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Hola! 山梨特派員の水月です。
2023年秋、9月半ばから10月半ばにかけて、スペインを旅してきました。
そんな情報をお届けする「山梨特派員スペインへ行く」シリーズ第12弾は、アンダルシアの断崖絶壁の町「ロンダ」です。
トップの写真(写真提供:YasuoMaeda)、インパクトありますよね。
ロンダは、断崖絶壁の上に広がる町。
ロンダ山地を流れるグアダレビン川の浸食によってできた渓谷の上に、町が息づいているんです。
その渓谷をまたぐように、新市街と旧市街をつなぐ「puente nuevo プエンテヌエボ(新しい橋)」は、ロンダのシンボルとなっています。新しい橋といっても、18世紀に建てられたんですよ。
実はこの写真を撮るまでに、紆余曲折がありました。
まず『地球の歩き方』スペイン2024~05版で”はみだし”に載っていたヌエボ橋スポットへ下りる階段が閉鎖されていたんです。(2023年10月現在)
新市街の展望スポットの端の端まで行っても、「ヌエボ橋」はほとんど見えません。
翌朝、逆方向の東側にある「Puente viejo プエンテビエホ(古い橋)」側から、徒歩で攻めてみました。
ちなみに、ロンダの新市街と旧市街を結ぶ橋は、3つあります。「ヌエボ橋」「ビエホ橋」「サン・ミゲル橋」です。
30分ほど歩いて、旧市街にある展望スポットに到着しました。左端に見えるのが「ビエホ橋」。
グアダレビン川の浸食の様子が怖いほどに感じられる場所なので、旧市街から「ビエホ橋」を巡るウオーキングはおすすめです。
そこから眺めた「ヌエボ橋」。けれど、なにかもの足りない。
新市街から崖から見下ろすと、写真右端に駐車場らしきものが見えました。そうだ、あそこへ行ってみよう。
ということでレンタカーを飛ばし、「ヌエボ橋」スポットまで走りました。
旧市街を南端まで行き、ラウンドアバウトでいちばん細い道を西へ入ります。
ナビが当てにならなくて、この道がなかなか見つからず、何度も行ったり来たりを繰り返しました。
それだけに、着いたときの感動は震えるほどでした。
ここから見上げた「ヌエボ橋」、最高でした!
「ヌエボ橋」の北側に広がる新市街も、断崖絶壁の上にあります。
現実ではないようなその風景に、しばし呆然。大自然の厳しさと、そこで暮らす人間のたくましさを強く感じました。
ロンダには、ほかにもぜひ訪ねていただきたいスポットがあります。
1785年に開場した、現存するスペイン最古の「plaza de toros 闘牛場」は、ロンダ式闘牛発祥の地といわれています。なぜなら、赤い布「ムレータ」を使う闘牛を考案したフランシスコ・ロメロは、ここロンダの出身なんです。
モスクの跡地に15世紀から16世紀にかけて建てられた「サンタ・マリア・ラ・マヨール教会」です。
この教会の前で、式を挙げたばかりのふたりがご家族に囲まれて、笑顔いっぱいに写真撮影をしていたのが印象的でした。どうぞお幸せに。
夕暮れには、こんな味わい深い光景になります。旧市街から眺めた「ヌエボ橋」です。
ヌエボ橋から眺めた夕焼け。夕焼けを望む風景は、山梨の南アルプス連峰を連想させられ、なつかしさを覚えました。
新市街の夜は、数多くのバルがひしめき合うようににぎわっています。旧市街には、静かに食事を楽しめるレストランなどもあり、そのギャップがおもしろくもありました。
ロンダへいくのなら、ぜひ宿泊して、夕暮れの風景とともに夜の町も楽しんでいただきたいと思います。
☆「山梨特派員スペインへ行く~2023年秋」シリーズ、バックナンバーはこちら。
第1回 「マドリードの歩き方」
第2回 「スペインで最も美しい広場~サラマンカ『マヨール広場』」
第3回 「バルでタパスを楽しむ」
第4回 「サン・セバスティアンを見渡す丘モンテ・イゲルド」
第5回 「サッカー観戦~ラ・リーガ・エスパニョーラ」
第6回 「世界で最も美しい広場~セビージャ『スペイン広場』」
第8回 「アンダルシアの白い村~フリヒリアナ」
第9回 「アンダルシアの白い村~パンパネイラ・カピレイラ」
第10回 「スペインならではのお酒を楽しむ」
第11回 「ネルハ~地中海を見渡す『ヨーロッパのバルコニー』」