETA申請の概要

1.申請方法

アプリまたはオンライン。

2.ETAの有効期限

2年間。ただし、その間にパスポートの有効期限が切れる場合は、新しいパスポート取得後に再度申請する必要がある。

3.申請から取得までにかかる期間

申請から通常3営業日以内。場合によっては3営業日より時間がかかることもある。

4.費用

10ポンド。

5.ETA申請前に用意するもの

  • 渡航時に使用するパスポート
  • メールアドレス(認証コードや審査結果などの受け取りに使用)
  • クレジットカード、デビットカード、Apple PayまたはGoogle Payのいずれか(費用の支払いに使用)
  • スマートフォンやPCなどの、アプリ(UK ETAアプリ)またはオンライン申請ができる機器
  • アプリ使用の場合、iPhone 7以降、またはAndroid 12以降で利用可能
  • スマートフォン付属のカメラまたはデジタルカメラ(パスポートや渡航者のデジタル画像などが必要となるため)

Apple PayはApple Inc.の商標です
GooglePayはGoogle LLC の商標です

5-1.UK ETAアプリのダウンロードとオンライン申請にあたっての注意

模倣サイトなどによるフィッシング詐欺や高額な代理サイトにアクセスしてしまう可能性があるため、以下のイギリス政府公式ホームページからアプリのダウンロードまたはオンライン登録をするのが安心です。

ETAの申請方法

ここでは、アプリを使ってETAを申請する方法を解説します。

1.説明画面の内容を確認

  • ①ETA申請についての説明など

申請に必要なものや手順などの説明画面が表示される。確認後、「Start now」をタップ。

2.諸設定

  • ⑤プライバシー通知やクッキー使用の承諾
  • ⑥メールアドレスを登録。登録したメールアドレスに届く認証コードを入力
  • ⑦電話番号を登録

電話番号は、先頭のゼロを取って入力する。例えば「090-1234-5678」なら、「90 1234 5678」と入力。

3.パスポート情報の登録

  • ⑧生体認証チップがあるパスポートかどうか確認。日本のパスポートは対応しているので「Yes」をタップ
  • ⑨パスポートの顔写真と個人情報が記載されているページを撮影して確認
  • ⑩パスポートの生体認証チップをスキャン
  • ⑪本人確認のため申請者の顔をスキャン

パスポートの生体認証チップのスキャン方法は、スマートフォンをパスポートにのせて下にずらしていき、スキャンが始まったら止める。スキャン後にパスポートの情報が表示されるので確認。

  • ⑫申請者の顔写真を撮影

写真の撮り方や以下のような注意点を示した画面が出るので確認すること。これらの注意点を守り、顔写真を撮影する。

  • 白い壁など明るい背景で撮影すること
  • 物や人などの映り込みがないこと
  • 頭と肩が見えるように撮影すること
  • 頭部の左右に影ができないなど偏りのない均一な照明にすること
  • ⑬現住所を入力
  • ⑭国籍を確認

4.経歴などを入力

以下の質問に回答する。

  • ⑮仕事の有無など
  • ⑯犯罪歴の有無
  • ⑰戦争犯罪、テロや過激派などへの参加・支援などの有無

5.内容の確認

入力した内容が表示されるので確認する。

  • ⑱入力情報が正しいこと、虚偽の申請をした場合についての確認

6.支払い

  • ⑲国を選択
  • ⑳日本円で価格が表示される
  • ㉑支払い方法の選択

支払いが完了すると、申請受理のメールが届く。審査結果のメールは、通常3営業日以内に届く。

入国審査時の対応

パスポートとETAはデジタルでリンクしているため、入国審査の自動ゲートではパスポートを提示するだけ。ETA認証後のメール画面や、それをプリントした書類は、入国審査時には不要ですが、自分の記録のためにもメールをプリントしておくと安心です。

ETA申請のよくある質問

Q
ETAはいつまでに申請が必要?
A
申請の期限は特に定められていませんが、申請から認証まで通常3営業日以内とされていますので、出発日の3営業日より前に済ませておく必要がありそうです。申請時のトラブルや認証に時間がかかることもありえますので、さらに日程に余裕をもって申請するといいでしょう。
Q
申請にはどれくらい時間がかかる?
A
事前に必要なものを揃えておき、問題なく進めば10分ほどで完了します。アプリの場合、申請手続きが30分を超えるとタイムアウトしてしまうので、事前に準備を整えておくと安心です。
Q
ETAの有効期限が切れたらどうすればいい?
A
有効期限の2年、または、それより早くパスポートの有効期限が切れたら、再度申請します。現状では、継続申請のようなシステムはありません(2025年3月時点)。
Q
申請が却下されることはある?
A
申請時に提出した内容によっては、審査により渡航認証が下りない可能性もあります。
Q
申請を取り消したい場合はどうすればいい?
A
ETA申請が提出されると、自動化されたプロセスの一部として処理されるので、基本的に撤回、変更、または修正することはできません。

まとめ

本記事は一般的な日本人旅行者向けの内容となっています。細かな規定や特例のほか、変更の可能性もありますので、詳細や最新情報はイギリス政府公式のウェブサイトなどでご確認ください。

トップへ戻る

TOP