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世界三大劇場のひとつは、イタリア・ミラノにあるスカラ座(Teatro alla Scala)。正式名称は、公国立スカラ新劇場といい、1778年にサンタ・マリア・スカラ教会の跡地に創建されたことからこの名がついた。重厚な石造りの建物に施された壮麗な装飾がひときわ目を惹く。
スカラ座は、歌劇の伝統を受け継ぎ、かつ、革新的な作品を生み出してきた。200年以上の歴史のなかで数々の有名アーティストが輩出され、イタリアを代表する作曲家プッチーニの『蝶々夫人』や『トゥーランドット』も、ここスカラ座で初演を迎えた。
スカラ座の初日は毎年、ミラノの守護聖人・サンタンブロージョの祝日12月7日。この日は着飾った人々で劇場は埋まり、イタリア全土にもその華やかさが放送される。オペラシーズンは冬季と決まっていたが、近年は夏の一時期を除き、オペラのほか、バレエ、コンサートなど多くの演目がかけられている。
1 | 平土間席(PLATEA) | 舞台ほぼ正面の椅子席 |
2 | バルコニー席(PALCO) | 劇場の階上壁面にあり、移動できる椅子が5つ |
3 | 席指定の桟敷席前列(POSTI NUMERATI DI PRIMA GALLERIA) | バルコニー席よりさらに上部にある椅子席の前列 |
4 | 席指定の桟敷席2列目(POASTI NUMERATI SECONDA GALLERIA) | バルコニー席よりさらに上部にある椅子席の2列目 |
5 | 天井桟敷席 | 当日券でのみ購入可能 |
座席の種類は同じでも位置により、平土間席以外は料金は異なる。
舞台が一番よく見えるのが①、②はグループ利用に最適。席は指定されているが、椅子は移動できるので、慣れた人がよい場所をキープしてしまう場合あり。また、位置によっては見づらい場合あり。
③④は離れた上部から舞台を眺めることになる。時間があり、一度体験してみたい人には⑤もおすすめ。ただ、人気の演目はかなりの競争率。
せっかくミラノを訪れたのであればぜひ一度はスカラ座で本場の演目を堪能したい。
スカラ座のチケットは公式HP(英語・イタリア語のみ)購入することができ、公演の2~3ヵ月前から購入が可能。現地のチケットオフィスで購入する場合と比較して手数料が含まれているので若干割高だが、一番確実にチケットを購入できる。
スカラ座を訪れる数週間~数日前にミラノ入りしている場合は、現地のチケットオフィスに出向くと少々安価にチケットを購入できる。ただし人気の演目などはすでに売り切れている場合があったり、営業時間が分かりずらかったりするため(公式サイトでは12~18時と書いているが、実際その時間に行っても営業していない日があるということがあるのだそう)
現地のツアー会社を通してチケットの購入もできるが、言葉に自信がない場合は日本で現地オプショナルツアー会社を通じて手配するのが安心。
スカラ座では当日券の販売も行われており、料金も€10数~とお値打ちだ。
しかし、購入までのハードルが高いため時間に相当余裕がある人や英語・イタリア語に精通していない場合は上記のようにHPやオプショナルツアーで事前に手配することをおすすめする。
スカラ座を正面にして左側に進むと、当日券専用のチケットオフィスがある。オフィスは常に営業しているわけではなく、演目によって営業時間がことなる。
オフィス前にいるスタッフに声をかけ名前を登録。整理券が配られる。次回の点呼時間も教えてもらえるので聞き逃さないように注意。
指定された点呼時間に再度オフィスを訪れると名前を呼ばれるので返事をしよう。その時点でチケットの購入権が与えられ、本人確認(パスポート要持参)ののち購入をすることができる。チケットは1人1枚しか割り当てられないので、1人が同伴者の分も手配するということはできない。
名簿に記名するためにオフィスを訪れる時間~点呼までの間は演目などによって異なるが、数時間開くことがほとんどでチケットの手配だけでほぼ1日がつぶれるということもあるようなので注意しよう。