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【米国・サクラメント】サターヘルス・パークA’s野球観戦。実はとってもエコな球場

美丸(Mimaru)

美丸(Mimaru)

アメリカ・カリフォルニア州特派員

更新日
2025年5月19日
公開日
2025年5月18日

メジャーが始まっていますね。もちろん我らが大谷選手の動向はとっても気になるところですが、ベイエリア民には忘れてならないのが昨シーズンまでオークランドにA’sがあったこと。温かい歓迎を受け一時的ですが、今シーズンからサクラメントのサターヘルスパークへ移転しました。そして先日ようやく行ってきたのでどんなところか内部のお話しです。けっこう素敵な球場でした。

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熱きコアなA’sファン。サターヘルスパークってどんなとこ?

  • ライト側ゲート。駐車場からはここからが便利
  • 正面ゲート。当日券はこちら側に売っています

オークランドA’sは、2024年9月26日に超満員のファンの前で勝利し幕を閉じました。そして2年後ラスベガスに移転する間、州都サクラメントに隣接しているウエスト・サクラメントが、一時的に本拠地となっています(ただしサクラメントA’sとは言わないそうです)。

そして、「サターヘルス・パーク」は、始めて聞く方もいらっしゃると思います。この球場は2000年に完成し2019年まではサクラメントが本部のスーパーの名前をとり「レリーズ・フィールド(Raley’s Field)」と呼んでいました。2019年からは、同じくサクラメントに本部のある総合医療機関で有名なサターヘルス・パークになりました。経緯から地域密着な球場なのが感じられます。基本的に建設費には公共資金は投入されておらず、球場運営でやりくりしているそうで、この辺も応援したくなる球場です。A’の本境地ととあわせ、サンフランシスコ・ジャイアンツのトリプルAチーム「サクラメント・リバーキャッツ」の本拠地にもなっています。

固定席が10,624。芝生、立ち見エリアを含めると14,014人収容。レフト101m、センター123m、ライト99mとほぼ正方形の球場です。オラクルパークはライト側がかなり長い歪な形なのでつい比較してしまいます。

サンフランシスコから車で2時間ほど。サクラメントには空港もあり、アムトラック・サクラメント駅からは徒歩20分ちょっとの距離になります。

ありがたいロッカーと給水機

  • これはありがたい!無料の給水機
  • 荷物を預けられるロッカーあり

今や常識となったスタジアム、アリーナ用の透明なビニール製バッグ”クリアバッグ”。最近は規格の沿ったバッグも20ドルくらいで販売されています。また持ち込み制限も年々細かくなってきていて、意外な持ち込み不可なものもあったりします。セキュリティーで見つかった場合は、その場で処分か諦めるしかなかったのですが、なんとゲート前にロッカーが設置されていました!駅や空港にコインロッカーすらないお国柄ですがこれは目から鱗でした。幸い持ち込み不可のものは(今回)ありませんでしたので、素通りしてしまいましたが、緊急時にはとにかく助かります。ありがたや。

そしてもう一つ、大変ありがたかったのが、ウォーターサーバー(給水機)。ステンレスのボトルが持ち込めないのはご存知かと思いますが、プラスティック製のウォータボトルでも不可と言われたことがあり、更に開封してあった(水入り)プラボトルも持ち込み不可と言われたこともあり、泣く泣く処分。給水機のおかげて空のプラボトルを持っていけば無料になります(水代もバカになりませんから)。

今となっては、オークランドの球場での思い出です。

仮設っぽいのがお祭りみたい

  • 仮設ショップが並ぶ。さながらお祭りやフェスティバル(嬉)
  • ”手書き”。選手の顔はないけど、この日だけの記念なので写真を撮る人すごく多かった

メインゲートから入り、すぐ脇にみんな何やら記念写真撮っていました。なんと手書きのスターティングメンバー表。多分リバーキャッツのゲームで使われているのでしょう傷がいっぱいでかなり年季が入っていました。選手交代したら書き換えるのかしらん。

嬉しい困りごとは、メジャーの本拠地になったのですから、ギフトショップやカフェレストランは増やさなければなりません。増設もアウトドアっぽく工夫していたり、フェスティバルに見られるようなテント張りにしたり、期間限定なのでどこかお祭りっぽさが至る所で垣間見られました。

正直大きな球場ではないので、何食べようかと何回も行ったり来たりできちゃうのがまた楽しいです。

ビヤガーデン

サクラメントエリアは、知る人ぞ知るブルワリー激戦区

行ったり来たりで「さっきも通ったよね」と顔を覚えられた白いテント張りの「ビアガーデン」。ナイトゲームも対応可能なライトも付いていました。パッと見た感じでサーバーにはナショナルブランド含め10種類ほどありました。サクラメントは意外にもブルワリーが多く、サクラメント周辺には独立系の醸造所、タップルームが100軒くらいあり、うち市内には20軒ほどあり、ブルワリーツアーもあるほどです(SAC観光局)。この日のローカルビールは以下3種がありました。この日はお天気も良く久しぶりにトラック7いただきました(17ドル)。

アーバンルートブルーイング:https://www.urbanrootsbrewing.com
スドゥウィークブルーカンパニ:https://www.sudwerkbrew.com
トラック7ブルーイングカンパニー:https://track7brewing.com
*ロシアンリバー・ブルーイングもありました

デペイピングとエコロジー

  • 川の風と木陰。気持ちよく観戦できます
  • 最もお手頃な値段ですが、一番いい場所かも
  • Farm to ballpark。レストラン脇の菜園ではトマトがすくすく成長
  • 麦わら帽子50ドル。OAKにもSFでも見たことありませんが涼しげ

さて、デペイピング(Depaving)って聞いたことがありますか?実はこの球場で最も印象深かったのが、芝生のエリア(Lawn Area)。シートを広げてピクニック気分で野球観戦できることでした。アメリカ国内、MLBの球場のどこかにもあるかもしれませんが、私にとって日米の球場でこの芝生の席(?)は初めてだったので、本当に新鮮でとても心地よいエリアでした。

そのデペイピングとは、脱補装、脱シールとも言われています。水が染み込まない表面、例えばアスファルト、コンクリート、レンガ、石など耐水性材料で覆われている部分を取り除き、緑地など透過性のある表面に置き換える行為です。舗装を剥がすのは雨水を管理するのに役立ちます。エコシティーのポートランドが有名。

・舗装材は土壌表面を塞ぐので、地下に雨水が染み込みこまず自然水の補充ができない。

・舗装材の緻密な表面は太陽熱を蓄積。路上の熱で気温上昇しクーラーの熱で、ヒートアイランド状態。

・舗装材表面から流れる温かい水が河川に流れ込むと水温上昇。酸素を減少させ、水辺の動植物の生存を難しくさせる。

・舗装は樹木の根の通気性を奪う。都市の気候を緩和する役割を果たす「アーバンフォレスト」と日陰を奪い、総合的に生態系の生産性は低下し大気汚染の原因となります。

芝生に座り、近くを流れるサクラメント川の風を感じながら環境問題を考えました…

 

感想

土が多い、木陰が多い、給水機も完備。地元民に愛されているサターヘルスパーク行ってみたくなりませんか?私は、あの麦わら帽子をかぶって川風を感じながら応援してみたくなりました。もちろん冷え冷えビールをお供に!GO A’s

■サターヘルスパーク(アスレチックスA’s/サクラメント・リバーキャッツ)

住所:400 Ballpark Dr, West Sacramento, CA 95691

Tel: 916-376-4676

A’sのURL:https://www.mlb.com/athletics/ballpark

球場のURLhttps://www.sutterhealthpark.com

 

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