
J16 地球の歩き方 横浜市 2025~2026
2024.11.26
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いよいよゴールデンウィークが始まりました。ビールのおいしい季節が到来! 今回は横浜にある「キリンビール横浜工場」見学の事。改めてビールについて学んで、出来たてビールのテイスティングして。ローカル食材を自慢とするビアホールで食事。半袖でもいいんじゃないかってくらい暖かく、まさにビール日和な大人の社会科見学でした。
キリンビール横浜工場の行き方ですが、京浜急行線「生麦駅」より徒歩約10分(JR「横浜駅」よりタクシーで約20分)分かりやすかったので方向音痴の私でも迷う事なく到着できました。
警備員さんが笑顔で迎えてくれ写真を撮るならカレンダーが映るフォトスポットがあると教えてもらいました。エントランスにあるギャラリーは充実の内容。早く行って見学してみるのもおすすめです。チェックインの際、車の運転の有無や年齢などの確認をを行い、券売機でチケットを買いました。
この日は海外からの参加者を含め13人。ツアーガイドさんがビジュアルシアターに案内してくれ「キリンのイノベーションの歴史と一番搾り」映像を観ました。キリンビールの主力商品「キリン一番搾り生ビール」は、1990年に誕生した「一番搾り製法」からできたもので、今までの醸造方法を根底から見直した製法なのだそうで、お味の案内はマスターブルーワー・田山さんがスクリーン出演。
シアターの次は、各工程の見学です。最初はビールの主原料の”麦芽”と”ホップ”についてお話しを聞き、麦芽を試食。食べたことなかったのでどんな味かと考えながら口に入れると、ポリポリした食感、甘みが強くて、おつまみにできそう。ペアリングで更に豊かな味わいになるんじゃないかと思いました。ちなみに、一番搾りでは、通常のビールの約1.5倍量の麦芽(同社比)を使っている贅沢さ。
ホップは、ビールの爽やかな香りや苦味、泡をつくる元になります。少し割いてみるとまさにビールそのもので爽やかな匂いがフワッと鼻腔をくすぐります。技術者さんら自ら産地に赴き、ホップを選んでいるそうで、おいしいビールは素材選びからですね。
仕込み工程では、原料の水・麦芽・ホップを煮て麦汁(バクジュウ)を作り、できたお粥さん(マイシェ)をろ過します。ここで最初に出る麦汁が「一番搾り麦汁」。お湯を足して搾るのが「二番搾り麦汁」となり、キリンの「一番搾り®️製法」は、一番搾り麦汁のみを使用します…本来かなり細かい話になるんですが、かみくだいてお話ししてくれるのとパネルもあったりで分かりやすかったです。
この麦汁が飲み飽きないキリン一番搾りビールの基なっていて、麦汁煮沸釜に一番搾り麦汁と香りのホップを加えて煮て沈殿槽で余計なものを取り除けば、一番搾り麦汁の完成です!という具合に案内は進みました。なるほどぉと一同納得の表情。
一番搾り®️製法は、ドイツのビール醸造学の教材にもなっているようです。
次。これも初体験でしたが、一番絞り麦汁と二番絞り麦汁の試飲がでした。色だけでなく味の違いにも驚きました。一番搾り麦汁は想像以上に濃厚でまるで甘酒。二番搾り麦汁はさらりとマイルドな甘みを感じ、ブラインドティスティングしても明らかに違いが分かります。
一番搾り麦汁を発酵タンクに送る際、ビール酵母を加えます。酵母は糖分を食べ、アルコールと炭酸ガスを作り出しフツフツと発酵。キリンビール社には約800種類の酵母が保管されていて、つくりたいビールの特徴や香りに合わせて酵母を組み合わせていきます。貯蔵タンクでは、約1〜2カ月ほど低温熟成させてブルワーがおいしさのピークとなるタイミングを見極め貯蔵を終えます。
役目を終えた酵母を濾過器で取り除き、缶に詰めたら一番搾り缶ビール完成!出荷となります。
勉強の後は、お待ちかねテイスティングタイム。おいしい生ビールを提供するための知識や技術を習得したブルワリー・ドラフトマスター(社内資格)が、工場直送の「一番搾り」を美しく注いでくれます。
グラスへのこだわりは、飲み口を天開形に、薄いガラスで底をやや丸くし、注いだ時の衝撃を抑え、やさしい口当たりにするんだそうです。ツアー後に飲むビールは、とりわけ格別の味わいでした。6〜8℃のいい具合に冷えた「一番搾り」うま味が口いっぱいに広がり、本当にいくらでも飲めそうです。おいしすぎて一気に飲んでしまいました(恥)。
おつまみには、キリンビール酵母入り”KAKInoTANE(カキノタネ)”が、カウンターに用意されていましたよー。各人のペースや飲み方で、「一番搾り」、「一番搾りプレミアム」と「一番搾り<黒生>」をドラフトマスターさんたちに注いでもらいます。鮮度抜群な3種類の飲み比べを楽しめるのは工場見学ならではです。
さて、ここでお家でできる缶ビールの注ぎ方を2種類ご紹介します。先日幕張メッセで開催されたビアEXPO。カンファレンス「注ぎの達人」で登壇いただいた注ぎの神様・重富さんのレクチャーのメモより…
・二度注ぎ(泡で炭酸と香りを閉じ込めキレ味をのこす)
①グラスは置いたまま、勢いよくグラスの1/3まで注ぐ(泡立てる)
②直ぐグラスを傾け、滑らせるように静かに注ぐ
③完成!
・三度注ぎ(泡を立てて炭酸を飛ばしてまろやか仕上げ)
①グラスは置いたまま、勢いよく2/3まで注ぐ(泡立てる)
②泡と液体は半々になったらもう一度勢いよく注ぐ(泡立てる)
③ちょっとすると泡が落ち着くので、泡を持ち上げるイメージで注いで完成!
よく冷えた缶ビールを用意してトライしてみてくださいね。
重富さん情報↓↓
■ビールスタンド重富
住所:〒730-0022 広島市中区銀山町10-12
URL:http://sake.jp
二番目の「一番搾りプレミアム」は、東北産の第一等品ホップ「IBUKI」をふんだんに使った一杯。いつも飲んでる北米産のホップに比べて、格段に上品で華やかな香りです。どこか奥ゆかしさも感じるプレミアムの名に相応しい、特別な日に堪能したい一杯です。「一番搾り<黒生>」は、雑味がないと言うのが第一印象でした。飲むほどにおいしさを実感でき、時間の経過で香りが徐々に変わりじっくり飲む楽しみもありそう。黒ビール特有の癖もなくとてもスッキリ。黒ビール苦手と言う人にはぜひトライして欲しい一杯です。おいしいしか言えなかったティスティングタイム、あっという間に終了しました。
■キリンビール横浜工場
住所:〒230-8628 神奈川県横浜市鶴見区生麦1-17-1
電話番号:045-503-8250
休館日:月曜日(祝日の場合は営業、次の平日が休館)年末年始休館・臨時休館あり
入場料:¥500(19歳以下無料)
URL:https://www.kirin.co.jp/experience/factory/yokohama/
遅めのランチは、気持ちのいい緑の小径を抜け、レンガを基調とした落ち着いた雰囲気のビアホール。神奈川県の食材を使用した料理には、ビールとのペアリングも記載されているのでダブルで楽しめます。
ビアホールに欠かせないビアサーバーは常に清潔でなければなりません。先のカンファレンスでおいしいビールを提供しているかどうか?(おいしいレストランか否か)の目安が、ビアカウンター周辺の清潔さだと麦酒大学の山本さんはおっしゃっていました。ここは本当に美しいカウンターで、期待度最高潮。
<クラフトビール飲み比べ(1800円)>スプリングバレー
・芳醇(496)
・デイドリーム
・アフターダーク
・ジャズベリー
<ランチ限定10食・ペアリングプレート>
ビールとのペアリングを楽しまる一口サイズアペタイザー盛り合わせ
スタッフに聞いてみるといろいろ教えてくれますよ。
パティオもあって、屋外で食事をしている人もいてました。夏だと暑すぎるのかもしれませんが、これからしばらくはアウトドアによい季節ですね。ビールは安定の美味さですし、カジュアルな雰囲気でもお料理はどれも手がこんでいてツアーに関係なく再訪したいレストランでした。
ツアー料金が500円!とても思えない充実のブルワリーツアーいかがでしたか。日本に帰るたび何度か予約を試みていたのですが、今回ようやく念願かない訪問できました。かなかなか予約がとれないツアーなようですが、少人数でとっても丁寧に案内してくれて、コミュニケーションもしっかりとれて、しかも順を追って分かりやすい内容。でこのお値段です。ビールにちょっとでも興味がある方、それなりの方。そして一番搾りを飲んだことある方は、ぜひぜひ見学してほしい。想像以上に素晴らしい工場見学でした。
Cheers!