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ボンジョルノ~北杜・山梨特派員の水月です。
「山梨特派員ローマへ行く~2022秋」シリーズ第7弾は、トラステヴェレ地区にあるの教会を紹介します。
トラステヴェレは「テヴェレ川の向こう」という意味で、パンテオンやナヴォーナ広場のある中心街から川を渡った場所にある地区です。
ローマ料理を楽しめるリストランテやトラットリア、ピッツェリアやカフェが点在する、庶民的な雰囲気のいわば下町情緒が魅力的な人気急上昇中地区なんですよ。そこにはいくつもの教会があります。そのなかでも見逃せない3つ教会を見ていきましょう。
まずはトップの写真(写真提供:YasuoMaeda)の「サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会」から。
「サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会」は、ローマで最初に建てられた教会ともいわれています。
見どころは、ファサードの三角破風の下に描かれたキリストを抱いた聖母マリアを中心としたモザイク「王座の聖母子」。キリストを抱いた聖母マリアを中心に、左右に灯りを手にした5人の乙女が描かれていて、朝の光に照らされると美しく輝きます。
主祭壇の後陣でも、美しいモザイク「聖母マリアの生涯」を見ることができます。ゆっくりとモザイク画を堪能したい教会です。
「サン・フランチェスコ・ダッシージ・ア・リーパ教会」は、アッシジの聖人フランチェスコとゆかりのある教会。
17世紀後半、マッティア・デ・ロッシにより再建されたシンプルな造りの教会です。
見どころは、ベルニーニ晩年の傑作といわれる「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」。80歳近い年齢で作られたとは思えないほど、魅惑的な聖女の像に圧倒されます。€1入れると、ライトがつくのでお試しを。
この地で暮らしていた聖女チェチーリアを祀った教会です。
チェチーリアは、ここに屋敷を構えていた熱心なキリスト教徒でした。殉教し共同墓地に葬られていましたが、発見された遺体がここにあった教会に移されたとき「サンタ・チェチーリア・イン・トラステヴェレ教会」と名を変え、聖女として祀られたそうです。
ここには、ステファノ・マデルノ作の「聖チェチーリアの像」があります。横たわった首に刀の傷がつけられた像は遺体が見つかったときの姿そのままで、「奇跡」だと騒がれるほどに美しかったといいます。
地下(写真)には聖チェチーリアを祀るクリプタがあり、また玄関上別室では、カヴァッリーニの「最後の審判」を見ることができます。「最後の審判」は、一度教会外へ出て、右の建物のインターフォンを押して扉を開けてもらい、エレベーターで2階に上がります。わかりにくいですが、ぜひ探してみてください。
トラステヴェレ。とても魅力的な地区なので、ぜひ教会と街歩きを楽しんでいただきたいです。
☆「山梨特派員ローマへ行く~2022秋」シリーズバックナンバーはこちら
第1回 「旅の始めに」
第2回 「市場を楽しむ」
第3回 「バスの乗り方」
第4回 「ピンポイントスポット」
第5回「アッピア旧街道巡り」
第6回「サッカー観戦セリエA」