更新日
2024年4月16日
公開日
2022年12月26日
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朝鮮王朝の歴代王と后などの位牌を祀っているところ。正殿が横長なのは、位牌が増えるたびに部屋を増やしたためで、独特の建築となっている。ほかに永寧殿、功臣堂、身を清める斎宮などいくつかの建築物がある。毎年5月の第1日曜に王族の末裔である全州李氏の一族が集まり、宗廟大祭(ユネスコの無形文化遺産)が行われる。

正殿(チョンジョン)

朝鮮王朝の創始者太祖によって1395年に建てられた。横幅101mの建物は19室に区切られており、各室に歴代国王の位牌が置かれている。1592年文禄の役で焼失したが、1608年に再建された。祀っているのは位牌であって、遺体はない。遺体が埋葬されている王陵も「朝鮮王陵の王墓群」として、世界遺産に登録されている。

香大庁(ヒョンデチョン)

祭礼の準備が行われる建物。供え物などの祭祀に関連する品物が保管されたほか、祭祀を司る官吏の待機所でもあった。

斎宮(チェグン)

祭祀の前に身を清めるための場所。祭祀を行う王は、ここで斎戒沐浴を行ったあと、礼服に着替えた。

典祀庁(チョンサチョン)

普段は祭祀に使用する什器を保管しておく場所で、祭礼が行われるときは供え物の準備をするのに使われた。

永寧殿(ヨンニョンジョン)

1421年世宗によって建てられた別廟。正殿に祀られなかった国王や国王の父が祀られている。建物は中央部分が少し高くなっており、ここには太祖の父、祖父、曾祖父、高祖父の4代祖が祀られている。正殿と同様、文禄の役で焼失し、その後再建された。

《ユネスコ無形文化遺産》宗廟大祭(チョンミョデジェ)

永寧殿の前で行われる儀式。午後からは正殿でも行われる

歴代朝鮮王朝の国王と王妃の位牌が祀られている宗廟では、毎年5月の第1日曜日に、王家の末裔によって、祭礼が執り行われる。祭礼は儀式に加え、音楽や舞踏もある総合儀礼で、ユネスコの無形文化遺産にも記載されている。

〈祭祀時間〉
9:00〜10:00 永寧殿への入場
10:00〜12:00 永寧殿での祭礼
13:00〜14:00 正殿への入場
14:00〜16:30 正殿での礼拝
〈御駕行列〉
10:00〜(景福宮出発)

祭官が整列し、儀式が執り行われる
舞手が8列、8行になり、計64人で踊る八佾舞
王が祭礼へと向かう御駕行列。王宮である景福宮を出発し、宗廟へと向かう

写真

  • 柱廊の朱が美しい
  • 王が祭祀のときに身を清める斎宮
  • 増築されて横長になった正殿
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